アーティザン「LS720HMアイアン」を購入しましたので、さっそく試打計測を行いました(GCクアッドを使用)
あの有名プロゴルファーのクラブを研磨していたというマイクテーラーが立ち上げたブランド「アーティザン」のアイアン。3モデル展開されているLS720シリーズの中では、真ん中のモデルです
マッスルバックであるLS720MBのヘッド形状はそのままに、バックフェース部分をキャビティ化しているのが特徴です。ただし、キャビティ化しているのは上部のみとなっていて、いわゆるハーフマッスルバックという形状です
ロフトはMBよりも1°ずつ程度立っているセッティングです。もちろんロフト調整も可能ですが
それでは詳しいデータを見ながらアーティザンLS720HMアイアンについてレビューしていきます
- ヘッド:アーティザンLS720CB
- ロフト角:30°(6番)
- シャフト:モーダス120
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
弾道計測器はPGAツアープロも多数使用する「GCQuad」です
アーティザンLS720CBアイアン試打計測データ
ヘッドスピード(m/s) | 38 |
ボールスピード(m/s) | 51.2 |
打ち出し角度(°) | 21.7 |
打ち出し方向(°) | -1.6 左 |
バックスピン(rpm) | 4841 |
サイドスピン(rpm) | -243 左 |
ピーク時の高さ(yd) | 35.2 |
降下角度(°) | 48.5 |
センターからのブレ(yd) | -9 左 |
キャリー(yd) | 164.7 |
総距離(yd) | 177.8 |
以上が計測データです
キャリー164.7ヤード、トータル177.8ヤード
計測には30°の6番アイアンを使用しているのですが、飛距離は割と出たなという印象です。アーティザンのアイアンはロフトより飛ぶ感じがするという話をたまに聞きますが、LS720HMに関して言えばそうかも・・・と思える飛びでした
バックスピンがかかりすぎなかったのが飛距離が伸びた要因ではありますが、少なすぎるわけでもないので問題ないレベルです。LS720MBと同様の形状ながら、上部をキャビティ化したことで低重心化されているのが要因だと考えています
- ロフト設定よりもわずかに飛距離が出やすい印象
- MBよりも打ち出しも高い
- スピン量は多すぎないけど、降下角度48°なのでめちゃくちゃ止まる
球筋は一貫してドロー。捕まりは結構良いです。飛距離が出やすいのはここも影響していそう
アーティザンLS720アイアンは今作で3本目の計測となりますが、全体的に捕まりが良いと感じています
ぼくの場合は打ち出しは左に出ているのでライ角を調整する必要性を感じているところ
弾道を重ねてみたものがこちらです
左に出ていますし、そこからドローしているので左側へと集中していますが、ばらつきはありません。捕まりがやはり良いです
コンパクトヘッドにしては安定感は悪くありません。アーティザンのクラブは全てで共通してヘッドバランスが良いからなのか、そもそも芯に当たりやすいです。そういう安定感はあります
とは言っても、芯を外したときはちゃんと飛距離も落ちるので、許容度が高いというわけではありません。そこが注意点ですね
アーティザンLS720HMアイアンはハーフキャビティからのステップアップに丁度いい
飛距離も思っていたよりも出やすいですし、捕まりも十分良いです。コンパクトなマッスルバック系のアイアンの中では難易度はそこまで高くは感じません。ヘッドサイズに威圧感を感じないのであれば中級者以上のレベルなら使いこなせるでしょう
また、ハーフキャビティから少しステップアップしたいけれど、マッスルバックまで難しくはしたくないと考えている場合には丁度いい選択肢だと思います
打点ブレには特別強くないとは言いましたが、マッスルバックよりは寛容です。マッスルバックってなんだかんだ難しいですからね
アーティザンLS720HMアイアンは手に残る打感
キャビティバックであるLS720CBはめちゃくちゃ柔らかい感触で、これ以上ソフトなものはないと感じていましたが、HMはそこまで柔らかい感覚はありません。ですが、別に悪いわけではありません
720HMは単純に柔らかいわけではなくて、柔らかさの中に芯のあるフィーリングです。柔らかいけれど深く手に残る打感です。普通に考えればソフトだと言えますが、CBを打ったあとだと柔らかさでは劣る印象
アーティザンLS720HMアイアンのヘッドについて
シリーズ共通ですが、ヘッドはサテンとミラーの複合仕上げ。デザインはシンプルでかっこいいです
バックフェースは上部のみがキャビティ化
打点エリアの背部は肉厚
マッスルバックであるLS720MBと同様の形状だそう。めちゃくちゃいい顔してます
左がLS720HMで、右がLS720CBです。並べてみるとCBのヘッドサイズが大きいのがよくわかります
ソールは適度な広さがあります
アドレスした時の見え方です。コンパクトなサイズ感
フェース面がこちら。仕上げが完璧で非の打ち所がありません
アーティザンLS720HMアイアンの総合評価
アーティザンLS720アイアンシリーズでは最もバランスが良いように感じます。決して優しいアイアンではありませんが、ロフトよりも飛距離が出やすい印象も受けますし、ボールも上がりやすいです
マッスルバックほどシビアなアイアンではないので、ハーフキャビティからのステップアップにも丁度いいですし、ブレードアイアンの操作性やフィーリングを残しながらも少し寛容なヘッドを求める方に最適です
少し捕まりやすい印象を受けるのでライ角を見ながらオーダーするのがおすすめです
おすすめ度:
- ロフトよりも少しだけ飛ぶ印象
- ソフトだけど芯のある打感
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