USTマミヤの逆輸入シャフト「LIN-Q PowerCore レッド」を試打しました。計測にはいつものようにトラックマン4を使用しています。
結論から言うと、レッドは手元から中間がガチガチなので振り感はめっちゃ硬くて想像していたよりもずっとハードフィーリングです。
その分当たり負けしないですからロスも少ないので初速は出やすくて、全体で見ても高効率なシャフトなのは間違いないです。あと方向性も驚くほど良いので、単純なシャフトの性能としては素晴らしいです。
ただ、だいぶハードすぎる味付けだったので万人におすすめできるようなタイプでは全然ないですね。
ということだったのでデータを見ながらレビューしていきたいと思います。
LIN-Q PowerCore レッドの特徴

LIN-Q PowerCore レッドは、USTマミヤのLIN-QシリーズにPowerCoreテクノロジーを搭載したドライバー・フェアウェイウッド用シャフトです。
公式スペックでは中調子。ラインナップは5R、5S、6S、6X、7S、7Xで、今回の試打スペックである6Sは重量67g、トルク3.4です。
PowerCoreはQ-Ply素材とナノレジンシステムを組み合わせた構造で、余計な変形を抑えながら、しなり戻りとエネルギー伝達を狙った設計です。
LIN-Q自体はATTASとは違い、PGAツアーの選手向けにそもそも開発されているので、冒頭でも触れたように相当ハードなモデルです。
| モデル | 公式キックポイント |
|---|---|
| LIN-Q PowerCore レッド | 中調子 |
| LIN-Q PowerCore ブルー | 中元調子 |
| LIN-Q PowerCore ホワイト | 元調子 |
シリーズ中では一番先端に動きをもたせたタイプにはなっていて、公式サイト上のポジションマップでも高弾道で捕まるという想定ですが、あくまでヘッドスピード50以上の猛者が使った場合はそうなるということだと思われます。


デザインはめちゃくちゃシンプルな感じ。
試打条件と実測スペック


計測はTrackMan4で行いました。ヘッドはPING G440 MAX 9°でヘッドスピード45m/s前後に揃えています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計測器 | TrackMan4 |
| ヘッド | PING MAX 9° |
| 試打シャフト | USTマミヤ LIN-Q PowerCore レッド 6S |
| 公式重量 | 67g |
| 公式トルク | 3.4 |
| 振動数 | 270cpm |
| 中間剛性 | 5.78kg |
| 先端寄り剛性 | 5.14kg |


中間剛性の5.78kgは、当サイト内のドライバー用シャフト平均5.16kgに対して+0.62kg。計測上では5位でしたので明らかに硬め。
パワーコアブルーはここが5.41で平均よりちょい上ぐらいでしたので、まあそこまで硬くはないシャフトだったのですが、レッドは極端に固めてきています。


振動数も269cpmで、平均264cpmに対して+6cpm。手元剛性もかなり高い雰囲気。
手元から中間を硬めて相対的に先端側に動きをもたせる弾きタイプ特有の計測データです。にしても固めすぎでは?
LIN-Q PowerCore レッドの試打データ

平均データは下記です。
| 項目 | 平均値 |
|---|---|
| クラブスピード | 45.6m/s |
| ボールスピード | 67.1m/s |
| スマッシュファクター | 1.47 |
| 打ち出し角 | 12.6° |
| バックスピン量 | 2,361rpm |
| キャリー | 249.4yd |
| トータル | 275.1yd |
| 最高到達点 | 28.7yd |
| 落下角度 | 35.1° |
| スピン軸 | 3.6°左 |
| 曲がり幅 | 6.0yd左 |
| キャリーサイド | 8.3yd左 |
| 打ち出し方向 | 0.5°左 |
飛距離性能と初速

平均ボールスピード67.1m/sはかなり良い方です。

カテゴリー平均66.3m/sに対して+0.8m/sで、当サイトのデータベース上では記事執筆時点で6位でした。

スマッシュファクターも1.47で、平均より+0.02。効率も悪くありません。

一方で、キャリーは249.4ydで平均より-6.5yd。

トータルも275.1ydで平均より-3.2ydなので、思ったようには飛んでくれなかったという結果。


要因はこれですね。打ち出しが全体で最も低くて高さが稼げなかったため、伸び悩みました。あまりにもハード。
公式が言うような高弾道ではなかったです。一般層はこのシャフトで高さを狙っていくのは厳しいかもしれません。

ただ、バックスピンはそれなりに入ってくれたのでドロップはしない範囲で収まってくれるのが救い。
方向性とつかまり

つかまりはそんな悪くなかったですし、安定感も高いので方向性に関する評価は高いです。

データ的には平均よりちょっと捕まるかなぐらいです。

散布図を見るとセンターラインから左10ヤード地点ぐらいに集中しますが、安定性はすごくいい感じ。
全体の剛性が高いので、やはりそうなってくると打点ブレには強いし、曲がり幅も一定してくるのだなと。
飛距離面では高さで苦戦したものの方向性の良さは非常に優秀です。
振り感と剛性感

実際に振った感想は、かなり硬めです。
前述したように静的な計測でも全体の剛性が高かったのですが、それがそのまま体感でも感じられました。
まずワッグルしてもほとんど動きがありません。中間部が特に剛性を高くしている影響もあり、スイング中のたわみとかしなり量も少なめで遊びがないようなシャフトです。
ヘッドスピードもそうですが、タメが強力なスイングでないと扱いにくいというか勧めはしませんね。反対に強烈なタメを作るタイプの人はこれぐらいのシャフトだと安定感が得られて良いかもしれません。
ちなみにパワーコアブルーは、中間剛性がそこまで高くないので、この手の逆輸入シャフトの中ではしなやかさがあって動きもでやすくてマイルドさがありました。ブルーぐらいでちょうどいいんだよなー。
兄弟モデル・競合シャフトとの比較
兄弟モデルのPowerCore ブルー、PowerCore ホワイトに加えて、当サイト内で近い性能のシャフトと比較しました。
| モデル | ボールスピード | 打ち出し角 | スピン量 | キャリー | トータル | 最高到達点 | 曲がり幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LIN-Q PowerCore レッド | 67.1m/s | 12.6° | 2,361rpm | 249.4yd | 275.1yd | 28.7yd | 左6.0yd |
| LIN-Q PowerCore ブルー | 65.8m/s | 14.0° | 2,244rpm | 246.4yd | 272.9yd | 30.3yd | 左5.0yd |
| LIN-Q PowerCore ホワイト | 66.4m/s | 13.5° | 2,430rpm | 248.4yd | 270.7yd | 30.9yd | 右0.5yd |
| LIN-Q RED EX | 66.4m/s | 15.1° | 2,063rpm | 252.6yd | 278.8yd | 32.7yd | 左3.1yd |
| 24 VENTUS レッド | 66.4m/s | 14.2° | 2,312rpm | 248.4yd | 272.5yd | 31.5yd | 左11.2yd |
| アッタス RX サンライズ レッド | 66.4m/s | 14.2° | 2,489rpm | 248.7yd | 270.8yd | 32.7yd | 左13.1yd |
PowerCore ブルーとの比較

ブルーはレッドよりも打ち出し角と最高到達点が高めです。ちょっと手元側にしなりが出ることで厚めに入ってフェース上部には当たりやすいのも影響はしています。
初速はレッドの方がだいぶ出ていますので、飛距離面ではレッドの方が有利な印象を受けました。
ただ、振り感の良さはブルーの方がだいぶ素直だしちょうど良いので個人的にはブルーが好き。
PowerCore ホワイトとの比較

こちらも兄弟モデルになりますが、手元調子のホワイトです。
打ち出しはこちらも結構ひくくて悪くはありませんが、初速はやはりレッドの方がでました。
この3モデルではレッドが飛距離面では一番優秀でしたね。
LIN-Q RED EXとの比較

RED EXは打ち出し角15.1°、キャリー252.6ydで、キャリー性能ではRED EXの方が上でした。
初速では今回のパワーコアレッドが上回っていますが、高さに結構違いがでていたので、ラクに飛ばせるのはレッドEXだなーという印象。
というか、むしろレッドEXで良いやん!というのが正直なところです。
他レッド系との比較

24 VENTUS レッドよりは高さ以外でパワーコアレッドのほうがパフォーマンスがいいですが誤差程度の違いだと判断しています。
つかまりも近いので、この2機種なら高さで選ぶ感じになりそうです。弾道が低い分パワーコアの方がよりハードだなと思っています。

マミヤの先調子系の中でも特に動きが出るタイプではあるサンライズレッドと比べると高さで4ヤード差がでています。
サンライズレッドは高弾道が作りやすいシャフトなのですが、全体的な剛性が低いのもあってややインパクト効率が落ちます。つかまりは実はそこまで違いを感じないので、高さが単純にほしいならサンライズレッドを素直に選ぶべきかなとおもいます。
良かった点・気になった点
良かった点
- ボールスピード67.1m/sで、初速性能がかなり高い
- インパクト効率が良い。当たり負けしにくい
- つかまりはそこそこ良いけど、チーピンも出づらい絶妙な味付け
- 締まっていて叩いても暴れにくい
気になった点
- 弾道は全体の中で見ても低め
- パワーが足りないとキャリー不足を感じる人は出そう
- 6Sでもかなり硬く、しなり感を求める人には合いにくい
総合評価
| 評価項目 | スコア | コメント |
|---|---|---|
| 飛距離 | 7.0 / 10 | 初速は出るが、キャリーは平均より下 |
| 初速性能 | 9.0 / 10 | ボールスピードはカテゴリー上位 |
| 弾道の高さ | 5.5 / 10 | かなり低めで、上がりやすさは控えめ |
| 低スピン性能 | 6.5 / 10 | 意外とスピン量は平均より多め。 |
| 安定性 | 8.5 / 10 | 曲がり幅は小さく方向性はすごく良い |
| つかまり | 7.0 / 10 | そこそこのつかまりで丁度良い |
| しなり感 | 5.0 / 10 | かなり硬い。パワーは必要 |
初速の出やすさだけ見たらめちゃくちゃ優秀です。全体の剛性が高いだけあって当たり負けする感覚はほとんどなく、そのままスイングのパワーが伝わる印象。
ただ、想像していたよりも打球が上がりづらいので、キャリーが思うように出てくれなかったのもあり、全体的な飛距離としては物足りない感じになったなと。

ポジションマップ的にはセンターの下のちょっと左寄りという感じ。バックスピンがそこまで減らないのでこの位置に収まるかなと思います。
基本的にはPGAツアーの選手向けたシリーズということもありますので、そう考えるとらしさの出たシャフトです。
低性能ではありませんが、パワーやスイングスピードが必須になるハードなシャフトです。
弾き系の中でもVENTUSレッドタイプでは物足りない人はチャレンジしてみるといいかもしれません。
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