ゴルフ雑記帳のまさです。
今回は「コブラ エアロジェットユーティリティ」の試打レビューです。
エアロジェットは、ドライバーやフェアウェイウッドもそうだけどコブラ史上最高クラスのエアロダイナミクス性能を謳っているシリーズで、スイングスピードとボールスピードアップが狙えますよ!とメーカーが謳っているモデル。そしてそれはユーティリティも同じ。
エアロジェットシリーズはドライバーもフェアウェイウッドもめちゃくちゃ飛ぶと評判だし、個人的にもかなり飛ぶと評価していたりもする。なのでユーティリティも飛ぶだろうなと期待をしていた1本。
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さて、今回もGCクワッドでの弾道計測とラウンドテストを行っていて、それを踏まえた率直な感想が下記。
それでは弾道計測器GCクワッドの詳しいデータを見ながら、コブラ エアロジェット ユーティリティについてレビューしていきます。
コブラ エアロジェット ユーティリティのデザインと概要
エアロジェット ユーティリティはヘッド内フェース寄りの低い場所にウェイトが吊り下げられている。これが今作の一番の特徴である「パワーブリッジウェイティング」
このウェイトはフェースとソールから離れた場所にある、ようするに浮いた状態になっていることで、ボディフレックスには干渉せずに低重心化できますよというのがメリットで、ボールスピードを効果的に上げることができるそう。
ということなんだけどこのテクノロジーはドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティで共通です。ドライバーとフェアウェイウッドでも明確に効果が出ていると感じるのでユーティリティにも期待がもてる。
番手 | ロフト(°) | ライ角(°) |
2H | 17.0° | 58.0° |
3H | 19.0° | 58.0° |
4H | 21.0° | 58.5° |
5H | 24.0° | 59.0° |
6H | 28.0° | 59.5° |
番手ラインナップは豊富で6番まで用意されています。
ソールにはPWR BRIDGEの文字が入っていて、この中にさっき言っていたウェイトが宙吊り状態になっている。
ソール後方には12gのウェイトが装着されています。パワーブリッジによって重心が浅くなるはずなので、適度な位置に重心がくるように調整するためのものと思われる。
ヘッド形状はこちら。エアロジェットLSフェアウェイウッドの時にも感じましたが、癖のないシンプルなカタチをしています。ですが少し小さめかな?ぐらいには思います。
横からみるとこうなっていて、クラウン寄りにボリュームを持ってきた感じ。
すごいシャローバックとかではないので、これが小さめに感じた要因でしょう。
アドレス時の見え方はこうなります。
やや小ぶりな印象ではあるものの、形状もアングルも癖がなくて構えやすいタイプ。
今回もAIが作りだしたフェースをLカップインサートすることで反発エリアが大きくなったとのこと。
ネックは接着タイプで調整機能はありません。
コブラ エアロジェット ユーティリティの試打計測データ
それでは、ここからは実際に打ってみた際のデータを見ていきます。
- ヘッド:エアロジェット ユーティリティ
- ロフト:4番(21°)
- シャフト:TOUR AD for Cobra 7
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
今回打った打球データが下記(GC Quadを使用)
ヘッドスピード(m/s) | 41.6 |
ボールスピード(m/s) | 59.7 |
打ち出し角度(°) | 15.2 |
打ち出し方向(°) | -0.7(左) |
バックスピン(rpm) | 3936 |
サイドスピン(rpm) | -439(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 34.1 |
降下角度(°) | 44.7 |
センターからのブレ(yd) | -14.2(左) |
キャリー(yd) | 206.2 |
総距離(yd) | 221.7 |
平均キャリーは206.2ヤード、ランを含めた総距離が221.7ヤード。(総距離はフェアウェイ上に落ちた場合の想定値)
今回の平均のヘッドスピードは41.6m/sでした。
当サイトで計測してきた21°のユーティリティの平均キャリーは200.3ヤード。エアロジェット ユーティリティは平均値を6ヤードも上回っています。
ボールスピードも平均より1m/sほど高い値が出ているのも注目ポイント。
ということで飛距離性能はかなり高いですし、最大キャリーは211ヤードまで出ている。馴染めば210ヤード弱をコンスタントに出せそうな感覚もあるのでシンプルに飛ぶユーティリティだと評価できます。
打ち出しは15.2°、バックスピン量は3936回転というのが平均データ。
スピン量は同一ロフト帯と比べても平均的ですが、打ち出しは3度ほど低くなりました。
最高到達点も5ヤードほど低いです。
捕まりは意外にも良くて計測時は一貫してやや強めのドローが出ていました。
そのサイドスピン量はというと、ドローが出ているユーティリティのサイト平均が294回転。エアロジェット ユーティリティは439回転と平均以上のデータ。捕まりは中々
補足しておくと、ベースは捕まりが良いけれど、操作性もなかなか良いのでフェードを打ちたい場合は問題なく打てました。
弾道には一貫性があり着弾地点もほぼ揃っています。
弾道がやや低い傾向はあるけれど、方向性は比較的優秀なユーティリティです。
逆球が出る不安もなく安定感は良好。
コブラ エアロジェット ユーティリティのレビュー
エアロジェットシリーズはドライバーもフェアウェイウッドも飛びましたけど、ユーティリティもかなり飛ばせるモデルでした。
ユーティリティで飛距離を重視したい場合には良い選択肢になると思います。
まずメーカーが謳うとおり初速は明確に上がっています。それによってキャリーが同一ロフトのユーティリティと比べて6ヤードもアップしたのは正直驚きました。
ただ、今作は弾道が中弾道〜低弾道寄りになりやすいところが注意点となるでしょう。
最大の特徴となっているテクノロジー「パワーブリッジウェイティング」は初速アップに対しては明確に効果が出ていると感じますが、一方で重心が浅くなることで打ち出し角に影響を及ぼしていると感じます。
もともと弾道が低い方が使う場合は、高さを出しづらいと感じてしまう可能性もあるでしょう。
反対に高さは普段から十分出ている。むしろ高さを抑えたいと考えている方の方が性能を発揮しやすいと考えます。
エアロジェット ユーティリティのチャートを作ってみましたがこんな感じになりました。
高得点となったのは「飛距離」「操作性」「捕まり」「寛容性」です。
現時点においてはユーティリティの中でも特に飛ぶクラブであることは否定しづらく、飛距離重視なら候補に入れてもらいたい。そしてさらに操作性が高い上に安定感も平均以上のレベルにあります。
捕まりが十分良いところも嬉しいポイントです。でも上がりやすくはないのが弱点といえば弱点。高さがとにかく欲しいと考えている方にとってはマイナス要素になるでしょう。
反対に吹き上がってしまう方や、基本的に高さで苦労していないよ!という方にとっては飛距離が出やすいというメリットの方が勝るユーティリティです。
あと、打感は想像よりも柔らかかったです。フェースへの乗り感や食いつきという所も凄くバランスが良いと感じました。
抜けは期待していたよりも普通だったので過度な期待は禁物。
コブラ エアロジェット ユーティリティのまとめ
総合評価:
飛距離は出るけれど高さが不足しやすい傾向にあるので、どちらかと言えばある程度パワーを必要とするユーティリティ。
総合すると高さ以外では特筆すべき弱点もないので、高さで苦労をしていないという方であればかなりおすすめできるユーティリティです。
エアロジェットシリーズは飛距離性能がめちゃくちゃ高いのでドライバーやフェアウェイウッドもチェックしておくのがおすすめ。
おすすめな人
- ユーティリティで飛距離を重視したい方
- 上がりすぎるので弾道を抑えたいと考えている方
- 基本的には捕まりが良いけど、操作性の良いUTを探している方
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