松山英樹プロも実戦投入したことでも話題となった「ツアーAD UB」の試打計測を行いました。あとは史上5人目のアマチュア優勝を達成した中島啓太選手も使用しています
名器ツアーAD DIの後継というモデルで、先端剛性を高めているのが最大の特徴。メーカー的には弾道を抑えたフェード系のシャフトという位置づけです
スカイブルーにシルバーというツートンカラーで、見てくれはとても爽やかで良いと思います。そのほかのデザインは特に変更点はありません。いつものツアーADです
- ヘッド:エピックフラッシュ
- ロフト角:9°
- シャフト:ツアーAD UB6
- フレックス:S
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
今作は最近よく言われる大型ヘッド+高慣性モーメント化しているヘッドと相性が良いというシャフト。まあ先端剛性が高いシャフトに関してはしばらくこの文句が使われていくと思います
先端から先中部にはトレカM40X、これに加えて先端にはトレカT1100Gを採用しています
結論:フェード+低スピンのハードなシャフトだけどXCよりは捕まるし上がる
結論、強弾道フェード系シャフトなんですが、ハードな低スピンシャフトであるツアーAD XCよりは捕まってくれるし少し上がりやすいタイプ。どちらかと言うと1発の飛距離よりも安定性重視なシャフトです
挙動は先端部が硬いのに加え、中間部も結構しっかりしています。しなり戻りもゆっくりで、言い方を変えれば粘り感の強いシャフトです。シャフトの仕事量が小さいので、初速が大きくアップするような効果には期待できませんが、バックスピン量が減ることによって飛距離は伸ばせる方もいるでしょう。このあたりはDIにとてもよく似ていますけど、DIよりもスピンがさらに抑えられる感じです
そしてフェード系という球筋ですが、フェードでもスピンが増えすぎないのがポイントです。落下角度も緩やかになるのでランにも期待することができます。むしろフェードじゃないとスピンが減りすぎてドロップする可能性も無きにしも非ず
DIやXCの中間に位置するようなシャフトなんですけど、個人的に選ぶならDIで良いと思っています。ただ、フェードでもランを出していきたいとか、スピン量をできる限り減らしたいというならアリな選択肢です。ツアーAD XCほどハードではないので使えるユーザーの幅は広がっていると思います
ツアーAD UBの試打計測データ
▼平均のデータが下記
ヘッドスピード(m/s) | 46.6 |
ボールスピード(m/s) | 66.0 |
打ち出し角度(°) | 16.8 |
打ち出し方向(°) | -0.5 |
バックスピン(rpm) | 2184 |
サイドスピン(rpm) | 70(R) |
ピーク時の高さ(yd) | 40.7 |
降下角度(°) | 42.3 |
センターからのブレ(yd) | 1(R) |
キャリー(yd) | 261.1 |
総距離(yd) | 277.6 |
▼弾道イメージを見てみるとこんな具合
ツアーAD UB評価レビュー
低スピン化するので飛距離性能はまずまず
低スピン化するので飛距離性能はまずまずです。恐ろしく飛ぶという結果にはならなかったですけれど、安定感が高いので平均飛距離でみれば満足できる結果となりました
注意点はシャフト特性を見ればわかるけれど、シャフト自体が積極的に仕事をしてくれるというものではないというところです。先端剛性が高く、しかも中間部も結構しっかりしているので、しなり戻りのスピード感はそれほどありません
初速を大きく伸ばせる印象はあまりありませんが、結構低スピン化する。というシャフトです
わりかしハードなシャフトですから、現状でスピン量が少なめである人が使うとスピン量不足でドロップする可能性も高まってきます。メーカー的にも低スピンかつフェード系のシャフトという位置づけをしていますが、これはそのとおりだと感じました
ストレートからフェード系で左へのミスは減らせる
繰り返しになりますが、弾道はストレートからフェード系です。しなり戻りは穏やかで、フック系の打球がでる印象はほとんどありません
今回の計測では1球だけドロー系の打球が出ていますが、これはかなり捕まったと感じたんですが、結果としてはそれほど左にはいきませんでした。が、捕まった時のスピンがこれだけ少なくなるという感じです。参考までに頭に入れておいてもらうといいかもしれません
全体としてはやはり右方向へ打球は集まっていますし、左方向へのミスを極力減らしたいと考えるなら良い選択肢になりそうです。嬉しいのはフェードした時のバックスピンが増えすぎないところで、打球の質も極めて強いです
降下角度も緩やかな方なので、フェードでもランに期待ができる点もメリット
ツアーAD XCよりはわずかに捕まるし、打ち出しも高い
ツアーADシリーズの中にはXCというハードなシャフトがありますが、それに近い特性のシャフトです。ただ、UBの方がXCよりは捕まりが良かったです。このあたりがちょうど良いバランスかなと思います
DIよりも低スピン化できる可能性があるので、ランを出したいならUBの方が良いでしょう
弾道は抑えられますが、めちゃくちゃ低弾道になる感じはなかったです
ツアーAD UBのスペック
モデル名 | フレックス | 重量(g) | トルク | キックポイント |
UB-4 | R2 | 45 | 5.5 | 中調子 |
R1 | 47 | 5.5 | ||
S | 48 | 5.5 | ||
UB-5 | R2 | 54 | 4.4 | |
R1 | 56 | 4.4 | ||
S | 57 | 4.4 | ||
X | 59 | 4.4 | ||
UB-6 | SR | 63 | 3.2 | |
S | 65 | 3.2 | ||
X | 66 | 3.2 | ||
UB-7 | S | 74 | 3.0 | |
X | 75 | 3.0 | ||
UB-8 | S | 82 | 2.8 | |
X | 83 | 2.8 |
まとめ
ツアーAD XCよりは捕まりも良くなっていますから扱いやすさはあります。打球の質も強いですし、方向性も素晴らしい。フィーリングもいいです
ただし、DIとほぼ似たような特性なので、あえてこれを選ぶ必要性があるかと言われれば疑問です。DIでも良いような気もしますけど、弾道を少しでも抑えたいならUBを選択すればいいでしょう
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