本間ゴルフ「TW757Vxアイアン」の試打計測を行いました(GCクアッドを使用)
軟鉄鍛造のボディにタングステンウェイトを内蔵した今風なハーフキャビティアイアンです。ロフトは7番で30°というストロングタイプで、メーカーは飛び系ツアーアイアンと謳っていますが、スッキリした見た目でも飛距離もほしい!という欲張り(?)な方に向けたモデルとも言えます。類似のもでいえばキャロウェイ Xフォージドスターアイアンがあります
今作TW757シリーズはアイアンが3モデル展開で、いわゆるノーマルロフトなのはマッスルバックのTW757Bのみです
なので、757シリーズのハーフキャビティでロフトが寝ているものが使いたいという場合は、このVxをロフト調整して使うしか方法がなくなりました
飛びすぎるのは困るんだけど、という方の選択肢から消える可能性が懸念点としてあげられます。とはいえ、個人的にはロフトが立っているアイアンが好みなので問題ありませんし、飛ぶぶんには嬉しいと感じてる方であればデメリットはもちろんありません
それでは詳しいデータを見ながら本間ゴルフ TW757Vxアイアンについてレビューしていきます
- ヘッド:TW757Vx
- ロフト角:30°(7番)
- シャフト:VIZARD IB85
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
弾道計測器はPGAツアープロも多数使用する「GCQuad」です
TW757Vxアイアン試打計測データ
ヘッドスピード(m/s) | 37.6 |
ボールスピード(m/s) | 51.4 |
打ち出し角度(°) | 21.2 |
打ち出し方向(°) | 0.4(右) |
バックスピン(rpm) | 5970 |
サイドスピン(rpm) | -244(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 35.2 |
降下角度(°) | 49.5 |
センターからのブレ(yd) | -2(左) |
キャリー(yd) | 160.5 |
総距離(yd) | 171.7 |
以上が計測データです
キャリー160.5ヤード、トータル171.7ヤード
7番で30°なので、ロフトなりの飛距離は出てくれています。とくべつ飛ぶわけではありませんが、極端な飛びすぎてしまう感じもないです
対象はハーフキャビティ以上のアイアンを使ってきたプレーヤー向けだと考えていますが、そういう方が飛びすぎの心配をせずに移行できそうな感覚です
高さは中弾道でしたが、バックスピンがしっかりと入っているため、降下角度も付いています。データで言えば49.5°なので申し分ありません
弾道はこちらです。ほんの少し捕まる、という程度の捕まり感。一言であらわすとストレートドロー
フェースへの乗り具合も絶妙。ボールをターゲットに運んでいけますし、ラインも出しやすいです。ツアーアイアンというだけあってコントロール性能も優秀です
ちなみに兄弟モデルのTW757Pはフェード寄りの弾道でしたが、Vxのほうが自然とヘッドターンするので捕まりが良かったです
弾道を重ねてみたものがこちらです
ポケットキャビティ形状のアイアンにも匹敵する安定性の高いアイアン。キャリーの誤差も少ないので距離感も狂う事はないでしょう
ヘッドは左右の打点ブレに対してなかなかの強さがあるのでミスにも寛容。硬派なみためとは裏腹に意外とやさしい
TW757Vxアイアンは飛び系ハーフキャビティの中では高スピン
TW757Vxはロフトなりの飛距離ということで特別飛ぶわけではないと言いましたが、バックスピン量は6000回転前後を推移しています
最近はハーフキャビティ形状のアイアンもストロングロフト傾向が強いですけれど、ここまでスピンがかかると全く問題ありません
ストロングロフト化した時に止まるかどうか不安だ、もしくはそういうアイアンを試したんだけど止まらなくて使えなかった。そういう方はTW757Vxを試してみる価値があると思います
専用カーボンシャフトVIZARD IBは飛び系ツアーアイアンと相性が良い
最近はアイアンもカーボンシャフトにするプロゴルファーが増えてきました
カーボンの需要と注目度が高まってきていますが、そのなかでも本間の専用カーボンシャフトは完成度が高いので、アスリートゴルファーの選択肢としておすすめです
VIZARD IBシャフトは金属繊維を素材に盛り込んでいることも影響し、重量感とシッカリ感はかなりのものがあります
今回は85というスペックを選択して打っていますが、軽量スチールの80g台のモデルとはフィーリングが全く異なり、むしろしっかり感はVIZARD IBの方が上です
普段100前後のスチールシャフトを使用している場合は85でも十分でしょう
見てのとおり、ボールが捻じれにくく方向性は優秀です。振りごたえもしっかりとあり,カーボンだから楽にあがるという感じではありません。そこが注意点
メーカー公式サイトではロフトが立つ方向に動くので・・・みたいに記載されており、スチールシャフトライクに使えることを強調したいのかな?という意図を感じます。実際に打ってみてもボールはポンっと上がる感じもなく、中弾道ハイスピンで伸びていくボールが打てます
スピン量はスチールよりも増やせそうな感覚がありますし、データにも反映されていますから、こういった飛び系ツアーアイアンとの相性は良いと考えています
TW757Vxアイアンのヘッドについて
ハーフキャビティの軟鉄鍛造アイアン
キャビティ部分はそこそこ深めに作られています。特にバックフェース中央部は大きくえぐられており、ヘッドの左右に重量を配分しているのが特徴的なデザイン。これによって慣性モーメントも向上し、ヘッドを安定させられるようになっているようです
また、重心は比較的低めに設定されている印象があり、レベルブローに近い入射角でも問題使えるでしょう。ツアー系アイアンというポジションのなかではけっこうやさしいです
トップブレードは薄めでとてもシャープ
ヘッド形状はこんな感じです。まあ良い顔をしておりますが、歴代のツアーワールドシリーズと大きな違いは感じません。ある意味完成されたと言ってもいいでしょう
横から。バウンスはそこまで大きく見えませんけど、ソール幅がわりとあるのでバウンス効果は見た目以上に感じられます。ダウンブロー派のほうが性能は引き出しやすい形状となっています
ちなみにトウ側にタングステンが内臓され、重心をセンター寄りに移動する工夫が施されているのも特徴です
フェース面がこちら。打感はやや軽いという印象です
バックフェース部の厚みが少ないのも影響しているかもしれませんが、厚みのあるインパクト感は希薄です。悪くはありませんが、特別良いわけでもないです
TW757Vxアイアンの総合評価
バランスがよく癖のないアイアンです。致命的な弱点のない優等生タイプ。チャートの五角形もバランスが良くなりました。基本弾道はストレートドローなので癖がありません
こういったツアー系タイプのなかではストロングロフトですが、ロフト以上に飛ぶことはなかった為、飛距離は3点となっています。まあ飛びは普通でした
そのかわり、スペック表どおりと言うことなので距離感には慣れやすいと思います
ヘッド性能としてはオーソドックスですが、純正カーボンのVIZARD IBの完成度が抜群なので、スチールからカーボンに変更しようと考えているアスリートゴルファーにとってもおすすめです
おすすめ度:
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