【試打評価】スリクソン ZXi RKT LS ドライバー|爆速ボールスピード、松山英樹が選んだ低スピンモデル

スリクソン ZXi RKT LS ドライバーをトラックマン4で試打計測しました。ZXi RKTシリーズ4モデルのうちの低スピンモデルで、松山英樹選手や畑岡奈紗選手、ライアン・フォックスが使っているのがこのLSです。
先にデータの結論を言っておきますと、ボール初速68.1m/sは当サイトのドライバーで2位でした。要するにかなーり弾くのでポテンシャルは素晴らしいなと感じています。ただ、スピンは2,344rpmでサイト平均より少し多く、「低スピン」という名前ほどスピンが減ったという感覚はありませんので、そこがポイントとなりそうです。
この記事では、同じ日に打ったスタンダードのZXi RKTとの違いも交えながらレビューしていきます。

ZXi RKT LSの計測データ

ロフトは9.0°、シャフトは純正のVENTUS TR ZXi-II 6のS、スリーブはSTDポジションです。ボールは計測器用のタイトリスト プロV1x(RCT)。

| 計測項目 | 平均値 | ばらつき(±) |
|---|---|---|
| クラブスピード | 46.9 m/s | 0.4 |
| ボールスピード | 68.1 m/s | 0.7 |
| スマッシュファクター | 1.45 | 0.01 |
| 打ち出し角 | 11.8° | 0.9 |
| スピン量 | 2,344 rpm | 215 |
| キャリー | 250.8 yd | 4.4 |
| トータル | 278.1 yd | 5.1 |
| 最高到達点 | 27.4 yd | 3.7 |
| 落下角度 | 33.8° | 3.5 |
| スピン軸 | 5.6 左 | 4.3 |
| 曲がり幅 | 8.9 左 | 6.5 |
| キャリーサイド | 12.4 左 | 8.6 |
| 打ち出し方向 | 0.8 左 | 0.8 |

初速がとにかく出ます。
68.1m/sはサイト内61機種中2位で、10球の中には69.2m/sまで出た球もありました。マジで弾く!というのが第一印象。
しかも初速のばらつきも±0.7m/sに収まっていて優秀。ですが計測上ではスマッシュファクターは1.45でサイト平均並みにとどまっていたので、カスタム次第でさらに底上げできそうなポテンシャルも感じさせる。

当サイトのドライバー63機種の平均は、キャリー248.3ヤード、ボール初速66.3m/s、スピン2,243rpmです。
LSは初速で1.8m/s上回っているのに、キャリーは250.8ヤードで平均より2.5ヤードほどにとどまり、順位は17位でした。
初速2位のわりにキャリーが伸びていない理由は、次の章で書く打ち出しの低さも関わっていそうです。



最長はトータル284.9ヤード、キャリー255.4ヤードで、このときの初速が69.2m/s、スピンは2,280rpmでした。
着弾は14.5ヤード左です。方向まで含めて良かったのはキャリー251.9ヤード、トータル278.5ヤードの打球で、着弾はセンターから6.5ヤード左、スピンは2,360rpmでした。

中低弾道だがスピンは思いのほか入ってくれる

スピンは平均2,344rpmで、サイト平均の2,243rpmより100rpmほど多めの数値です。10球の内訳は1,990rpmから2,680rpmまで幅があり、2,200rpm台に収まったボールもあれば2,600rpm台のボールもありましたね。
低スピンモデルという触れ込みですが、ぼくが打った限りでは、スピン量そのものは割と普通です。


低スピンモデルらしさが出たのは打ち出しと高さのほうですかね。
打ち出し角11.8°はサイト平均の14.0°より2°以上低く、最高到達点27.4ヤードも平均の30.9ヤードより3ヤード以上低い。
落下角も当然浅くなって33.8°。ランには期待しやすいし、ライン出しのイメージも出しやすい。

散布図で見ると、打ち出し角と最高到達点は当サイトで計測したドライバーの中でも下のほうのに入ります。
個人的には飛距離を最大化するなら打ち出しをもうちょっとプラスしたいところなので、先端に動きの出るシャフトなんかと組み合わせても面白いと思っています。
スタンダードのZXi RKTドライバーと打ち比べて
同じ日に、同じシャフトとロフトでスタンダードのZXi RKTも打っています。LSは初速で0.1m/s上回りましたが、打ち出しが0.9°低く、最高到達点も2ヤード低かったので、キャリーは2.4ヤード下回りました。トータルはほぼ同じです。

曲がり幅はLSが8.9ヤード左、RKTが12.2ヤード左で、LSのほうが3ヤードほど曲がり幅は小さめ。
スピンはLSが2,344rpm、RKTが2,321rpmで差がありません。
ぼくのデータでは、LSは「低スピン」というより「低い打ち出しで、曲がりが小さい」モデルという結果です。左を抑えたい人にはLS、キャリーを出したい人にはスタンダードが合うと思います。
つかまりと方向性

ドローヒッターのぼくが打った場合のデータとなりますが、平均でスピン軸5.6°左、曲がり幅8.9ヤード左でした。
サイト平均の曲がり幅が6ヤードほど左なので、全体の中で見てみるとつかまりは平均より少し強めです。
同じ低スピン系で比べると、テーラーメイド Qi4D LSは2.9ヤード右のフェード、タイトリスト GTS4は9.6ヤード左なので、つかまり方はGTS4に近いかなというところ。

着弾の左右は12.4ヤード左を中心に±8.6ヤードのばらつきで、散布図では真っすぐに近い球からセンター24ヤード左の球まで散らばりました。
初速は10球とも67.0m/s以上で揃っているのに、方向性はそこまでという印象。
LS系でも右へのミスを減らしたい人には使いやすく、左が嫌なら可変スリーブでフェース角を開くか、シャフトで詰める前提で考えたほうがいいのかなーとは思っているところ。

前作ZXi LSと比較してみると
前作のスリクソン ZXi LSは2024年に計測していますので、それと比較してみます。
| 項目 | ZXi RKT LS(2026) | ZXi LS(2024) |
|---|---|---|
| ボール初速 | 68.1 m/s | 65.5 m/s |
| スマッシュ | 1.45 | 1.46 |
| 打ち出し角 | 11.8° | 12.6° |
| スピン量 | 2,344 rpm | 2,373 rpm |
| 最高到達点 | 27.4 yd | 26.8 yd |
| キャリー | 250.8 yd | 238.7 yd |
| トータル | 278.1 yd | 265.2 yd |
| 曲がり幅 | 8.9 左 | 11.6 左 |
初速は65.5m/sから68.1m/sへ伸び、キャリーは12ヤード、トータルは13ヤード伸びました。スマッシュファクターは前作が1.46、今作が1.45とほぼ同じなので、純粋にベース性能が増したという風に見ています。
スピンは2,373rpmから2,344rpmでほとんど変わらず、打ち出しは12.6°から11.8°へ下がりました。前作も低めの弾道でしたが、今作はさらに低く強い球になっています。曲がり幅も3ヤードほど小さくなりました。

設計面では、フェースが前作のTi72Sからシリコン配合のVR-チタン(Super-TIX 52AFS)に変わり、クラウンが薄肉チタンからカーボンになっている。ここも結構効いてるのかもしれません。
フェース上部のフェースアングルを段階的にオープンにするVARIABLE ROLL DESIGNもシリーズ共通で入っています。LSはウェイトをフロントに10g、バックに4gという配置にして、重心を前に寄せています。
構えた印象と打感

クラウンはスタンダードと同じ暗めのマット仕上げ。

上から見た形は丸みのある洋ナシ寄りです。顔は正直非常に良いなと思っています。ロフト9.0°でもフェース面はよく見えるので絶壁感は薄い。


フェースは黒で、中央は細かい横のミーリング、トウ側とヒール側にスコアラインが入っています。ここもスタンダードと共通です。
打球音に関してはコアのRKTと同じテクノロジーが搭載されているはずですが、こちらのLSの方がより締まった音で結構良いなと思います。中低音寄りのチューニングなので、これはアスリート好みのサウンドだと感じました。打感よしです。

ウェイトはフロントに10gのステンレス、バックに4gのアルミという配置で、トウとヒールに置くスタンダードとはここが違います。
重いほうを前に置いて低スピンを狙った作りで、前後を入れ替えると弾道の高さとスピンを調整可能。


ネックの可変スリーブ(QTS)は12ポジションで、ロフト角、ライ角、フェース角を調整できます。今回はSTD位置で打っています。

シャフトは純正のVENTUS TR ZXi-II 6のSで、青いカラーです。LSの純正はVENTUS TR ZXi-IIの6と5の2本で、スタンダードにあるDiamana ZXi-II 50の設定はありません。

スリクソン ZXi RKT LS ドライバーのスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ロフト角 | 9.0° / 10.5°(試打は9.0°) |
| 体積 | 460cm³ |
| 長さ | 45.75インチ |
| ライ角 | 59° |
| ボディ素材 | Ti-811 Plus |
| フェース素材 | VR-チタン(Super-TIX 52AFS) |
| クラウン素材 | CFRP複合(カーボン) |
| ウェイト | ステンレス10g(フロント)/アルミ4g(バック)・交換式 |
| 可変機構 | QUICK TUNE SYSTEM(12ポジション) |
| シャフト展開 | VENTUS TR ZXi-II 6/VENTUS TR ZXi-II 5 |
| クラブ重さ(S) | 313g(ZXi-II 6)/309g(ZXi-II 5) |
| バランス(S) | D3(ZXi-II 6)/D2(ZXi-II 5) |
| グリップ | ツアーベルベットラバー360(50g・バックラインなし) |
| 試打シャフト | VENTUS TR ZXi-II 6(FLEX S・60g・トルク4.1・中手元調子) |
| 発売日 | 2026年9月12日 |
純正シャフトはVENTUS TR ZXi-IIの2本だけで、どちらもZXiシリーズ専用の設計です。手元と先端の剛性を高めて、切り返しでのブレと左へのミスを抑えながら叩ける仕様と説明されています。
| シャフト(Sフレックス) | 重量 | トルク | 調子 |
|---|---|---|---|
| VENTUS TR ZXi-II 6 | 60g | 4.1 | 中手元調子 |
| VENTUS TR ZXi-II 5 | 55.5g | 5.8 | 中手元調子 |
評価とおすすめ
| 評価項目 | スコア |
|---|---|
| 飛距離 | 8.5 / 10 |
| 弾道の高さ | 6.0 / 10 |
| 低スピン性能 | 7.0 / 10 |
| 安定性 | 7.5 / 10 |
| 打感 | 8.5 / 10 |
| 構えやすさ | 9.5 / 10 |
| 操作性 | 8.5 / 10 |
| つかまり | 7.0 / 10 |
飛距離は初速が2位でもキャリーは17位なので8.5にしました。
弾道の高さは打ち出し11.8°、最高到達点27.4ヤードと今年打った中でもかなり低い部類なので6.0です。
低スピン性能はスピンが平均より多めだったので7.0、安定性は初速とキャリーは揃うものの左右の散りが大きめなので7.5、つかまりは平均より少し左に行くので7.0にしています。

ポジションマップでは中央のやや左下、低弾道でつかまりは中くらいの位置です。すぐ近くにタイトリスト GTS2があり、スタンダードのZXi RKTはひとつ左上にいます。
低スピンというよりはそもそもの打ち出しを低くしたい方、LS系でもスピンがそこそこ入ってくれてコントロール性能は確保したい人との相性は良いと思います。
逆に球が上がりにくい人や、高さでキャリーを稼ぎたい人には、スタンダードのRKTか10.5°のほうが合うでしょう。
プロが使っているモデルですが、初速の揃い方を見る限り、ヘッドだけで扱いにくいという感じはなく難しくはありません。は時期は良いので、打ち出しの調整だけしてやればまだまだ飛距離は伸ばせそうです。
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