ミズノプロ S-1アイアンの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

結論から言っておくと、ノーマルロフトのマッスルバックなのにつかまりも良いし、飛距離も結構出てくれたので最高です。
フィーリングはミズノ軟鉄鍛造の本気さが違うので、言うまでもなくめちゃくちゃ良い!マッスルバックで何か良いアイアンないかなーと思っていた人は絶対にチェックしておくべきモデルです。マジで良い!!
目次
ミズノプロ S-1アイアンの概要とデザイン

S-1はミズノの伝統的なマッスルバックアイアンの系譜にあたるモデル。まあ見ればわかりますが、かなり硬派なビジュアルですね。
同時に登場したMシリーズが番手別設計を徹底したいたのに対して、S-1は完全に打感と一貫したコントロール性能を追求しているので、フィーリングを重視したい方にはこれが本命になると思います。

従来のミズノのマッスルバックアイアンとは異なるのは、やはりこのバックフェースの溝「チャネルバックデザイン」でしょう。
見た目の差別化のみならず、マッスルバック構造を維持しながら重心位置の安定性と打点ブレを抑えることができるようになったということです。
しかも打感を犠牲にせずに!
という事だから期待している人も多いはず。

あと、今作でもミズノの銅下メッキは健在です(打感がやわらかくなって、フェースにボールが乗る感覚があるとか)


顔はまあいつもどおりのミズノって感じ。オフセットもほとんどないストレートネックなのも特徴です。

トップブレードは極薄。

バックフェースの溝だけでなく、ソール形状にも変化があります。

具体的には、従来モデルよりもバウンス角が増加し、ソールの高さは減少。リーディングエッジはよりシャープになるような調整がほどこされています。
構えやすさと抜けの良さをさらに強調するような改良ですね。

ソール幅は結構狭めですが、その分バウンスをつけて調整しているのだと思います。
スペック表は下記ですが、いわゆるノーマルロフトというやつですね。
No. | ロフト角(度) | ライ角(度) | バウンス角(度) | FP(mm) | 長さ(インチ) | バランス |
---|---|---|---|---|---|---|
4 | 24 | 60.5 | 4.0 | 4.1 | 38.75 | D2 |
5 | 27 | 61.0 | 5.0 | 4.2 | 38.25 | D2 |
6 | 30 | 61.5 | 6.0 | 4.3 | 37.75 | D2 |
7 | 34 | 62.0 | 7.0 | 4.4 | 37.25 | D2 |
8 | 38 | 62.5 | 8.0 | 4.5 | 36.75 | D2 |
9 | 42 | 63.0 | 9.0 | 4.6 | 36.25 | D2 |
PW | 46 | 63.5 | 10.0 | 4.7 | 35.75 | D2 |
ミズノプロ S-1アイアンの試打計測データ



試打計測の平均データが下記
2024年以降、アイアンはヘッドスピード37tm/s〜39m/sの範囲内での計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | データ |
---|---|
クラブスピード | 37.9 m/s |
ボールスピード | 50.2 m/s |
スマッシュファクター | 1.32 |
打ち出し角 | 20.4° |
バックスピン量 | 6052 rpm |
キャリー | 154.8 yd |
トータル飛距離 | 161.8 yd |
最高到達点 | 32.0 yd |
着弾角度 | 49.0° |
スピン軸の傾き | −5.0°(ややドロー傾向) |
曲がり幅 | 6.9 yd 左 |
キャリーサイド | 12.3 yd 左 |
打ち出し方向 | −2.0°(やや左方向) |
ノーマルロフトとしてはかなり飛んでくれて意外な結果となりました。
マッスルバックアイアンの中でも飛距離は出しやすいタイプなのかもしれません。
飛距離性能と上がりやすさの分析

ロフト角34°の7番アイアンで平均キャリー154.8ヤードなら言う事なしです。
個人的にもこのロフトスペックでこれだけの飛距離が出せたのはかなり久々だし嬉しい限りです。初速もまずまず出ています。

155ヤード~160ヤードの距離を安定して出せていましたし、縦距離の誤差も思っていた以上に小さい範囲で収まりました。
打ち出し角はノーマルなので比較的高い20.4°。スピン量は6052回転ということだったので、落下角度も49°という好結果です。
というか、意外なのはマッスルバックのノーマルロフトという割にはスピン量はやや少な目かなーという印象です。
まあ、これぐらいで飛びと止めやすさのバランスを考えると丁度良いと思っているのですが、6500以上はいくかなと思っていただけに面白い感じになりました。
弾道や球筋、方向性の分析

つかまりは結構良いです。普通に打てば自然にドローが出てくれます。

一貫したドローで、左右も前後も誤差が小さいですね。この手のマッスルバックとしては異例なほど安定します。

ややつかまりすぎる感覚はありますが、ドローヒッターの筆者でもしっかりとコントロールできる程度の曲がり幅です。
フェード系の人ならストレートぐらいに収まると思います。
ミズノプロ S-1アイアンのフィーリング

打感はもういつものミズノのマッスルバックです。S-1になったからと言って、極端に柔らかくなる!なんて事はなかったです。当然か。
とはいえ、やはり素晴らしい打感で非の打ちどころがありません。音量も絶妙で申し分ないフィーリングでした。
ただ、抜けはめちゃくちゃ良くなったというか、リーディングエッジがシャープすぎる割にはあまり深く刺さりすぎないので、そこの改良点は秀逸だったと感じています。
ミズノプロ S-1アイアンの性能評価チャート
もっと飛ばないもんだと思っていたので、飛距離がいってくれたのは最高ですね。
打感が柔らかいわりに初速が出やすいというのは、もしかすると嫌いな人もいるかもしれませんが、飛んだ方が良い人の方が多いはずなのでメリットでしかないでしょう。
あと、縦距離も左右誤差もかなり小さい。フィーリングだけでなく総合力も非常に高いです。
まあ、打点が極端にズレればキャビティ系よりは大幅にロスが出るのはマッスルバックらしさはあるので、そのあたりは注意してください。
まとめ

2025年のマッスルバックの本命かもしれません。
打感やフィーリングはやはりミズノの軟鉄鍛造ですし、本気度が違うから言うまでもありませんが、なぜか飛びもある程度期待できるのはデカいポイントになるでしょう。
性能も良いし見た目も素晴らしい。マッスルバックアイアンで検討している方は絶対にチェックしておくべきアイアンです。
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