「コブラ OPTM X フェアウェイウッド」をトラックマン4で試打計測しました。
コブラ最新シリーズ「OPTM」3モデルの中で、飛距離・寛容性・操作性をバランス良く狙ったのが今回のXモデルです。
キャリー235.9ヤード、トータル255.6ヤード、バックスピン2,449rpmという結果で、同HS帯の3番ウッドの中でもバックスピン量が少なめに収まりました。
バックスピンが少ない分、アゲインストや強風の場面で平均的なFWより前に飛ばせる、強弾道タイプの3番ウッドという仕上がりになっています。
OPTMシリーズの設計テーマである「POI(Products of Inertia)最小化」がどう体感に繋がってきたのか、計測データと打感の両面から見ていきます。
コブラ OPTM X フェアウェイウッドの概要と特徴

OPTMシリーズは、これまでメーカー各社が追いかけてきたMOI(慣性モーメント)の最大化ではなく、「POI(Products of Inertia / 慣性乗積)」の最小化を主軸に据えた新コンセプトです。
MOIが「ヘッドの軸周りの回りにくさ」を示す物理量なのに対して、POIは「ヘッドの慣性主軸が幾何軸(フェース面・ソール面)からどれだけズレているか」を示す指標。
POIが大きいヘッドはインパクトの瞬間にフェース面が意図しない方向へねじれてしまうので、MOIが高くても芯外しで弾道が暴れる原因になります。
OPTMはこのPOIを最小化することで、芯を外しても打ち出し方向と曲がりが揃う設計を実現しています。
その3モデル(MAX / X / LS)の中で「OPTM X」は中央に位置するバランス型。
飛距離・寛容性・操作性のどれかに振り切らず、グリーンを狙うセカンドショットからティーショットの飛ばしまで1本でこなせる構成です。
搭載されているテクノロジー

フェースは475ステンレスの鍛造インサートを採用した「H.O.T. Faceテクノロジー」。
フェース全体のたわみを最適化することで、打点ズレ時の初速ロスを抑える設計になっています。
可変スリーブは「FutureFit33」で、ロフトとライ角を±2度の範囲で33通りに微調整できます。
SMARTPAD機能により、どの設定にしてもアドレス時のフェースアングルがスクエアに見えるよう統一されているのが、ありがたいところ。

ヘッドにはトゥ寄りに11g、ソール後方に3gの可変ウェイトを2つ搭載しており、入れ替えで弾道のキャラクターを変えられます。
11gを後方に置けば高打ち出し・高寛容性、トゥ側に置けば低打ち出し・低スピンの強弾道に振れる構造です。
ボディは17-4ステンレスとカーボンクラウンの組み合わせで、軽量化と低重心化の両立を狙っています。
コブラ OPTM X フェアウェイウッドのスペックとラインナップ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 番手・ロフト | 3番(15°)、3HF(16.5°)、5番(18°)、7番(21°)、9番(24°) |
| ヘッド体積(3番) | 180cc |
| ヘッド素材 | 17-4ステンレス+カーボンクラウン+475ステンレス鍛造フェース |
| 純正シャフト(日本仕様) | Speeder NX for cobra(USTマミヤ製 / 50g台 / 先中調子) |
| 純正グリップ | Super Stroke クロスライン360 ブラック ライト |
| 発売日 | 2026年1月17日 |
最近のフェアウェイウッドの中ではかなり珍しく、9番ウッド(24°)までラインナップされているのも特徴です。
ロングアイアンや低番手UTの代わりとして200ヤード前後の選択肢を増やしたい方には、組みやすいシリーズです。
コブラ OPTM X フェアウェイウッドを実際に試打してみての感想と評価

トラックマン4での計測データ
計測クラブはロフト15°(標準ポジション)、シャフトは日本仕様純正のSpeeder NX for cobra(S)。
ぼくのドライバー基準ヘッドスピードが45m/s前後で、3番ウッドはいつも通り43m/s前後を狙って計測しました。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| ヘッドスピード | 43.7 m/s |
| ボールスピード | 63.3 m/s |
| ミート率 | 1.45 |
| 打ち出し角 | 15.7° |
| バックスピン | 2,449 rpm |
| スピン軸 | -6.1° |
| 曲がり幅 | 10.1ヤード(左) |
| 最高到達点 | 32.7ヤード |
| 降下角度 | 39.0° |
| キャリー | 235.9ヤード |
| トータル | 255.6ヤード |
※ 8球の平均値(トラックマン4計測)。
飛距離性能と上がりやすさの分析

HS43.7m/sでキャリー235.9ヤード、トータル255.6ヤード。
サイト内の同HS帯3W平均と同等レベルの数値です。
以下に同じHS帯(42〜44m/s)でTM4計測した直近の3W勢と並べてみました。
| モデル | HS | BS | スピン | キャリー | トータル |
|---|---|---|---|---|---|
| コブラ OPTM X(今回) | 43.7 | 63.3 | 2,449 | 235.9 | 255.6 |
| コブラ DS-ADAPT LS(前作) | 42.8 | 63.0 | 2,225 | 237.6 | 261.9 |
| キャロウェイ クアンタムMAX | 44.1 | 64.3 | 2,660 | 240.3 | 260.6 |
| キャロウェイ クアンタムTD | 44.3 | 64.0 | 2,832 | 238.0 | 256.0 |
| テーラーメイド Qi4D | 44.2 | 63.9 | 3,033 | 235.4 | 251.6 |
| テーラーメイド Qi4D MAX | 43.8 | 63.5 | 3,191 | 231.5 | 247.1 |
| 上記5機種の平均 | 43.8 | 63.7 | 2,788 | 236.6 | 255.4 |
最も特徴的なのがバックスピン量でしょうかね。
同HS帯3W平均が約2,800rpmなのに対して、OPTM Xは2,449rpmと約350rpm少なめに収まっています。
バックスピンが少ない分、アゲインストの状況でも影響を受けづらい強弾道になります。
絶対的な飛距離は同HS帯3W平均と並ぶレベルですが、約350rpm少ないバックスピンで、アゲインストや強風でも他のFWより前に飛ばせるのが強みといったところです。

打ち出し角15.7°、最高到達点32.7ヤード、降下角39.0°と、3W基準では「十分な高さ」のゾーンには入っています。
まあ、低重心タイプではあるなと思うので、打ち出し角自体はそこそこ付くものの、ヘッドスピードが足りないとドロップする可能性もはらんでいます。
ちなみに前作 DS-ADAPT LS(バックスピン2,225rpm / トータル261.9yd)と比べると、OPTM X はスピンが増えているぶん、飛距離はLSに一歩譲る形に。
テーラーメイド Qi4D 系(3,000〜3,200rpm)と比べると約700rpm少なく、Qi4D系で「球が上がりすぎて吹きあがりすぎかも」と感じて飛距離が物足りないと感じていた方にはこちらの方が飛ばしという面では有利です。
弾道や球筋、方向性の分析

方向性データはスピン軸-6.1°、曲がり幅10.1ヤード(左)、センターからのブレ幅10.9ヤード(左)と、しっかり捕まるドロー系の弾道が出ました。

ぼく自身がドローヒッターという前提を差し引いても、つかまりは比較的良い方。
純正のSpeeder NX for cobraがUSTマミヤ設計の先中調子で、適度に走るタイプなのも影響はでているでしょうけど、ヘッド自体の捕まりは悪くないです。
ヘッドの見た目はコンパクトで逃げ顔気味なので、見た目からはここまでつかまる雰囲気は感じませんでした。意外なところです。
右にプッシュやスライスが出やすい方には自然なドローバイアスで補正できる可能性はありますが、もともと左へのミスが出る方は可変ウェイトの11gをトゥ側に配置するのもいいかもしれません。
次に、キャリー235.9ヤードに対して曲がり幅10.1ヤードは比率4.3%。
3番ウッドとしては安定感の高い部類に入る数値です。
打感と打音

打感はかなり好印象でした。
弾きがすこぶる良いのに、硬すぎず、いったん吸い付いてから弾くという絶妙なフィーリング。
これまでのコブラFWにあった「やや硬めで反発の強い感触」とは違って、押し込める時間がしっかりある印象です。
芯を外した時に音と振動の質感がはっきり変わって、打点位置が分かりやすいのも好印象でした。
構えやすさと地面からの打ちやすさ

構えた時の印象は「ちょっと小ぶりで玄人向けの雰囲気」。艶無しなので余計小さく見えているのかもしれませんけど。
投影面積はコンパクトで、洋梨気味の縦長シェイプ。

ただしフェース向き自体はストレートで、構えやすさは確保されています。
地面からの打ちやすさは、見た目のハードな雰囲気からは意外な印象。
抜けがよくて、突っかかる感じがなく、ライを選ばず打ちやすい印象です。
とはいえバックスピンが少なめなので、ラクに高弾道でオートマチックに打てるタイプではないのも事実。
ある程度ヘッドを走らせていける方の方が、本来の飛距離性能を引き出せる3番ウッドという印象です。
良かった所・気になった所
良かった所
- 同HS帯3W平均より約350rpm少ないバックスピンで、アゲインストでも影響を受けづらい強弾道
- アゲインストや強風でも前に飛ばしやすく、トータル255.6ヤードの安定した飛距離
- 「吸い付いてから弾く」絶妙な打感、コブラFWらしくないやわらかさで好印象
- 突っかかる感じがなく、ライを選ばず打ちやすい
- 9番ウッドまでラインナップされており、ロングアイアン代替として組みやすい
- 11g+3gの可変ウェイトと33通り可変スリーブで、自分仕様への追い込みが利く
- SMARTPAD機能で可変スリーブの設定を変更してもフェース向きはスクエアに保たれる
気になった所
- ヘッドが小ぶりで玄人向けの雰囲気、安心感重視の方は3HFやMAXの方が合うかも
- 低スピン傾向のため、ヘッドスピードが遅めだとラクに上げにくい場面も
5段階評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 飛距離 | ★★★★☆ |
| 弾道の高さ | ★★★☆☆ |
| 低スピン性能 | ★★★★★ |
| 安定性 | ★★★★☆ |
| 打感 | ★★★★★ |
| 構えやすさ | ★★★★☆ |
| 地面からの打ちやすさ | ★★★★☆ |
| つかまり | ★★★★☆ |
まとめ

コブラ OPTM X フェアウェイウッドは、POI設計で打点ズレに強く、バックスピンを抑えた強弾道でアゲインストや強風でも安定して前に飛ばせる3Wです。
同HS帯3W平均と比べてバックスピンが約350rpm少なく、アゲインストや風の強い場面でも安定して前に飛んでくれる強みがあります。
打感も「吸い付いてから弾く」絶妙なフィーリングで、これまでのコブラFWのイメージとは別物の完成度になっています。
ヘッドが小ぶりなFWが好きな方には、結構おすすめできる1本。
逆にラクに高弾道で球を上げたい方や、構えた時の安心感を優先したい方は、同シリーズのMAXや3HFを試した方が合うかもしれません。
アゲインストや強風でも安定して飛ばせる3番ウッドを探している方や、Qi4D系の高スピンFWで吹きあがり気味の方には、ぜひ試打してみてください。
以上、「コブラ OPTM X フェアウェイウッドの試打レビュー|トラックマン4でデータ計測」という話題でした。
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