試打&評価

【試打評価】PING G430MAX 10K ドライバー|地球上で最も曲がりにくいけど飛距離はそこそこ【インプレッション】

PING G430MAX 10K ドライバー試打評価レビュー

ゴルフ雑記帳のまさです。

今回はPING G430MAX 10Kドライバーのデータ計測を行ったのでレビューしていきたいと思います。

G430MAXドライバーのヘッドをベースに、カーボンクラウンを搭載してさらなる高MOI化を目指したというモデルです。

関連【試打評価】PING ブループリントS|打感最高で安定感も申し分なし【インプレッション】

関連【PING2024年モデル】i530アイアン、G730アイアンがついに発売|特徴&取扱いショップ情報

モデル名にある10KはトータルMOIが1万超えを果たしたという意味。そもそも曲がりづらくて安定性の高いドライバーを作ってきたPINGだけど、これは正にその集大成と呼べるほどに曲がりにくい。

実際に打ってみて驚きましたが、個人的には現時点で世界で最も曲がらないドライバーだと思っています。

ということですが今回もいつものようにGCクアッドを用いて弾道計測を行い評価していますので、クラブ選びの参考にしてもらえると幸いです。

PING G430MAX 10K ドライバー

まさ
まさ
まさです。ツイッターYoutubeインスタグラムもやってます。フォローよろしくお願いします

【試打の結論】地球上で最も曲がりにくいけど飛距離はそこそこ

PING G430MAX 10K ドライバーのサイドロゴ

先に試打を行った結論から言うと、圧倒的に安定する。曲がらない。現時点で地球上にこれほど曲がりくいドライバーは存在しない!だけど飛距離はぼちぼち。という感じです。

本当に安定してくれるヘッドなので、ドライバーは飛距離だけでなく安定してくれてナンボ!と思っている人にとってはこれ以上の選択肢はないんじゃないか?とすら思っています。冗談抜きで曲がりません。

この曲がらないという点がこのドライバーのアイデンティティ。だから打ってみて安定性を感じないーと思った場合はスルーしてもらって良い。それぐらい素晴らしい性能です。

特にトウヒット時でもヘッドが捻じれないし、明確にヘッドが粘ってくれているのを手で感じるレベルです。

ただし、高MOI化を推し進めすぎた反動なのか、飛距離性能には多少なりとも代償を払っています。

初速は明らかに出づらく、ぶっ飛びドライバーとは言い難い。高慣性モーメント化を進めるほどに飛距離性能が犠牲になることは既にゴルフ業界では常識となっていますが、まさにその通りの結果といえます。

とはいえ、そもそも飛距離が出る人が使えばこの信じられないほどの安定感は強力な武器になることは間違いなし。実際にPGAツアーではテストする選手が多かったりしているのもその証明だと思います。

とにかくドライバーショットに安定性を求めているという人にとってはかなり良い選択肢になるだろうから一度は試してもらいたい。

良かったところ
ちょっと気になるところ
  • 圧倒的な安定性
  • 曲がりにくいのでしっかり振り切れる
  • ボールが非常によく上がる
  • 飛距離性能はそこまで期待できない

PING G430MAX 10K ドライバーの概要

PING G430MAX 10K ドライバー

今作はG430シリーズの追加ラインナップだからデザイン自体はそのまま。使われているカラーも全く一緒です。

PING G430MAX 10K ドライバーのカーボンクラウン

G430LSTで採用されたカーボンクラウンを、MAXのヘッドに流用した形。できる限りの軽量化を施し、それによって生まれた余剰重量は慣性モーメントを高める事に使われています。

PING G430MAX 10K ドライバーのバックウェイト

最後部にウェイトが装着されています。これも慣性モーメントをアップするため。

MAXはウェイトの場所を変えて捕まりを調整できたのですが、10Kではそれができません。

PING G430MAX 10K ドライバーのフェース

フェースは一緒。

PING G430MAX 10K ドライバーのヘッド形状2

ヘッド形状はMAXと大差ありません。

PING G430MAX 10K ドライバーのヘッド形状

アドレスするとこんな感じです。

PING G430MAX 10K ドライバーのヘッド横から

横からみるとこう。かなりのシャローヘッド。

【レビュー】PING G430MAX 10K ドライバーの評価

まさ
まさ

各項目を10点満点で評価していきます。

GCQuad

計測には世界中のプロも愛用する弾道計測器GCQuadを使用しています。

明らかなミスショットを除いた平均データが下記

ヘッドスピード(m/s)45.3
ボールスピード(m/s)64.5
打ち出し角(°)19.1
打ち出し方向(°)0.7
バックスピン量(rpm)2522
サイドスピン量(rpm)-151(フック回転)
高さのピーク(yd)46.8
降下角度(°)47.4
センターからの横ブレ(yd)-4.3(左)
キャリー(yd)245.4
トータルディスタンス(yd)261.5
まさ
まさ

ゼクシオエックス(2023)ドライバーから、ドライバーはヘッドスピー45m/sでの計測データを掲載することにしました。(ピッタリは無理なので44〜46の間で多少前後はします)

筆者は普段、ヘッドスピード47m/sから48m/s程度のスピードが出るのですが、45で測っていきたいと思います。主な理由は下記

  1. 毎回フルスイングして体への負担が大きくなってきた(首痛めた)
  2. 45m/sの方が多くの方の参考になるだろうという考え
  3. ヘッドスピードを揃えることで、レビューに一貫性をもたせるため

という感じです。よろしくお願いします。

飛距離の基準は下記。今までキャリーを特に重視していたけれど、今後はトータル距離に基準を設けます(ヘッドスピード45で計測した場合)

  • 270ヤード以上:物凄く飛ぶ
  • 260ヤード以上:飛ぶ
  • 260ヤード以下:普通かそれ以下

計測に使用したクラブのスペック

  • ヘッド:PING G430 MAX 10K
  • シャフト:PING TOUR 純正
  • フレックス:S
  • ロフト:9°

飛距離【7/10】

平均キャリーは245.4ヤード、ランを含めたトータルは261.5ヤードとなりました。

ギリギリでトータルで260ヤードを超えたぐらい。十分といえば十分だし。このサイトの基準からすれば飛んでると言えるのですが、めちゃくちゃ飛ぶー!なんてこともなくて割りと平凡寄り。

そもそも初速自体がそんない出てないって事が要因だし、バックスピン量も比較的しっかり入るタイプだったのもあります。

高慣性モーメント化を推し進めると飛距離が犠牲になるというのは古来より言い伝えられているのですが、まさに今作がそれにあてはまる。

決して飛ばないわけではないけど、信じられないほど飛ぶドライバーでもなかったですね。

上がりやすさ【10/10】

PING G430MAX 10K ドライバーの上がりやすさ

打ち出し角度は19.1°で最高到達点は46.8ヤードです。

一言で言うなら上がりすぎ。上がりすぎて飛距離ロスしているのもあるぐらいで、弾道を抑えるカスタムをすれば飛ばせる可能性は広がる。

上がりすぎるのは弱点にもなりえるけど、弾道を高くしたいと考えている人にとってはむしろ朗報です。

捕まり【7/10】

PING G430MAX 10K ドライバーの弾道

捕まりが超良いドライバーというよりはストレート系で直進性の高いタイプ。重心距離も比較的長いからなのか、ヘッドの急激なターンなども起きにくいです。

捕まりの良さだけを求めるならSFTの方が良さそうです。いやきっとそう。

このドライバーにはストレートイメージが合う。

寛容性(ミスへの強さ)【10/10】

PING G430MAX 10K ドライバーの安定性

圧倒的なまでの安定感。地球に存在するドライバーの中で最も曲がらないドライバーはなんですか?と聞かれれば即答でG430MAX 10Kだと答えます。

安定性と打点ブレについては、同じように慣性モーメント1万超えをアピールしているQi10 MAXとは比較にならないほど圧勝です。それほど突出した存在。

とにかく曲がらない・安定性重視、と考えてドライバー選びをしている方であれば確実に選択肢にいれてもらいたいです。

操作性【5/10】

PING G430MAX 10K ドライバーのヘッド形状2

操作性は高くありません。見た目どおりです。

むしろ曲げようと思っても中々思うようには曲がってくれません。そりゃー大袈裟に曲げていくためのスイングをすれば曲がってくれたりもしますが、それを実際のラウンドでやるには逆に怖い。

素直にストレートイメージで打っていくのが正解だと思います。

打感【7/10】

PING G430MAX 10K ドライバーのフェース

打音はG430 MAXやLSTとほぼ一緒。すごく良いなーと思うこともありませんが悪くもない。

安心感【10/10】

PING G430MAX 10K ドライバーのヘッド形状

安心感の塊です。投影面積がデカくてもフェースの面積というのはさほど変わらないものだけど、それでもやはりデカいと安心感に繋がります。

ヘッドの座りも非常に良くて、ポンと置いたら目標に真っ直ぐ向いてくれるのも最高に良い。

総合評価

PING G430MAX 10K ドライバー試打評価チャート

飛距離はもっと飛ぶドライバーがある一方で、この安定感、打点ブレへの強さなど、曲がらなにくさという点では替えの利かない存在です。

飛距離がもうちょっと出てくれれば間違いなく凄まじいドライバーであるのですが、スピンを抑えるシャフトを選べばそれを実現できそうだな。。。とも思っています。

PING G430MAX 10K ドライバーの試打評価まとめ

PING G430MAX 10K ドライバー

PINGが慣性モーメントに全振りしたらこうなるんだなって事で信じられないぐらい簡単なドライバーです。曲がりにくさはPING史上最高だと感じました。

飛距離はそこそこってイメージですけど、多くの人にとってラウンドに持っていくとスコアが安定するドライバーなのは間違いないと思っています。

まあ飛びもそこまで悪くはないし、ここまで優しく打てるとなろと許せるレベル。

スコアがまとまらないのはドライバーのせいだ!と思っているなら是非とも試してもらいたいです。物凄くおすすめです。

良かったところ
ちょっと気になるところ
  • 圧倒的な安定性
  • 曲がりにくいのでしっかり振り切れる
  • ボールが非常によく上がる
  • 飛距離性能はそこまで期待できない
合わせて読みたい

関連飛ぶドライバーおすすめ人気ランキング2024【随時更新】

関連PING G440シリーズは2025年1月発売か。今回もMAX、LST、SFTの3モデルとの噂

関連【試打評価】PING G430LSTフェアウェイウッド|期待どおり飛ぶけどパワーヒッター向け【口コミ・評判】

関連【試打評価】PING G430SFTドライバー|スライサーの救世主になるドライバー【口コミ・評判】

関連【PING ブループリントT 試打レビュー】スピンのバラつきが少ないマッスルバック

関連【試打評価】PING G430MAXドライバー|最強に飛ぶ!曲がらないだけのPINGの時代は終わった。【口コミ・評判】

関連【試打評価】PING G430LSTドライバー|飛距離・安定感・操作性のすべてが高次元のカーボンコンポジット【口コミ・評判】

関連【PING i530アイアン試打レビュー】スピンがしっかりかかる飛び系中空。高さは出ない

関連【試打評価】プロギアRSX(2024)ドライバー|広範囲で弾くギリギリフルチタンヘッド

ABOUT ME
まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら
一緒に読まれている記事