【試打評価】クリーブランド RTZ2ウェッジ|トラックマン4でデータ計測

クリーブランドのRTZ2ウェッジをトラックマン4で試打計測しました。2026年9月に発売された、RTZシリーズの2代目。
ヘッドは前作と同じ独自の素材Z-ALLOYで、今作は重心設計がZIPCORE iQに進化。新しく588ソールも加わったということだったので、その588を試してみました。
結論から言っておくと、スピン性能はやはり機体していたとおり、特に30ヤードぐらいまでの距離のアプローチはスピンがよく入ってくれるなってことで、この距離でスピンをしっかりかけていきたい人には結構おすすめ。あと抜けも相当よくて、フェースを開いて使いやすいのでテクニシャンには最適なのかなって評価です。
ということでデータを見ながらレビューしていきます。


クリーブランド RTZ2ウェッジの計測データ

試打したのは58°の588ソール(バウンス8°)で、シャフトはN.S.PRO 950GH neo(S)。ボールは計測器用のタイトリスト プロV1x(RCT)を使用。
キャリー10〜70ヤードまで、距離を変えながら計測しています。
| 距離 | 球数 | キャリー | スピン | 打ち出し角 | キャリーとトータルの差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10ヤード | 2球 | 13.1 yd | 3,862 rpm | 31.0° | 10.4 yd |
| 20ヤード | 4球 | 21.4 yd | 4,862 rpm | 31.4° | 10.9 yd |
| 30ヤード | 3球 | 34.5 yd | 6,185 rpm | 33.1° | 9.0 yd |
| 40ヤード | 3球 | 41.1 yd | 6,938 rpm | 30.7° | 9.8 yd |
| 50ヤード | 4球 | 49.5 yd | 6,801 rpm | 38.5° | 4.9 yd |
| 60ヤード | 4球 | 60.1 yd | 8,628 rpm | 29.0° | 7.9 yd |
| 70ヤード | 2球 | 67.0 yd | 9,542 rpm | 33.5° | 2.1 yd |

10ヤードの短いアプローチでも3,800回転前後入っていて、ショートレンジでけっこう食いついてくれる点が優秀ですね。
距離ごとのスピン性能
10ヤードのスピン


| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 13.1 yd | 12.4 yd | 13.7 yd |
| バックスピン | 3,862 rpm | 3,766 rpm | 3,958 rpm |
| 打ち出し角 | 31.0° | 26.2° | 35.9° |
| キャリーとトータルの差 | 10.4 yd | 7.4 yd | 13.3 yd |
| 最高到達点 | 2.1 yd | – | – |
| 落下角度 | 33.5° | – | – |
13ヤードほどの短いアプローチで、スピンは2球とも3,800〜4,000回転ほど。目安の4,000回転にはあと少しですが、この距離としてはハイレベルな数値。
小さな振り幅でもグッとブレーキがかかる印象。
20ヤードのスピン




| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 21.4 yd | 17.4 yd | 25.0 yd |
| バックスピン | 4,862 rpm | 4,191 rpm | 5,329 rpm |
| 打ち出し角 | 31.4° | 30.2° | 33.0° |
| キャリーとトータルの差 | 10.9 yd | 9.7 yd | 11.9 yd |
| 最高到達点 | 3.6 yd | – | – |
| 落下角度 | 35.3° | – | – |
20ヤード前後は多い球で5,300回転まで入っていて、このあたりの距離のスピン性能は極めて優秀です。
30ヤードのスピン



| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 34.5 yd | 33.7 yd | 34.9 yd |
| バックスピン | 6,185 rpm | 5,546 rpm | 6,635 rpm |
| 打ち出し角 | 33.1° | 32.3° | 33.6° |
| キャリーとトータルの差 | 9.0 yd | 8.5 yd | 9.3 yd |
| 最高到達点 | 6.6 yd | – | – |
| 落下角度 | 39.7° | – | – |
30ヤードは6,200回転ほど入っていて、こちらも良いですね。3球ともキャリーが34〜35ヤードの間に揃っていたのも良い。
40ヤードのスピン



| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 41.1 yd | 40.4 yd | 42.2 yd |
| バックスピン | 6,938 rpm | 6,709 rpm | 7,126 rpm |
| 打ち出し角 | 30.7° | 30.5° | 31.1° |
| キャリーとトータルの差 | 9.8 yd | 9.3 yd | 10.2 yd |
| 最高到達点 | 7.4 yd | – | – |
| 落下角度 | 38.6° | – | – |
40ヤードは3球とも6,700〜7,100回転の間。
このあたりの距離でのスピン量としては普通ぐらいですが、幅は400回転ほどで、かなり安定しているところに強みを感じる。
50ヤードのスピン




| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 49.5 yd | 46.5 yd | 52.8 yd |
| バックスピン | 6,801 rpm | 5,850 rpm | 8,512 rpm |
| 打ち出し角 | 38.5° | 32.1° | 44.3° |
| キャリーとトータルの差 | 4.9 yd | 2.9 yd | 8.0 yd |
| 最高到達点 | 13.3 yd | – | – |
| 落下角度 | 49.0° | – | – |
50ヤードは平均6,800回転ほどで、この距離としては少し物足りない数値。
60ヤードのスピン




| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 60.1 yd | 55.9 yd | 63.5 yd |
| バックスピン | 8,628 rpm | 7,392 rpm | 9,301 rpm |
| 打ち出し角 | 29.0° | 25.9° | 31.5° |
| キャリーとトータルの差 | 7.9 yd | 5.1 yd | 12.5 yd |
| 最高到達点 | 11.4 yd | – | – |
| 落下角度 | 41.2° | – | – |
60ヤードは8,600回転ほど。距離がばらけた4球でも7,400回転近く入っていて、ハーフショットでもスピンはしっかり入っています。
70ヤードのスピン


| 項目 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|
| キャリー | 67.0 yd | 66.9 yd | 67.1 yd |
| バックスピン | 9,542 rpm | 9,514 rpm | 9,571 rpm |
| 打ち出し角 | 33.5° | 32.3° | 34.8° |
| キャリーとトータルの差 | 2.1 yd | 1.1 yd | 3.0 yd |
| 最高到達点 | 16.3 yd | – | – |
| 落下角度 | 48.5° | – | – |
70ヤード弱のフルショットは9,500回転ほどで、スピン量としては普通ぐらいですが、スピン量の差が小さくて距離感を合わせやすいのが非常によかった。
サイト内でレビューしたウェッジとのスピン比較
サイト内でレビューした2026年モデルの58°ウェッジ5本(Hi-Toe 5・Vokey SM11・PING s259・X FORGED 2026・0 TOUR 2026)と、距離ごとのスピン量を比較してみます。
| 距離 | RTZ2 | Hi-Toe 5 | Vokey SM11 | PING s259 | X FORGED 2026 | 0 TOUR 2026 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10ヤード前後 | 3,862 rpm(12〜14yd) | – | – | – | – | 3,558 rpm(11〜15yd) |
| 15〜25ヤード | 4,862 rpm(17〜25yd) | 4,519 rpm(17yd・芝・1球) | 5,122 rpm(11〜25yd) | 4,415 rpm(14〜20yd) | 4,913 rpm(14〜20yd) | 4,258 rpm(17〜24yd) |
| 25〜35ヤード | 6,185 rpm(34〜35yd) | 7,536 rpm(28〜32yd) | 5,408 rpm(28yd・1球) | 6,054 rpm(29〜31yd) | 5,926 rpm(22〜28yd) | 5,237 rpm(27〜34yd) |
| 40ヤード前後 | 6,938 rpm(40〜42yd) | 7,185 rpm(37〜43yd) | – | – | 7,765 rpm(37〜40yd) | 6,075 rpm(36〜37yd) |
| 45〜55ヤード | 6,801 rpm(46〜53yd) | 7,887 rpm(45〜52yd) | 7,668 rpm(28〜58yd) | – | – | 7,360 rpm(50〜53yd) |
| 60ヤード前後 | 8,628 rpm(56〜64yd) | – | – | – | – | 7,240 rpm(57〜62yd) |
| フルショット | 9,542 rpm(67yd) | 9,795 rpm(74yd・1球) | 10,351 rpm(67〜69yd) | 10,555 rpm(61〜73yd) | 9,267 rpm(60〜72yd) | 8,423 rpm(68〜71yd) |
| 試打スペック | 58° 588・バウンス8° | 58° ATV・バウンス11° | 58° M・バウンス8° | 58° S・バウンス10° | 58° C・バウンス10° | 58° ハーフムーン・実効バウンス12° |
| 計測器 | トラックマン4 | トラックマン4(17ydはGCQuad) | GCQuad | GCQuad | GCQuad | トラックマン4 |
10ヤード前後は、0 TOURを300回転ほど上回りました。
15〜25ヤードは上はSM11とX FORGEDだけ。X FORGEDとはほぼ同じです。
25〜35ヤードはHi-Toe 5に次ぐ2番目で、s259やX FORGED、SM11、0 TOURより多く入っています。
40ヤード前後はHi-Toe 5やX FORGEDのほうが多め。45〜55ヤードは、この距離を計測した4本の中でいちばん少ない数値です。
60ヤード前後は0 TOURより1,400回転ほど多く、フルショットは6本中4番目で、他社と比べると一緒ぐらい。
まとめると、RTZ2は30ヤード以内のアプローチでスピンがよく入るので、特にグリーン周りのショートレンジでしっかり止めたい、あるいは短い距離でスピンがほどけちゃうんだよなーという方には嬉しい性能かなと思います。
588ソールは抜けるのにフェースに乗る絶妙さ

588ソールは、名器「ツアー・アクション588」の名前を受け継いだ新しいグラインド。リーディングエッジを低めにしたフルソールで、トウ側はややバンスを大きく、ヒール側は削られているとのこと。
ということで、今回はこの588ソールでテストしていますが、これの抜けが凄まじいです。
ただ、抜けるといってもポッコンするほど抜けすぎることはなく、絶妙なバランスでした。
ローバンスのウェッジが好きだけど、抜けすぎて距離感が合いづらいのが困っているという方には、ぜひ使ってもらいたいソールです。特にフルショットでの距離感が合いやすいのも良かった。
構えた印象と打感









ヘッドはやや小ぶりで、グースのないストレートネック。クリーブランドらしいティアドロップ形状なので、相変わらずフェースを開いて使いやすいです。
カタチに大きな変更点があるようには見た目からは感じない。トップブレードの厚みとソール幅は標準的で、構えやすさも問題なし。シンプルなデザインも個人的にかなり好み。
打感は柔らかく、フェースに食いつく感覚があります。打音はやや高めなのでそこが好みの分かれ目かもです。
クリーブランド RTZ2ウェッジのスペック
スペックの話ですが、以下はメーカーが挙げている主な特徴。
- 独自の合金「Z-ALLOY」で、軽さ・ソフトな打感・優れた防錆性を実現
- ロフト別に形状を変えたセラミックピンとバックフェースの肉厚設計で重心を調整した「ZIPCORE iQ」
- ロフト別に異なるフェースブラストとレーザーミーリング(HYDRAZIP)と、深く狭い溝(ULTIZIP・最大19本)で、芝や水分が入る条件でもスピンを確保
- 名器588の名前を受け継いだ新グラインド「588」を加えた、5つのグラインド
日本で買えるロフトは46〜64°。ロフトごとに選べるグラインドとバウンス角が以下。
| ロフト | グラインド(バウンス角) |
|---|---|
| 46° | MID(10°) |
| 48° | MID(10°) |
| 50° | MID(10°) |
| 52° | MID(10°) |
| 54° | MID(10°)/FULL(12°・特注)/ADAPT(8°・特注) |
| 56° | MID(10°)/FULL(12°)/588(8°)/ADAPT(8°・特注) |
| 58° | MID(10°)/FULL(12°)/LOW(6°)/588(8°)/ADAPT(8°・特注) |
| 60° | MID(10°)/588(8°)/FULL(12°・特注)/LOW(6°・特注)/ADAPT(8°・特注) |
| 64° | ADAPT(8°・特注) |
バウンス角はメーカー独自の測り方による実効角度。「特注」と書いた組み合わせは特注で選べます。
| グラインド | 公式の説明(要約) |
|---|---|
| MID | V字型のソールと適度に削ったトレーリングエッジ。寛容性と操作性のバランスが良く、幅広いスイングに対応 |
| FULL | バウンス角が大きいオーソドックスな形状。ダフリに強く、柔らかいライや打ち込むタイプのスイング向け |
| LOW | ヒール・トウ・トレーリングエッジを削った、操作性を重視したグラインド。硬めのライやクリーンに打つ人向け |
| 588 | リーディングエッジを低めにしたフルソール。トウ側はややバンスを大きく、ヒール側を削っている。適度な打ち込みから浅めのスイング向け |
| ADAPT | フルフェースの溝と、リーディングエッジの面取り。ロブなど多彩なショット向けで、上級者やフェースを開くことが多い人向け |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ヘッド素材(製法) | Z-ALLOY(ロストワックス精密鋳造)+フェースレーザーミーリング |
| 仕上げ | ツアーサテン/ブラックサテン/ツアーラック(ノーメッキ・特注) |
| ライ角 | 64° |
| 長さ | 35〜35.75インチ(ロフトとシャフトで異なる) |
| クラブ重量 | ダイナミックゴールド:約466〜475g/N.S.PRO 950GH neo:約442〜454g/N.S.PRO MODUS3 TOUR 115:約453〜466g |
| バランス | ダイナミックゴールド:D2〜D4/N.S.PRO 950GH neo:D2〜D3/N.S.PRO MODUS3 TOUR 115:D2〜D4 |
| シャフト | ダイナミックゴールド(S200)/N.S.PRO 950GH neo(S)/N.S.PRO MODUS3 TOUR 115(S) |
| グリップ | ツアーベルベット フルラバー(49.5g) |
| 利き手 | 右(左用はツアーサテンの50〜58°のMIDのみ) |
| 発売 | 2026年9月12日 |
初代RTZからの変更点
前作の初代RTZ(2025年2月発売)と比較してみます。
| 項目 | RTZ(2025年) | RTZ2(2026年) |
|---|---|---|
| ヘッド素材 | Z-ALLOY | Z-ALLOY |
| 重心設計 | ZIPCORE(ネックに軽比重のセラミックピン) | ZIPCORE iQ(ロフト別に形状を変えたセラミックピン+バックフェースの肉厚設計) |
| グラインド | MID・FULL・LOW・ADAPTの4種類 | MID・FULL・LOW・588・ADAPTの5種類 |
| 日本のロフト | 46〜64° | 46〜64° |
| 発売 | 2025年2月 | 2026年9月 |
大きな変更は重心設計とソールですね。ZIPCOREがZIPCORE iQに進化し、全ロフト・全グラインドでソールデザインを作り直したうえで、588ソールが加わりました。
総合評価
| 評価項目 | スコア(/10) |
|---|---|
| スピン量 | 8.5 |
| スピンの安定性 | 8.5 |
| 距離感 | 9.0 |
| 弾道の高さ | 8.0 |
| 打感 | 9 |
| 構えやすさ | 8.5 |
| 操作性 | 9.5 |
30ヤード以内のアプローチでしっかりスピンが入ったのでスピン量は8.5。40〜50ヤードは、Hi-Toe 5やX FORGEDのほうが多めに入りました。
40ヤードとフルショットはスピン量がほぼ揃い、50ヤードだけ幅が出たので安定性も8.5。
また、フェースブラストとレーザーミーリングも凄い。ウェットな状況やラフでのスピンの安定性は、PINGに匹敵するレベルにあると思います。
素材のZ-ALLOYは錆による劣化や溝の摩耗を防いでスピン性能が持続するとのことで、高いパフォーマンスのまま長く使えるのも嬉しいところ。
おすすめする人 フェースを開いてアプローチする人。ローバンスの抜けは欲しいけれど、抜けすぎて距離感が合わないのが困っている人。錆びにくいウェッジを長く使いたい人
おすすめしづらい人 40〜50ヤードのスピン量を最優先で選びたい人。大きめのヘッドで安心感がほしい人
30ヤード以内のアプローチでスピンをしっかり入れたい方、ローバンスでも抜けすぎないソールを探している方には特におすすめです。
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