今回取り上げるのはキャロウェイのミニドライバー「パラダイム Ai SMOKE Ti340 Mini」。こちらを試打計測を行ったのでレビューしていきます。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)
プロギア2024年モデルのドライバーは3機種ありますが、この記事で取り上げていくのは今までのRSにはなかったMAXタイプです。
3モデルの中では優しく打てるタイプという位置づけにはなりますが、結論から言ってしまうと、今回のプロギアの中だったらこれが一番良いんじゃないか?と思っています。飛距離もそうですけど、安定感や打ちやすさというトータルでバランスが良いです。
優しい系には珍しく過剰なスピンも入らず、弾道も強いので飛距離を出せるのにミスにも強くて多くの方におすすめしやすいドライバーでした。
パラダイム Ai SMOKE Ti340ミニドライバーの概要とデザイン
パラダイム Ai SMOKE Ti340ミニドライバーのデザインは基本的にAi SMOKEシリーズと共通で特段変化はないように思いますが、ソール部分までカーボンのAi SMOKEのドライバーとは異なりチタンで構成されているのが特徴です。
ヘッド体積は340ccなのですが、このサイズだとソールまでカーボンにする必要性がなかったからこうなっているようです。
ネックはカチャカチャ式。従来のキャロウェイ用スリーブとの互換性がある。
ぼくが購入したのは11.5°。この他に13.5°がラインナップにあります。
ソールには2箇所ウェイトがあり、前後を入れ替えることでスピン量や打ち出し角の調整が可能です。標準状態だと後ろ側にウェイトが装着されていました。
クラウンはカーボンクラウン。形状はドライバーというよりもどちらかと言えばフェアウェイウッドを大きくしたような印象を受けました。
アドレスしてみるとこんな感じです。340ccなので想像よりも大きいし、シャフト長が短いので意外なほど安心感があります。
Ai SMOKEトリプルダイアモンドと並べてみた場合がこちらです。右がミニドラ。
トリプルダイヤよりも小さいとは言っても、やはりそこそこ大きめな気がします。
横からみるとこう。お尻側がちょっと上がった形です。
フェースはAi SMARTフェース。
フェース高は高めなので、芝上だともうちょっとボールが浮いているので打ちやすいかもしれませんが、フェアウェイウッド的に使うのはアマチュアには相当難易度が高いと思います。
パラダイム Ai SMOKE Ti340ミニドライバー試打計測データ
パラダイム Ai SMOKE Ti340ミニドライバーの試打計測の平均データが下記
2024年よりドライバーはヘッドスピード45m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。ミニドラの場合はシャフト長が短いので、45インチクラスを45m/sで振る力感だと43前後となります。
項目 | トラックマン平均値 |
---|---|
H/S (m/s) | 42.6 |
B/S (m/s) | 62.7 |
打ち出し角(度) | 16.8 |
打ち出し方向(度) | 15 |
バックスピン | 2462 |
スピン軸 | -3.2(左) |
最高到達点 | 30.5 |
降下角度(度) | 37.6 |
曲がり | -6.4(左) |
キャリー(yd) | 232.5 |
総距離(yd) | 255.1 |
スマッシュファクター | 1.47 |
通常のドライバーでは平均トータル距離が260を超えれば飛ぶモデル、270ヤード以上でれば文句なしに飛ぶという基準を設けています。
ということですが、今回の計測ではトータル255.1ヤード。普通のドライバーからすれば当然物足り結果・・・で終わりなんですが、クラブ長の短いミニドラということを考慮すればかなり検討している。
個人的な感覚では飛距離はまあまあ出るぐらいに思っています。
あとスマッシュファクターは1.47でデータは良いです。ミスにも強いのでAiスマートフェースはやはり強力なテクノロジーだと感じました。
初速は良い時だと63m/sを超えていました。キャリーも240ヤード目前でトータルでも260ヤードに迫っています。
初速も打ち出し角も十分良いデータではありますが、もう一つ伸びなかったのはバックスピン量が2000中盤あたりになることが要因でしょう
とはいえこれはメリットと捉える方が良いかもしれません。
というのも、飛ばしたいんだったら普通のドライバーの方が良いけれど、ミニドラを選ぶ理由としては安定性や、刻み用のクラブとしてセッティングに加えたいという方が多い気がします。
そうなった場合、低スピンすぎるとコントロールが効きにくくなりますし、ランが出すぎてしまうというパターンも発生します。狙った所にしっかり打ちたいという事ならこれぐらいスピンが入る方が便利なはず。
捕まりはそこそこ良いですが、ぼくが基本的にドローヒッターということを考えればそこまで強力な捕まり方をするクラブではありませんでした。捕まり具合はニュートラルだから現在の持ち球が反映されるイメージをしてもらうと良いでしょう。
ばらつきは少なくてまとまっています。左右ブレもあまりないですし、キャリーの誤差が小さい。これならマネジメントしやすくなるので、刻みたい場合などには持って来いです。
弾道をさらに最適化するには、打ち出しをもう少し低くしてやる方が良いっぽいです。
良かった点
良かったところ
- 落ち着いた球筋で安定感は非常に高い
- スピンがそこそこ入るので必要以上にランが出ない
- レイアップや左右OBが怖いホールでは使い勝手が良い
微妙な点
微妙なところ
- 当たり前だけど通常のドライバーほどは飛ばない
左右OBの多いコースでは使える
安定したショットが打てるのが一番のメリットです。左右ブレも小さいし、何よりキャリーの誤差が非常に少ないのでティーショットで狙ったところに打っていきたい場合には重宝しそうです。
バックスピン量も昨今の低スピン系ドライバーとは違い、2000回転中盤から後半あたりを推移しているので必要以上にランが出てしまうということの少ない。
左右OBやブラインドホールのティーショットが多いコースではセッティングに加えても良い気がします。
一方で飛距離面では通常のドライバーよりは飛びません。まあミニドラに共通しているんで弱点ではありませんけど、飛距離に過度な期待は禁物でしょう。
飛ばしたい場合は低スピン化させるのが必須。カチャカチャでロフトを立てる調整、そしてソールウェイトの入れ替えなどが必要です。これで幾分かスピンが減らせる可能性がありますけど、ぼくの場合はそこまでスピン量に変化がなかったのであくまでも微調整の範囲かなとも思います。
総合評価
そもそもニッチなクラブなので万人向けではありませんが、性能でどこか尖った部分があるわけでもなく中途半端なクラブという立ち位置は変わりません。
セッティングに加えるには明確な理由が必要なので、何となく買っても使い道はあまりないでしょう。
とはいえ左右ブレは通常のドライバーよりも抑えられることは実感しましたし、キャリーの誤差が少ない点もメリットです。
ドライバーが苦手でスコアを損していると感じる方は試してみる価値は少なからずあります。大事なのは飛距離にあまり期待しすぎない方が良いということです。3番ウッドよりちょっと飛ぶぐらいのイメージがいいかも。
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