2026年1月発売のフジクラ 26 VENTUS TR ブルーを買いましたのでレビューします。
2022年に出たVENTUS TRブルーの登場から4年ぶりの新作。VENTUSブルー系統では4作目ですね。

TRシリーズでは初めてのマット調になりました。かなりカッコいいです。
26 VENTUS TRブルーは、とにかく剛性を上げまくる要素が増えている印象ですが、性能としてはどうなっているのか気になるところです。
試打計測データ|驚異のスマッシュファクター1.5
弾道計測器トラックマン4を使用してデータを計測していきます。
- ヘッド:キャロウェイ Ai SMOKE トリプルダイヤモンド
- ロフト角:9°
- シャフト:26 VENTUS TRブルー 6 S(45インチ)
- 使用ボール:タイトリスト プロV1x RCT(弾道計測器用)
試打を行った際の平均データは以下の通りです。
平均計測データ
| 計測項目 | 平均値 |
| クラブスピード | 44.3 m/s |
| ボールスピード | 66.4 m/s |
| スマッシュファクター | 1.50 |
| 打ち出し角 | 13.3 ° |
| スピン量 | 2116 rpm |
| キャリー | 246.5 yd |
| トータル距離 | 275.9 yd |
| 最高到達点 | 28.3 yd |
| 落下角度 | 34.2 ° |
| スピン軸 | 0.2(右) |
| 曲がり幅 | 0.6(右) |
| キャリーサイド | -1.2(左) |
| 打ち出し方向 | -0.4(左) |
ヘッドスピード44.3m/sに対してボールスピード66.4m/s。スマッシュファクター1.50は非常に高効率で、エネルギーの伝達ロスがほとんどありません。

トータル275.9ydはHS44m/s帯としてはかなり飛んでいる部類です。低スピン寄りなのでランもしっかり出ています。
高さはいわゆる中~低弾道で、低スピンで高すぎるような弾道はほぼ出ないと言っていいでしょう。スピンを減らしたい場合は文句なしの性能です。

偏差の話もしておくと、キャリー±3.2yd・トータル±5.1ydと縦方向は安定しています。スピンの±319rpmもシャフトの剛性を考えれば妥当な範囲です。
方向性|スピンアクシス0.2°、シャフト起因の方向バイアスなし


方向性はこのシャフトの強みなのは明らかです。スピンアクシス0.2°、カーブ0.6yd右、キャリーサイド平均1.2yd左。
数値上はほぼストレートで、シャフト自体が特定方向に曲げるというようなバイアスがありません。

分散データを見ると左5球・右4球。センターラインを軸にほぼ左右対称に散っています。どちらか一方に偏るのではなく、スイング時のフェースの向きがそのまま素直に出る特性です。

弾道を重ねてみたのがこちら。高さには少しバラつきがありますが、縦方向のばらつきはキャリー±3.2yd程度なので、安定性は高いと判断しています。
基本的にはフェースの向き自体もインパクトで安定するので、打ち出し方向の一貫性は比較的高いです。
左右のばらつき(±9.2yd)が大きく見えますが、センター基準で左右均等に散っているのは、さほど悪くないです。
フィーリング|しなり量はかなり小さい。剛性で安定させてるシャフトらしいしっかり感

打って一番感じるのは「しなりの少なさ」です。切り返しからダウンスイングにかけて、シャフトがしなって戻ってくる感覚が小さい。
VENTUSブルーの系譜なので、当然ながら「走る」タイプのシャフトとは真逆の方向性です。VENTUSブルーシリーズでは一番しっかりしています。
その代わり、芯を外した時のヘッドのぐらつきがこれまで以上に抑えられていて、これもブルー系では最強と思っていますね。
ただ、やはり中間〜先端がガッチリ固まっているので、全体としてのしなり感は「小さい」と感じる人が多いはずです。比較すると、旧TR ブルー(中調子)より中間部がさらにしっかりしているため、相対的にトランジションでの手元のしなりは感じやすくなっていますが、それもほんのわずかです。
ただ、硬さとしてはブラックシリーズほどではないので、ネックとなるのは重さです。
総重量との兼ね合いでヘッドスピードが落ちやすいので、ヘッドとの組み合わせ次第ではHS44帯でも5Sの方が結果が出る可能性はあります。飛距離よりも安定性を取りたい場合は6S、ヘッドスピードを確保したい場合は5Sで、目的次第で選び分けるのが正解ですね。
振動数267CPM・中間剛性5.55kg|「表記6S、実質6X寄り」
ここからはこのシャフトの安定感の正体を、実測データで掘り下げていきます。

まず振動数。6Sで実測267CPMでした。前作TRブルーとほぼ同じですね。24VENTUSブルーとも、この数値は変わりがあまりないです。


重要なのは中間剛性です。計測点2箇所で5.54kg・5.55kg、平均5.55kg。一般的な6Sのドライバーシャフトが4.8〜5.3kgであることを考えると、明確に高い数値です。
つまり、振動数(手元側の硬さ)は6S相当でも、中間部は6Xに近い剛性があります。
VENTUSシリーズの他モデルとの振動数比較|26 TR ブルーはどの位置にいるのか
6Sの振動数の硬さ順で並べると、VENTUS10全モデル中4番目です。
最硬は初代ブラック、最軟は初代ブルー。
vs 旧TR ブルー(2022):266CPM
振動数はわずか+1CPMでほぼ同等。しかし中間剛性は2026年モデルの方が明確に高い。つまり「手元の硬さは変えずに、中間を固めた」という設計意図がデータで裏付けられます。
同じように振れるけど、中間の安定性だけが上がっている。全体の剛性感を下げたいならこっちでも良いかも。
vs 24 VENTUS ブルー(2024):267CPM
振動数は完全に同値。ただし24モデルは66gで26モデルは69.5g。
3g重くなった分、中間剛性の強化に充てられていると推測します。振動数が同じでも「振った感覚」は26モデルの方がしっかりしていて明らかに硬め。
vs 初代VENTUS ブルー(2019):259CPM
+8CPMの手元剛性の大幅強化。26モデルは「剛性で安定させて曲げない」に完全にシフトしています。初代ブルーのフィーリングが好きだった人には別物に感じると思います。
vs TR ブラック(2022):268CPM
わずか-1CPMで、振動数はほぼ同等。
ブラックは元調子で先端剛性が最も高い設計なので弾道は低くなりますが、硬さのレベル感としては26 TRブルーが一番ブラック領域に近づいていると言えます。TRブラックの方がトルクは小さいので、さらにハード感は増す。
旧TR ブルーからの買い替えは?

旧TRブルーを使っていた人が気になるのは「買い替える価値があるか」だと思います。
正直に言うと、振動数やトルクは同等なので、数値上の「硬さ」は変わりません。変わるのは中間の芯の太さです。
旧TRブルーでも十分ではあるものの、そこから先がブレない。旧TRが十分振れていて「もうちょっと安定感が欲しい」と感じていた人には明確なアップグレードになりますので、買い替えはありです。
良かった所・微妙な所
良かった所
- SF1.50の高効率。振ってもミート率が落ちない安定感
- スピンアクシス0.2°。方向バイアスがほぼゼロで、曲がりにくいシャフト
- オフセンターでのヘッドのぐらつきが少ない。中間剛性の高さがインパクトの安定感に直結している
- バックスピン量は高確率で減らせる
微妙な所
- しなり感が薄い。シャフトが走って球を押す感覚を求める人には合いません
- 全体的に重くてヘッドスピードが落ちやすい
26 VENTUS TR ブルーのHS帯別おすすめスペック
HS48以上:6Xまたは7S
この領域でも6Sで良いぐらいですが、6Xで剛性を上げるか、7Sで重量ごと上げるかするのもおすすめ。HS50以上で弾道を低く抑えたいなら7Xまで視野に入りますが、そこまで行くとTR ブラック系との比較検討もした方がいいと思います。
HS45〜48:6S
今回の計測はHS44.3m/sで行いましたが、正直もう少しヘッドスピードがある方が6Sの性能を引き出し切れると感じました。中間剛性5.55kgの硬さを活かすにはHS45以上が欲しいところです。このゾーンであれば中弾道低スピンの飛距離性能と方向安定性を最大限に享受できます。
HS42〜44:5S
6Sだと重量と中間剛性の影響でヘッドスピードが落ちやすく、飛距離を損する可能性があります。5Sは58g・トルク3.4°で、VeloCore Plusの安定性はそのままに振りやすさに振った設計です。このHS帯でVENTUS TR ブルーの恩恵を最大化するなら5Sが最適です。
HS41以下:5Rまたは他シャフトを検討
5Rは56g・トルク3.6°でラインナップ中最も軽量ですが、このHS帯だと正直やめた方がいいです。純正シャフトや他のカスタムシャフトとの比較試打をしてから決めることをおすすめします。
26 VENTUS TRブルーの総合評価

26 VENTUS TR ブルーは、しなりで飛ばすシャフトではないです。中間剛性5.55kgという数値が示す通り、剛性で安定させて、振った分だけそのまま飛距離に変換できるようなタイプです。
高効率でニュートラルな方向性、オフセンターでもヘッドがぐらつかないインパクトの安定性の高さなど、高性能なのはデータを見れば一目瞭然。ワンフレックスぐらい落とすとちょうど良くなると思います。
振った分だけ結果に出る。スイングを裏切らないしっかりしたシャフトを求めている人には、現時点で最有力のモデルです。
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