今回取り上げるのは「キャロウェイ ELYTE MINI ドライバー」。こちらの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

結論から言うと、キャロウェイ ELYTE MINI ドライバーは、ミニドライバーの中でも飛距離と安定性(寛容性)のバランスが非常に優れたモデル。また、カスタマイズ性も強みなので購入後の調整自由度も他社のミニドラより優れています。
ELYTEドライバーシリーズと共通の「AI 10x FACE」はやはりミスヒットに強く、ボール初速も効率よく稼げるので、打点がずれても十分な飛距離と方向性を確保できるなーと感じました。実際に試打した際も、芯を外したショットでも意外なほど安定した飛距離と方向性が得られていたので、効果は実感できました。
加えて、前作(Ai SMOKE 340)とは違い弾道調整できる可変ウェイトが搭載されているのも良かった。ミニドラでもカスタマイズの自由度を求めるなら要チェックです。
それでは詳しくレビューしていきます。
キャロウェイ ELYTE MINI ドライバーの特徴とデザイン

キャロウェイ ELYTE MINI ドライバーは一言でいうと「340ccのコンパクトなヘッドを採用し、振りやすさと安心感を絶妙に両立させたクラブ」


340ccなので、ミニドライバーとしては比較的大きめのヘッドですが、シャローな設計が特徴的で、空気抵抗を減少させることに注力して設計されているのが特徴のひとつです。そのため前作のAi SMOKE 340とほぼ同じような見た目にも関わらず、振り抜きやすさが向上していました。

アドレス時に感じるのは、シャフトの短さとヘッドサイズとの相乗効果でかなり大きな3番ウッドみたいな雰囲気があります。そのため見た目にも安心感を与えてくれますね。
ただ、直ドラをするにはヘッドが結構デカいので、3番ウッドが得意で普段から苦も無く打てているぐらいのレベルでないと厳しいでしょう。

フェースにはキャロウェイ独自のAI設計フェース「AI 10x FACE」が採用。ELYTEドライバーシリーズと同じです。
補正ポイントの増加ということなんですが、単純に打点がブレてもロスが少ないよってフェースです。実際に試打してみても、芯を外したときでも意外なほど安定した飛距離と方向性が得られたため、やはり完成度の高いフェースだなーと改めて思います。

クラウン素材には「サーモフォージドカーボン」が採用されており、この素材は高剛性かつ軽量で、設計精度が向上しています。この素材を使うことで、ヘッドの軽量化が図られ、重心の配置や空気抵抗のバランスが最適化されました。また、この新素材の影響で打音も改良され、インパクト時の音が心地よくなっているのもポイント。

可変ウェイトも大きな特徴です。
ヘッド後方にはウェイトポートが設けられており、約13gのウェイトを「ドロー」「フェード」「ニュートラル」の位置に移動することで、簡単に弾道調整が可能です。
こちらは現時点で他メーカーのミニドラには無い機能なので、ELYTE MINIの強みですね。

ホーゼルによるロフト角とライ角の調整機能もいつもどおり搭載されています
キャロウェイ ELYTE MINI ドライバー試打計測データ(トラックマン4)




ELYTE MINI ドライバーの試打計測の平均データが下記
2024年よりドライバーはヘッドスピード44m/s~45m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | 数値 |
---|---|
ヘッドスピード | 44.6 m/s |
ボールスピード | 64.1 m/s |
打ち出し角 | 14.8° |
バックスピン | 2511 rpm |
最高到達点 | 31.9 yd |
降下角度 | 38.5° |
キャリー | 238.9 yd |
トータル | 268.6 yd |
打ち出し方向 | 0.2°(右) |
スピン軸 | -5°(ドロー) |
曲がり幅 | -8.6 yd(ドロー) |
左右ブレ | -6.1 yd |
スマッシュファクター | 1.44 |
飛距離は当サイトの基準をクリア(ミニドラなのも加味)
当サイトでは、ヘッドスピード45m/s前後でトータル270ヤード以上を記録すれば、「飛距離性能が高いドライバー」として評価しています。
ELYTE MINI ドライバーは、実際にトータル268.6ヤードを記録しており、中々のデータでした。
この結果は、ミニドライバーであるという事を考慮した場合、ほぼ基準をクリアしていると考えても良いんじゃないでしょうか。普通にドライバーとして使えそうな感じもしますし、しかも今回は13.5°なのでヤバいです。
さらに、ボールスピードは64.1m/s、スマッシュファクターは1.44という数値も非常に高水準です。インパクトのエネルギー効率が優れており、ミスヒット時でも飛距離が落ちにくいことが証明されたカタチかなと思います。

弾道の高さについても、ELYTE MINI ドライバーは非常に安定した高弾道を得やすい設計です。
バックスピンは2500回転以上なので、昨今の低スピン系ドライバーよりも多いかなというのはあります。弾道も高いので、風の影響は受けやすい印象があるので、アゲインスト時はちょっと苦労するかもしれません。
球筋:つかまりは良いけど安定したドロー系


方向性については、以下のような結果が得られました。
- スピン軸:-5°(ドロー傾向)
- 打出し方向:0.6°(右)
- 曲がり幅:-8.6ヤード(左)
- 左右ブレ平均:-6.1ヤード(左)
ドロー系の弾道が多く、右へのミスはほとんど見られませんでした。打ち出し方向は0.6°右になっていて、スピン軸が-5°(ドロー傾向)となっているため、打ち出し後は軽く左に戻る程度のやさしいドロー弾道が得られたカタチです。
ただ、極端に左に巻き込むような弾道が出ることはなかったですね。

全体として、ドロー傾向ながらの弾道が安定しており、方向性も非常に安定していたと思っています。集球性も悪くないです。
左右のブレもドライバーだと考えればかかなり小さく、ミスショット時でも安定した弾道が得られるため、ティーショットに不安があるなら武器になってくれると思います。
フィーリング(打感・打音・操作性)

打感は、フェースに吸い付くような柔らかさと、適度な弾き感を感じさせるものでした。打感は前作Ai SMOKE340よりも良くなっていると感じました。
打音は乾いた系の音で、音量は控えめですが、インパクト時の音が心地よく、全体的にスムーズ感のある打感が魅力かなと思います。個人的にキャロウェイのこの音作りは好きですね。
操作性においても、ドローやフェードの打ち分けがしやすかったのが好印象です。フェースへの乗り感が良かったのが要因かなと思います。
そもそもの安定性の高さもありますが、振りやすさも相まってライン出しやすく、特に方向性重視のゴルファーにもおすすめできるフィーリングでした。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- ミニドラの中でも飛距離性能が非常に高い
- 捕まりやすく、スライサーでも比較的安心して使える
- 弾道の安定性が抜群
- 可変ウェイトとロフト調整で自分好みに弾道を設定できる
微妙なところ
- 340ccというサイズ感なので、直ドラはちょっと難しい(3番ウッドが超得意なら問題ないかも)
キャロウェイ ELYTE MINI ドライバーの性能評価チャート
総評: ELYTE MINI ドライバーは、飛距離性能が非常に高く、特にキャリー238.9ヤード、トータル268.6ヤードという結果から見ても、ミニドライバーとしては素晴らしい飛距離を誇ります。ボールスピード64.1m/sとスマッシュファクター1.44は非常に高い数値であり、芯を外しても安定した飛距離が得られる点も強みです。
上がりやすさは8/10と評価しましたが、特にミニドライバーとしてはその適度なロフト角(13.5°)と設計が相まって、高い弾道を得やすいです。
捕まり具合は8/10と非常に良好ですが、捕まりすぎず安定感のある弾道が良かったです。
打感については9/10と評価しました。前作から大きく進化したポイントでもありますし、柔らかさと弾きのバランスが絶妙でした。
寛容性も9/10と評価しました。ミスヒットへの強さがあり、左右ブレが少ないため、安定したショットを打つことができます。
最後に、操作性については8/10と評価しました。ドローやフェードの打ち分けがしやすく、調整可能な可変ウェイトとロフト調整機能も相まって、柔軟に自分の弾道をコントロールできるクラブです。特に方向性を重視するゴルファーにとっては、調整機能が大きな利点となるでしょう。
まとめ

キャロウェイ ELYTE MINI ドライバーは、ミニドライバーの中でも飛距離性能と安定性を高いレベルで両立していました。前作よりも打感が良くなっていたのは特に良かったですね。
まあ、他のミニドラと比べても340ccとちょっと大き目ですし、芯を外した当たりでも大きな飛距離ロスが出にくい寛容さが特に強みかなと思います。
また、ソールに配置された可変ウェイトで重心位置を調整でき、自分好みの弾道にセッティングを追求できる柔軟性も今までのミニドラになかった点として評価できます。
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