テーラーメイドの2026年モデルとして登場した「Qi4D ドライバー」。第5世代となったカーボンフェースがどれほどの進化を遂げているのか。
今回はこの注目の新作、テーラーメイド Qi4D ドライバーを実際に試打してレビューします。
Qi4Dドライバー試打データ
今回は弾道計測器トラックマン4を使用してデータを計測しました。
試打の条件は以下の通りです。
- ロフト角:9°
- シャフト:REAX 60 Mid Rotation Blue S
- 使用ボール:タイトリスト プロV1x RCT(弾道計測器用)
平均計測データ
| 計測項目 | 平均値 |
| クラブスピード | 45.4 m/s |
| ボールスピード | 67.5 m/s |
| スマッシュファクター | 1.49 |
| 打ち出し角 | 11.8 ° |
| スピン量 | 2090 rpm |
| キャリー | 247.7 yd |
| トータル距離 | 279.5 yd |
| 最高到達点 | 25.5 yd |
| 落下角度 | 31.7 ° |
| スピン軸 | -1.0(左) |
| 曲がり幅 | -1.4(左) |
| キャリーサイド | 2.0(右) |
| 打ち出し方向 | 0.8(右) |
データを見ての通り、初速性能は間違いなくトップクラスです。これまでのカーボンフェース搭載モデルも高初速でしたが、Qi4Dはその中でも「スピン量の安定感」が際立っています。

ただ、ロフト9°での試打データを見ると、平均打ち出し角11.8°、スピン量約2100rpmというのは、かなり低スピンで強い球質です。

ヘッド自体がトッププロの要望を反映してなのかは分かりませんが、「勝手にボールが上がってくれる」というオートマチックな高弾道モデルではないと感じました。
無理に9°を選ばず、10.5°から試してみるのが安全策かもしれません。
もちろん、今作はTASウェイトの調整機能や、豊富な純正シャフトのオプションが用意されているため、フィッティング次第で高さを確保することは可能です。
方向性と弾道|左右ブレが少なく実戦向き

弾道の傾向としては、ニュートラルからややフェードバイアスな印象です。

捕まったなーぐらいでも上記の弾道ぐらいのドローに収まってくれます。
左への激しい引っかけ(チーピン)のミスが出にくいため、左を怖がらずにしっかりと叩いていける安心感があります。試打データのスピン軸や曲がり幅を見ても、数値のブレが非常に少なく、安定してフェアウェイの範囲内に収まっていました。

分散図を確認しても、左右のブレだけでなく、縦距離(キャリー)の誤差が少ないのが印象的です。単に一発の飛びがあるだけでなく、コースマネジメントが計算できる「実戦的なドライバー」に進化したと感じます。
低スピン系のドライバーは、打点がズレるとドロップしたり曲がったりとピーキーな挙動を示すことがありますが、Qi4Dはそのシビアさをあまり感じさせません。このヘッドシェイプで、ここまでの寛容性を実現しているのは驚異的と言っていいでしょう。
また、TASウェイトの調整自由度が高いため、スライサーの方がドローポジションに設定すれば、しっかりつかまったドローボールで飛距離を伸ばすことも十分に可能です。
Qi4Dの打感と打音|Qi10の頃のフィーリングが復活

打感や打音については、好みが分かれる部分ですが、個人的には非常に好印象でした。
前作にあたるQi35はヘッドサイズの影響か、打音が少し大きく響く点が気になっていました。しかし、今回のQi4Dは、その前の名器「Qi10」の頃のような、締まった打感と心地よい中音に戻ったような感覚があります。
弾きの良さと、ボールがフェースに乗る感触のバランスが絶妙です。
また、ヘッド形状がスリムになったことで、視覚的にも操作性の良さが伝わってきます。やはりスタンダードな「コア」モデルとしては、このくらいのサイズ感と形状が最も構えやすく、振り抜きやすいと感じる方が多いのではないでしょうか。
Qi4D ドライバーのデザイン

ソール中央にテーラーメイドのロゴが入ったぐらいで、かなり落ち着いたデザインです。

今回大きな変更があったのは「フェースのロールの最適化」です。上下の打点ブレによるスピン量のバラつきを大幅に抑制しているとのこと。


Qi35で不評だった後方に伸びる形状は廃止。Qi10の形状に戻りました。ナイスだと思います。
フェースはいつもどおりややオープン目には見えますが、座りは悪くありません。


ウェイトはr7みたいな4つタイプ。重心調整の自由度は非常に高いし、見た目もけっこう良いと思う。
Qi4Dは買い?前作Qi35&競合モデルとのデータ比較
| 項目 | Qi4D | Qi35(前作) | クアンタムMAX | G440K |
|---|---|---|---|---|
| トータル | 279.5 yd | 274.9 yd | 283.8 yd | 280.8 yd |
| キャリー | 247.7 yd | 249.8 yd | 254.1 yd | 254.9 yd |
| 初速 | 67.5 m/s | 66.7 m/s | 67.6 m/s | 67.8 m/s |
| SF | 1.49 | 1.46 | 1.47 | 1.49 |
| スピン | 2090 rpm | 2368 rpm | 1988 rpm | 2311 rpm |
| 打ち出し | 11.8° | 13.8° | 13.5° | 13.3° |
前作Qi35との比較
トータル飛距離は約4.6ydアップ、初速も0.8m/s向上しています。最も大きな進化はSFが1.46→1.49に改善した点で、エネルギー効率が明確に上がっています。
一方で打ち出し角が13.8°→11.8°と約2°下がっているため、Qi35で丁度いい高さが出ていた方はロフトアップを検討した方がいいかもしれません。スピン量も約280rpm減っており、低スピン化が進んだ分キャリーはやや落ちています。
形状がQi10寄りに戻った点も含め、「Qi35に物足りなさを感じていた人向けのアップデート」という印象です。
クアンタムMAXとの比較
飛距離だけを見ると、トータルで4.3ydの差があります。
クアンタムMAXはスピン1988rpmの棒球で飛ばすタイプで、打ち出しも13.5°としっかり上がるので、純粋な飛距離性能では一歩劣るかもです。
ただしQi4DはSF1.49とミート効率が高く、カーボンフェースならではの良さもしっかり出ています、弾道をコントロールしながら飛ばしたい人にはQi4Dの方が向いています。
G440Kとの比較
G440KもSF1.49で効率は同等ですが、打ち出し13.3°・スピン2311rpmとボールが上がりやすく、キャリーで7yd以上の差がつきます。安定性を求めるならG440Kが上。
一方でQi4Dはヘッド形状がシャープで操作性があるので、弾道を自分で作りたい人にはQi4Dが優勢です。
良かった所・微妙な所
今回の試打で感じたメリットとデメリットを整理します。
良かった所
- SF1.49の高効率で、低スピンかつ安定した初速が出る。ミート効率はG440Kと並んで全モデル中でもトップクラス
- バックスピン量のバラつきが小さく、キャリーの距離が揃う。低スピン系にありがちなピーキーさがない
- ヘッド形状がQi10寄りに戻り、構えやすさと振り抜きやすさが大幅に改善。Qi35の丸型が苦手だった人には朗報
- TASウェイト4箇所+カチャカチャで調整自由度が高く、自分好みの弾道に追い込める
微妙な所
- 打ち出しが11.8°と低く、HS43以下だとキャリーが出し切れない可能性がある。ロフト選びを間違えると飛距離を損する
- 純粋な飛距離ではクアンタムMAXにトータルで約4.3yd差。飛距離最優先の方には物足りないかも
- つかまりは控えめなので、スライサーはウェイト調整前提になる
Qi4D ドライバーの総合評価|こんなゴルファーにおすすめ

最後に、今回の試打レビューの総括として各項目を数値化しました。
総合評価スコア
| 評価項目 | スコア |
| 飛距離 | 9 / 10 |
| 弾道の高さ | 5 / 10 |
| 低スピン性能 | 10 / 10 |
| 安定性 | 8 / 10 |
| 打感 | 8 / 10 |
| 構えやすさ | 9 / 10 |
| 操作性 | 8 / 10 |
| つかまり | 6 / 10 |
第5世代カーボンフェースによる初速性能と、新フェースロールによる弾道安定性は本物です。特に「低スピン性能」に関しては満点の評価をつけました。
このドライバーは、ある程度振れる方が使えば、左へのミスを消しつつ、棒球のような強いライナーで最大飛距離を狙える強力な武器になります。
一方で、ボールが上がりにくいと感じる場合は、見栄を張らずにロフトを寝かせるか、フィッティングで最適なシャフトを見つけることが性能を引き出す鍵になるでしょう。
ここ最近では高MOI化顕著で、ヘッド形状が大幅にデカくなっているドライバーが増えてきた中で、このようなヘッドシェイプでありながらも安定性を高めながら飛距離も出せるタイプは貴重な存在だと思っています。2026年のドライバー市場でも、間違いなく主役の一角を担う完成度の高い一本です。
ヘッドスピード別のおすすめセッティング
Qi4Dはロフト9°だと打ち出し11.8°とかなり低めに出るため、HS帯によってロフト選びが重要です。当サイトの計測データを踏まえた目安は以下の通り。
HS46以上
ロフト9°で問題なし。低スピンの強弾道がそのまま武器になる。TASウェイトはデフォルトか前方重めでOK。
HS42〜45
ロフト10.5°を推奨。9°だとキャリーが伸びず飛距離を損する可能性が高い。シャフトはREAX 60 Mid Rotation(Blue)がバランス良い。
HS38〜41
Qi4DコアよりもQi4D MAXの方が恩恵が大きい。どうしてもコアが良ければ12°+TASウェイトを後方に寄せて高さを確保したい。シャフトはREAX 50 High Rotation(Red)が候補。
迷ったらロフトは大きい方を選んでください。このクラブの場合、ロフトを立てて飛距離を出すより、しっかりキャリーを出した方がトータル飛距離は伸びます。
Qi4D ドライバーに関するよくある質問
Q. Qi4DとQi35、買い替える価値はある?
SF(ミート率)1.46→1.49の改善とトータル約4.6ydアップは、同条件での計測で明確に差が出ています。ただし打ち出しが約2°低くなっているので、Qi35で丁度いい高さが出ていた方はロフトアップ前提での買い替えになります。
形状がQi10寄りに戻った点も含め、Qi35の丸型ヘッドが気に入っていた方は試打してからの判断をおすすめします。
Q. 9°と10.5°、どっちを選ぶべき?
HS45以上で打ち出しが十分に確保できる方以外は10.5°が無難です。当サイトの計測ではロフト9°で打ち出し11.8°とかなり低めに出ており、一般的なアマチュアのHS帯だとキャリーが出し切れない可能性があります。
迷ったら10.5°を選んでTASウェイトで調整する方が失敗が少ないです。
Q. スライサーでも使える?
弾道傾向はニュートラル〜ややフェードバイアスなので、スライスが持ち球の方だと右に出やすい可能性があります。
ただしTASウェイトをヒール寄りに配置すればつかまりを改善できるので、調整次第で十分使えます。それでも厳しい場合はQi4D MAXの方が直進性が高いのでそちらを検討してください。
Q. クアンタムMAXとQi4D、どっちが飛ぶ?
純粋な飛距離ではクアンタムMAXが上です(トータルで約4.3ydの差)。ただしQi4DはSF1.49と効率が高く、操作性も備えているので、弾道をコントロールしながら飛ばしたい方にはQi4Dの方が合います。
飛距離最優先ならクアンタムMAX、バランス重視ならQi4Dという選び方です。
Q. シャフトは純正で十分?
今作のREAXシャフトは3タイプ(Red / Blue / White)あり、スイングタイプ別に設計されています。
HS42〜46ぐらいの方であれば、Mid Rotation(Blue)の60Sが万人向け。カスタムに変える前にまず純正3種を試す価値はあると思います。
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