今回取り上げるのはキャロウェイ「APEX Ai200アイアン」。こちらの試打計測を行ったのでレビューしていきます。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
キャロウェイのアスリートライン的なブランドAPEXですが、中空構造でミスにも強くなるようにAiフラッシュフェースを搭載したアイアンが登場しました。
2024年のAPEX Aiシリーズは全部で3機種あります。一番グースも小さくてスッキリした見た目になっているのが、今回取り上げているAi200で個人的には一番推したいアイアンです。
結論から言っておくと、癖のあまりないヘッドながらミスヒットにも強く安定感がある。さらに中空ヘッドではトップクラスのバックスピン量となっているので競技ゴルファーこそ使ってもらいたい実戦向きなアスリートアイアン!という評価です。
中空構造のミスヒットへの強さという利点を活かしつつ、中上級者も満足できるスピン性能となっているあたりが強い
キャロウェイAi200アイアンの概要とデザイン
Aiフェースが使われているとなると、中空ヘッドだし先に発売されているAi SMOKEフェースと同じでは?と思っていたのですが、従来のAPEX PROシリーズとAi SMOKEアイアンの中間に位置するようなモデルが今回のAPEX Aiシリーズだそう。
Ai200はよりAPEX PROに近いモデルとなります。
バックフェースのデザインはAPEXシリーズをそのまま継承しています。中空アイアンですが。パッと見の印象はAPEX PROシリーズと同じようにカッコいい。
6番アイアンのヘッド形状はこちら。Aiシリーズはややグースの入った形をしています。6番アイアンでもこれなんで、グースが入っているのが嫌な方からすると違和感はあると思います。まあ慣れが必要ということですね。
フェース作成にはAiが活用されています。これによって打ち出しかくやスピンの最適化がされるということです。ちなみに先に言っておきますが、確かにスピン性能には優れているので一定の効果が出ていると認めざるおえません。
フェース素材には高強度455sというステンレススチールが使われています。ボディはS25C軟鉄。
ソールの厚みは至って普通かなと思いました。フェースの寄りの箇所は若干グラインド加工がされています。
最近の中空アイアンでは普通になってっきた内部の充填剤ですが、Ai200ではウレタンマイクロスフィアと呼ばれるウレタン素材が入っています。打感の向上だったり狙ってのものでしょうが、正直言って打感は結構弾く感じなので特別な柔らかさは期待しない方がいいです。
キャロウェイAi200アイアン試打計測データ
APEX Ai200の試打計測の平均データが下記
2024年よりドライバーはヘッドスピード45m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 37 |
B/S (m/s) | 52.5 |
打ち出し角(度) | 17.2 |
打ち出し方向(度) | 2.1 |
バックスピン | 5615 |
スピン軸 | -3.6(左) |
最高到達点 | 29.9 |
降下角度(度) | 46.2 |
曲がり | -5.2(左) |
キャリー(yd) | 166.4 |
総距離(yd) | 175 |
7番アイアンで30°、6番で26°なので最近のアイアンで言えばスタンダードなロフト設定です。超ストロング系とまではいきません。
そう考えると今回の6番アイアンの飛距離は割と普通からちょっと飛んでるかな?ぐらいです。極端な飛距離アップは見込めないと思っていた方がいいでしょう。
初速はまずまずのスピードが出ているので、ポテンシャルは高いなと思いましたが、飛距離がそこまで出なかったのに理由があります。
それはバックスピン量が安定してしっかりと入るという点です。
スピンが増えれば飛距離が出づらくなるのはドライバーも同様ですが、グリーンを狙うのが目的であるアイアンにとってはメリットの方が大きいです。
Ai200の打ち出しはやや低めで出ていきますが、途中からふわっと浮き上がってくれる弾道でした。これによって落下角度が付いてくれる。いわゆる柔らかい落ち方をしてくれるという球筋です。
落下角度は7番で45°以上でれば十分といわれる中、6番で平均で46.2°です。つまり非常に止めやすいアイアンとなっています。
グースが入っているヘッドなのでロングからミドルアイアン帯でも捕まりはしっかりとしていました。スライサーの方でも問題なく使っていくことができると思います。
対してフッカーはと言うと、もう少し捕まりを抑えるシャフトとの組み合わせを選ぶ方が方向性としては良くなるかもなと思います。
あと、打点のバラつきに関してですが、ミスヒットには非常に強く安定性はかなり高いです。着弾点の誤差も小さくて優しく打てるという印象。
良かった点と微妙な点
良かったところ
- 中空アイアンながらバックスピン量が多い
- 落下角度もついてくれるので高速グリーンにも対応しやすい
- 弾きの良いフェースで初速が出やすい(スピンが増えても飛距離を維持できる)
微妙なところ
- バックスピンが多めなので飛距離アップに過度な期待は禁物
- 打感は柔らかくはない(弾きが強いフェース)
スピンが良く入る中空!アスリートにもおすすめ
APEXシリーズだと考えるとそうじゃない感はとても強いです。従来のAPEXのイメージを持ちすぎるとがっかりすると思うので、あくまでもAi SMOKEアイアンがちょっとアスリート寄りになったなぐらいでトライしてもらうのが良いと思います。
とはいえ非常に安定性が高く、バックスピン量が多いので実戦向きなアイアンであることは間違いありません。多くの人は好結果を見込めるのでおすすめはしたい。
ただしグースネック形状であることから、ストレートな顔つきに慣れた人は違和感を覚えるはず。ですがここは使いながら慣れるしかありません。
あと打感です。よく弾きます。中空アイアンだと考えるとボールの乗り感は十分あるとはいえ、純粋な軟鉄鍛造アイアンと比較すると明らかにバチバチです。
とにかく結果重視でアイアンを選びたい人向けなので、打感だったりに並々ならぬこだわりがある人はAPEX PROシリーズの中から選ぶほうがおすすめ。
総合評価
優しくて結果を出せるアイアンです。一定の飛距離を保ちながらスピンが入るのでミドルからロングゲームでグリーンを捉える確率が低いという方に最適。
優しくはしたいけど過剰なデカヘッドへはまだ移行したくないと考えている人がトライしやすいタイプかなと思います。基本的にはアベレージゴルファーよりも中級者以上の方でなるべくアイアンを優しくしておきたいという人の方が対象のモデルだと感じました。
プロもロングアイアンなどは採用しているのも頷けるほど性能は申し分なかったので、とにかく結果を求めたい人は試してみてください。
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