2026年の新作ドライバーの中でも、特に「やさしさ」と「安定感」で注目を集めているテーラーメイドの「Qi4D MAX ドライバー」。
「ティーショットでOBを打ちたくない」「とにかく曲げずにフェアウェイに置きたい」。そう願う多くの人にとって、これこそ探し求めていたドライバーかもしれません。
今回もいつもどおり、この話題作を実際にトラックマン4で計測・試打しました。結論から言うと、「前作以上の低スピン性能で、曲がらずに前へ飛ぶ」という、オートマチックな性能が際立つモデルでした。
目次
Qi4D MAX ドライバーの概要とデザイン

まずは「Qi4D MAX ドライバー」の最大の特徴であるテクノロジーと、構えた時の印象について解説します。
今作の大きなトピックは、ボディ素材の変更です。業界初となる「脱チタン」を掲げ、軍事グレードの「7075鍛造アルミニウム・フレーム」を採用しています。
これにより生まれた余剰重量を活かし、MAXシリーズでは初となる可変ウェイトシステム「TAS(Trajectory Adjustment System)」が搭載されました。


これまでは「MAX=ウェイト固定」が常識でしたが、前方と後方のウェイトを入れ替えることで、スピン量や弾道の高さを調整できるようになったのは大きな進化です。
構えた印象と顔

ヘッド形状は、前作のQi35 MAXに比べると後方の丸みが少し収まり、スマートな洋梨型に近づきました。

投影面積は十分に大きく、「これなら当たってくれそう」という安心感は健在です。

フェースには第5世代となる60層カーボンツイストフェースを採用。新しいロール形状により、上下の打点ブレに対する強さも増しています。実際に構えてみると、フェース面が黒く引き締まって見え、ターゲットに合わせやすい顔つきです。
Qi4D MAX ドライバーの試打計測データ

それでは、実際の試打データを見ていきましょう。
今回は屋内スタジオにて、弾道計測器「トラックマン4」を使用して計測を行いました。
試打条件
- ヘッド:Qi4D MAX ドライバー(ロフト9.0°)
- シャフト:純正 REAX 50 High Rotation Red(フレックスS)
- ボール:タイトリスト PRO V1x RCT
- 計測環境:屋内シミュレーター(HS 44〜46m/s程度で試打)
平均計測データ
試打を行った平均データは以下の通りです。
| 計測項目 | 数値 |
|---|---|
| クラブスピード | 45.0 m/s |
| ボールスピード | 66.4 m/s |
| スマッシュファクター | 1.47 |
| 打ち出し角 | 13.0° |
| スピン量 | 1974 rpm |
| キャリー | 245.3 yd |
| トータル距離 | 276.9 yd |
| 最高到達点 | 26.5 yd |
| 落下角度 | 32.5° |
| スピン軸 | -1.4 (左) |
| 曲がり幅 | -1.9 (左) |
| キャリーサイド | -2.3 (左) |
| 打ち出し方向 | -0.1 (左) |
飛距離性能と上がりやすさの分析

率直な印象として、ボール初速に関しては兄弟モデルの「Qi4D(Core)」や「Qi4D LS」と比較すると、わずかに見劣りする部分はあります。
トータル飛距離276.9ヤードは十分に優秀ですが、一発の飛びを追求する2026年の他モデルと比較すると、ほんの少し控えめな結果でした。
しかし、特筆すべきはその「キャリーの揃い方」です。驚くほど数値が安定しており、フェースのどこに当たっても同じような球が出る感覚がありました。
また、意外だったのがスピン量の少なさ(1974 rpm)です。
これまでのMAX系モデルは、やさしさと引き換えにスピンが増えて吹き上がりやすい傾向がありましたが、今作ではしっかりとスピンが抑えられ、強い弾道で飛ばせているのが大きな進化点と言えます。
棒球で前に進む弾道

データでも出ている通り、打ち出し角は普通ですが13.0度と十分な高さを確保できていますが、スピン量が2000回転を切る低スピン傾向にあります。
形状的にももう少しスピンが入ってくるのかと思いきやスピンは少ないので、ロフトは10.5°から選択してもいいレベル。
振り心地とスピード感
ヘッド自体は慣性モーメント(MOI)が約9,700g・cm²と非常に大きく、挙動は安定していますが、その分だけ「振りにくさ」を感じる場面も少しありました。
空気抵抗やヘッドの大きさの影響か、スピードが出しにくい感覚は否めません。
ただ、スピン抑制効果が高いため、ヘッドスピードが多少落ちても飛距離ロスは最小限に抑えられています。
弾道や球筋、方向性の分析

方向性に関しては、文句なしの性能です。
圧倒的なオートマチック感

スピン軸や曲がり幅の数値が非常に小さく、分散を見ても驚異的なまとまりがあります。
逆に意図的に曲げようとしても、ヘッドが動きが良い意味で鈍いので曲がりづらいです。
まさに「オートマチック」という言葉がふさわしい挙動でした。
操作性は犠牲になってるけどそれで良い

一方で、インテンショナルにボールを操りたい上級者には、この直進性が邪魔になるかもしれません。「ここからフェードで回したい」と思っても、そのまま真っ直ぐ抜けてしまうような頑固さがあります。
今のゴルフではあえて大きく曲げるシーンは減っていますが、操作性を求める方にはアンマッチです。
逆に言えば、多くの人が望む「ただ真っ直ぐ打ちたい」というニーズは完璧に満たしていると言えますし、そういうゴルファーの方が実質的には多いと思うので、このドライバーはこれで良い。
Qi4D MAX ドライバーのフィーリング

打感はカーボンフェース特有の「ボールがフェースに食いつく」ような重厚な感触があり、個人的には球持ちが良くコントロールしやすい印象を受けました。
チタンの弾き感を好む方には少し物足りないかもしれませんが、慣れれば心地よく感じる範囲です。
打音は少し大きめ
打音に関しては、ヘッドの大型化とカーボン比率の影響か、やや大きめの音がします。前作や兄弟モデル(コアやLS)と比較しても、わずかにボリュームが大きく、反響するようなサウンドです。
とはいえ、練習場やコースで不快に感じるレベルではなく、過去のMAXシリーズを使っていた方なら違和感なく移行できるでしょう。
良かった所・微妙な所
今回の試打を通じて感じた、Qi4D MAX ドライバーのメリットとデメリットを整理します。
良かった点
- 方向安定性は圧倒的に優秀で、とにかく曲がりません。
- テーラーメイドのMAX系の中では極めて低スピンで、飛距離ロスが少なく、曲げずに飛ばせる仕様になっています。
- 打点ブレに異常に強く、芯を外しても結果が変わらないため、打点が安定しない方に強くおすすめです。
微妙な点
- ヘッドの大きさや慣性モーメントの影響か、Qi4D(Core)やLSモデルに比べるとわずかに振りづらさを感じ、ヘッドスピードが出にくい傾向があります。
Qi4D MAX ドライバーの総合評価

最後に、Qi4D MAX ドライバーの評価をスコア化してまとめます。
| 評価項目 | スコア (10点満点) |
|---|---|
| 飛距離 | 8 |
| 弾道の高さ | 6 |
| 低スピン性能 | 9 |
| 安定性 | 10 |
| 打感 | 8 |
| 構えやすさ | 8 |
| 操作性 | 5 |
| つかまり | 7 |
総括
Qi4D MAX ドライバーは、「ティーショットの不安を消し去り、安定してフェアウェイをキープしたい」けど飛距離も欲しいんだよ!と願う大多数の方にとって、探し求めていたモデルなんじゃないかと思っています。
一発の最大飛距離では他モデルに少し劣る部分もありますが、平均飛距離の高さと、何より「OBになりづらい安心感」は代えがたいメリットです。
特に、打点がバラついて距離・方向が定まらない方には、これ以上ない恩恵があるでしょう。
注意点としては、純正シャフト(REAX HR 赤)は先端が動きやすいため、ヘッドスピードが速い方や左へのミスを嫌う方は、カスタムシャフトや「MR(青)」などを検討することをおすすめします。
かなり実戦力の高いドライバーだったので、スコアメイクを優先するなら、ぜひ一度試打してみる価値があります。
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