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【ついに発売】テーラーメイド「Spider 5K ZT」ゼロトルクパター登場!驚異的な安定性を追求

テーラーメイドが満を持して発表した新世代パター「Spider 5K ZT」が、いよいよ2025年6月5日に米国で発売されることが決定しました。「ZT」はZero Torque(ゼロトルク)の略で、近年パター業界で注目を集めている「ねじれを抑制する」設計思想を、テーラーメイド独自のアプローチで具現化した意欲作です。

すでに米国では5月29日から予約受付が開始されており、PGAツアーでは発売前から優勝実績も生み出している注目モデルです。

革新的ゼロトルク設計とは?

Spider 5K ZTの最大の特徴は、その名が示す「ゼロトルク」設計です。まあ最近各メーカーがこぞって投入しているタイプですね。

従来のパターでは、ストローク中にヘッドが回転しようとする「ねじれ(トルク)」が発生し、これがミスの原因になることがありました。

テーラーメイドはこの課題に対し、ヘッドの重心位置とシャフトの取付角度を徹底的に最適化。シャフトをヘッド中央付近(わずかにトウ寄り)に配置し、フェース面がシャフト軸線より前に出るオンセット形状を採用しています。

これにより、ストローク中常にフェース面が目標に対してスクエアに保たれやすくなりました。

特筆すべきは、他社のゼロトルクパターと比べてシャフトのオフセット量を抑えめ(フェースから約25mm後方に挿入)に設計している点です。テーラーメイドは「一目見て奇異に映らない自然な外観とするため」と説明しており、従来のSpiderファンにも受け入れやすいバランスの取れたルックスに仕上がっているのが特徴です。

高MOI設計と精密な重量配分

モデル名の「5K」は5000g/cm²の高MOI(慣性モーメント)を意味し、オフセンターヒット時の方向性と距離感の安定性を高めています。ゼロトルク設計では重心を前方に寄せる必要がありますが、その結果MOIが低下しないよう、テーラーメイドは極端な周辺重量配分で安定性を確保しました。

具体的には、ソールに3点のウェイトスクリューを配置する「TSSウェイト設計」を採用。前方両端に大型の高比重ウェイト、後方中央のブループレート部にも1つのウェイトを配置し、ヘッドを指一本で支えた際にフェース面が真上を向く「トウアップ・バランス」を実現しています。

重心位置は従来モデルより約11mm前方(フェース側)に移動しており、この前重心・高慣性モーメントの両立がゼロトルク設計の肝となっています。

高品質素材と精密製造

Spider 5K ZTは複数素材を組み合わせた多層構造ヘッドを採用しています。フロント部分には重く剛性の高い303ステンレススチールを使用し、精密な削り出し加工(ミルド)を施しています。一方、後部フレームには軽量な6061番台アルミニウム(航空宇宙産業グレード)を採用し、大型ヘッドながら適切な重量配分を可能にしています。

フェース面にはテーラーメイド独自のPure Rollインサートを搭載。80%のSurlyn系ポリマーと20%のアルミ粉末からなる複合インサートで、45度角に刻まれた溝がインパクト時に適度にたわみ、ボール初速と順回転を高めます。この構造により、打ち出し直後から順回転がかかって安定した転がりを得られるのが特徴です。

カラーデザインも特徴的で、ヘッド上面は黒とシルバーを基調とした落ち着いた配色ながら、ソール(裏面)には鮮やかなスカイブルーのパネルが配されています。

3種類のラインナップとスペック

Spider 5K ZTシリーズは、プレーヤーの好みに合わせて3種類のモデルがラインナップされています。

1. Spider 5K ZT(標準モデル)

•長さ: 34インチ, 35インチ, 36インチが選択可能

•ヘッド重量: 約370g

•ロフト角: 2.5°

•ライ角: 70°

•対応: 右用・左用の両方がラインナップ

•価格: $449.99(約6万3千円)

2. Spider 5K ZT カウンターバランス

•長さ: 36インチと38インチ

•ヘッド重量: 約395g

•ロフト角: 2.5°

•ライ角: 70°

•対応: 右用・左用あり

•価格: $499.99(約7万円)

3. Spider 5K ZT ロングパター

•長さ: 約46インチ

•ヘッド重量: 約470g

•ロフト角: 2.5°

•ライ角: 79°(ほぼ直立に近い)

•対応: 基本的に右打ち用のみ

•価格: $549.99(約7万7千円)

各モデルともフェースインサートやヘッド素材など基本性能は共通。シャフトには高剛性のKBS CT Tour 120(ブラックPVD仕上げ)を装着し、グリップには標準モデルでSuperStroke社製「1° Off-Axis Pistol 1.0」を採用。このグリップは1度のオフセットを設けることで、自然にハンドファーストになってくれるのがメリットです。

ツアープロも絶賛!すでに優勝実績も

Spider 5K ZT」は発売前からツアープロの間で注目を集め、すでに実戦での実績も出ています。2025年4月のPGAツアー「バレロ・テキサスオープン」では、ブライアン・ハーマン選手がこのパターのプロトタイプを使用して見事優勝。ハーマン選手は前週まで長年愛用した別モデルのSpiderパターからスイッチしたばかりでしたが、新パターのおかげでパッティングのスタッツが飛躍的に向上しました。

ハーマン選手は「このパターを使うと、『良いパットを打てるか』という変数が取り除かれます。より多くの良いパットを打てるようになり、ラインとスピードにより集中できるようになりました」と絶賛しています。

また、ジェイソン・デイ選手も「SAMパットラボでは、従来のSpiderパターよりも一貫性が高く、エイミングも向上しました。特に左から右、右から左への傾斜パットでは、従来のSpiderよりもはるかに良い結果が出ました」とコメント。

さらに、日本女子ツアーでは新垣比菜プロがテスト使用し、「ストローク自体がとてもシンプルになって、かなりオートマチックな印象です。フェースの開閉を気にすることがなくなり、よりラインやタッチに集中できそうです」と高く評価しています。

さらに、日本女子ツアーでは新垣比菜プロがテスト使用し、「ストローク自体がとてもシンプルになって、かなりオートマチックな印象です。フェースの開閉を気にすることがなくなり、よりラインやタッチに集中できそうです」と高く評価しています。

日本発売は夏以降か。USモデルは6月5日発売

米国では6月5日の発売が決定していますが、日本国内での発売日はまだ公式発表されていません。テーラーメイドの新製品は米国発表から日本発売まで数か月遅れるケースもあり、2025年夏以降の発売が予想されますが、これはあくまでも予想です。

日本国内価格も未発表ですが、為替レート等を考慮すると税込7~8万円前後になると推測されます。

テーラーメイド「Spider 5K ZT」パターの取扱いショップ情報

日本での発売は現時点で発表されていませんが、USモデルは既に注文が可能です。発売は6月5日。

そこでおすすめなのがUSモデルのゴルフクラブを専門に扱っている老舗のフェアウェイゴルフさん。

筆者も何度も利用していますが、配送も迅速で対応も丁寧。正規ラインセンス品取扱い店でもあるので安心して購入が可能です。

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