試打&評価

【試打評価】三浦技研 KM-700アイアン|まるで日本刀のような最高の切れ味。距離も出る【口コミ・評判】

【試打評価】三浦技研 KM-700アイアン19

三浦技研「KM-700アイアン」を購入したので、弾道計測器GCクアッドを使用し、データ計測を行いました。

三浦技研が2022年5月20日に発売したマッスルバックアイアン。

今作は”三浦勝弘氏の答え”とまで言うモデルで、約5年の開発期間をかけたとのことです。

はっきり言って独特なヘッド形状とはなっていますが、それは振りやすさを追求した結果だそう。

個人的には、ここまで切れ味の良いアイアンはかつて出会ったことがない、とまで思っています。まるで日本刀。正直驚きました。

それでは詳しいデータを見ながら三浦技研 KM-700アイアンについてレビューしていきます

計測に使用したクラブのスペック

  • ヘッド:三浦技研 KM-700
  • ロフト角:33°(7番)
  • シャフト:N.S.PRO 950 GH neo
  • フレックス:S
  • ボール:タイトリスト プロV1x
  • 弾道計測器:GCQuad

 

三浦技研 KM-700アイアン試打計測データ

平均データ

ヘッドスピード(m/s)38.4
ボールスピード(m/s)51.7
打ち出し角度(°)19.3
打ち出し方向(°)0.7(右)
バックスピン(rpm)6337
サイドスピン(rpm)-492(左)
ピーク時の高さ(yd)32.6
降下角度(°)47.9
センターからのブレ(yd)-4(左)
キャリー(yd)160.9
総距離(yd)173.6

以上が計測データです

キャリー160.9ヤード、トータル173.6ヤード

ロフト33°の7番アイアンでは飛距離も十分。

イメージよりもしっかりと飛んでくれるため、飛ばないという印象は全く感じませんでした。

バックスピン量は6300回転がボリュームゾーン。ロフトを考慮するともう少しかかってもいいのかな?と思いますが、飛距離が出やすいメリットがあると捉えてもいいでしょう。

弾道イメージ

球筋はドロー傾向でした。

マッスルバック特有のヘッドターンのしやすさもあり、捕まりは良いです。

今作はマッスルバックとしては長めの重心距離を設定しているのですが、安定性を重視したためであり、捕まりにくくなっていることは全く感じません。

右へのスッポ抜けなどは起こらず、安定したドローで攻めていける印象です。

弾道を重ねたイメージ

弾道を重ねてみたものがこちらです

小型ヘッド特有の難しさはそれなりに感じます。左右ブレは思っていたよりも大きいという結果。

ですが、高さはそれほど極端にブレることもなく、キャリーは安定しています

縦距離の狂いにくさという点でみればやさしいと言えるでしょう。

三浦技研 KM-700アイアンは異次元の振りやすさと抜けの良さ

KM-700は想像の遥か上をいく振りやすさと抜けの良さでした。

スパッと抜けて、まるで刀で切っているような感じです。

ソールの後方に向かってラウンドさせつつ、トウ側の特徴的なカットがその効果を促進しています。地面に当たった時に突っかかることが全くありません。

抜けが最高に良いので、いろんなライで試してみましたが、イメージした距離をしっかり打てました。距離感を合わせやすいのが最大級のメリット

 

トップブレードも薄く、とにかく切れ味が良さそうなイメージしかありません。

重心距離を長めに設定しているということですが、とくに違和感なく振れます。

三浦技研 KM-700アイアンは飛距離も出るし、ミスヒット時のロスは小さめ

この手のアイアンはバックスピン量が多くなりやすいため、飛距離を期待できるタイプではありませんが、KM-700は意外にも飛距離性能が高いことに驚きました

普段このロフト帯(33°とか34°)だと、150〜155ヤードぐらいなのですが、160ヤードを狙えます。

アイアンの5ヤードは本当に大きいです。

 

要因は捕まりが良い点はもちろん、バックスピンが過剰に入らない点にもあります。

スピンは少ないわけではなく、ちょうど良いぐらい。しっかりと距離も確保できて、グリーンでも止められる良バランスです。

そして縦距離のバラつきが小さい点も見逃せません。マッスルバックにしては距離への寛容性も高いと感じます。

ただし、左右ブレはまあまあありましたので、やはりマッスルだなと感じるところもあります。基本的には中級者以上の方向けなので、過剰な期待は禁物。

三浦技研 KM-700アイアンのヘッドを見ていく

独特な形状のマッスルバック。5年かけて開発したそうです。

 

【試打評価】三浦技研 KM-700アイアン15

バックフェース側から見るとネックが曲がっているように見えます。ヒールのエンド位置をトウ側に3mm移動させ、重心距離を長くする工夫をした結果、こんな感じになったようです。

最近はマッスルバックでも異素材を組み合わせて重心位置を調整するのがトレンドですけれど、KM-700ではタングステンなどを埋め込まず、単一素材で作り上げたところにこだわりを感じます。

 

重心距離がマッスルバックにしては長いということで、左右の打点ブレに強く、優しい寛容なヘッドだとのこと。

ですが、個人的な感想だと、やはりマッスルバックはマッスルバックだなと感じました。特別にやさしいアイアンだとは思いません。

 

ソールのトウ側を大胆にカットしています。すごく特徴的ですが、凄まじい抜けの良さです。

 

広いソール幅ではありませんが、後方に向かってラウンドさせている形状です。抜けを重視した設計ですね。

 

トウ側が高く、やや角張った形状をしています。最近多い丸みを帯びたタイプとは異なり、クラシカルな見た目です。

 

構えてみると、トウ側の角張が際立ちます。

使っていれば慣れますし、これがだんだん良くなってきます。ここでも切れ味を感じられるようになるから不思議。

 

フェース側からみるとこんな感じです。

あと、打感ですが、これはさすがの三浦製です。すごく柔らかいというよりは、しっかりと芯を感じるフィーリングです。

まあ打感に関しては言うことはありません。いつまでも打っていたくなる感触で最高です。

三浦技研 KM-700アイアンの総合評価

三浦のマッスルバックなので打感は素晴らしいです。ここに期待をしている人も当然満足できると思います。

今作は特に抜けが異次元レベルで良いので、アイアンでの抜けの良さを重視する方にとって最高の選択肢となるはずです。

重心設計も秀逸で、振りやすさなどは確実にトップオブトップと言えるでしょう。

そして意外にも飛距離が出しやすい点も良かったです。

ヘッド形状による好みが分かれそうではありますが、丸みを帯びたアイアンよりも角張ったタイプが好きな人はめちゃくちゃ良い嬉しいと思います。

価格はそれなりにします。とはいえ、三浦特有の芯があり癖になる打感と、今までにない抜けのよさを体感したい方にはとてもおすすめです。

マッスルバックの中では比較的やさしく打てますが、中級者以上の腕前はほしいですね。

おすすめ度:

合わせて読みたい
関連マッスルバックアイアンおすすめ人気ランキング|口コミ&評判

関連打感の良い(柔らかい)アイアン | おすすめ人気ランキング【厳選】

関連打ちやすいアイアンおすすめ人気ランキング|解説&レビュー付きでわかりやすく紹介【口コミ&比較】

関連【試打評価】ミズノプロ223|性能とフィーリングのバランスが絶妙【口コミ】

関連【試打評価】ミズノプロ225アイアン|めっちゃ弾いて飛ぶミズノ

関連【試打評価】ミズノプロ FLI-HI|最高の飛びを誇る高反発UTアイアン【難易度は高め】

関連【試打評価】フォーティーン TB-7フォージドアイアン|打感最高、見た目もクール。なのに優しいブレード【口コミ・評判】

関連ARTISAN(アーティザン)ウェッジを購入。猛烈なスピン性能で久々に楽しみなウェッジを買えた

関連【試打評価】アーティザンLS720MBアイアン|意外と安定するマッスルバック。打感は極上【口コミ】

関連【試打評価】アーティザン LS720CBアイアン|至高の打感でやさしく打てるハーフキャビティ【口コミ・評判】

関連【試打評価】アーティザン LS720HMアイアン|マッスルバックからのステップアップにちょうど良い【口コミ・評判】

関連三浦技研4年ぶりのパター「KM-1」「KM-2」が発売。究極の精度とフィーリング

関連【限定モデル】三浦技研 レトロ MB-101アイアンが発売。視覚、聴覚、触覚に訴えかける最高のフィーリングを提供

関連【予約開始】三浦技研、MIURA MC-502アイアンを発表|前作よりもオフセットを少なくしたストレートネックアイアン

ABOUT ME
まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら
一緒に読まれている記事