EENOURのゴルフギアブランド、SILLAID(シライド)の新型レーザー距離計SILLAID VES2を、実際に2ラウンド使ってきました。

SILLAID VES2をコースで手に持ったところ

SILLAIDはVMシリーズやVEシリーズで、コンパクトで質感の良い距離計を出してきたブランドです。今回のVESシリーズで初めて光学式の手ブレ補正を載せてきたので、発売前からかなり期待していました。

結論から言うと、このサイズで手ブレ補正がここまで効くのかという内容で、予想以上に良かったです。

計測の速さや安定性、ブッシュネルとの精度比較、気になった点まで、実際の使用感をレビューしていきます。

この記事のポイント

  • 実測132gの小型ボディに光学式手ブレ補正を搭載
  • 200ヤード超えでも照準が安定し、ピンロックも通常計測と同じ速さ
  • ブッシュネル TOUR V6との精度差は3地点とも0.1ヤード
2ラウンドで実戦性能を5項目チェック(サイズ・OLED・手ブレ補正・測定速度・精度)

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SILLAID VES2の概要とスペック

芝の上に置いたSILLAID VES2

VESシリーズは2026年7月に発売されたモデルで、VES1とVES2の2機種があります。ぼくが使ったのは上位モデルにあたるVES2の方です。

2つの違いはディスプレイと、1回の充電で測れる回数です。

VES2は赤と緑の2色で光るOLED、VES1は黒文字のLCDで、測定回数の目安はVES1が約1万回、VES2が約8,000回。OLEDの分だけVES2が少し少なめになっています。

透過率はどちらも95%なので、差が出るのは表示方式の部分です。

VES1とVES2の違いは表示方式と電池持ち。VES1はLCD黒文字、VES2は赤+緑のOLED

カラーはブラックとブラウンの2色展開。

項目VES1VES2
メーカーEENOUR(SILLAID)EENOUR(SILLAID)
発売日2026年7月2026年7月
サイズ98×34×52.3mm98×34×52.3mm
重量128g128g
最大測定距離1,093yd1,093yd
測定時間目安0.02秒目安0.02秒
倍率 / 実視界7倍 / 6.6°7倍 / 6.6°
対物レンズ径23mm23mm
ディスプレイLCD(黒)・透過率95%OLED(赤・緑)・透過率95%・明るさ調整あり
手ブレ補正光学式光学式
測定機能直線 / 連続 / ピンロック(振動)/ スロープ / 3点間距離測定直線 / 連続 / ピンロック(振動)/ スロープ / 3点間距離測定
マグネットなしなし
バッテリーリチウムイオン 3.7V/500mAh・USB-C充電リチウムイオン 3.7V/500mAh・USB-C充電
測定回数の目安約10,000回約8,000回
防塵防水IP54IP54
カラーブラック / ブラウンブラック / ブラウン
保証1年1年
メーカー希望小売価格(税込)41,230円53,730円

スペックはディスプレイと測定回数以外は共通なので、見やすさを優先するならVES2、価格を抑えるならVES1

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SILLAID VES2の外観とサイズ感

SILLAID VES2を手のひらに乗せたサイズ感

本体サイズは98×34×52.3mm。一応実測しておくと132gだったので、130g前後と見てもらえればいいかなと思います。

SILLAID VES2の実測重量132g

手に取った印象は、とにかく小さくて軽い。本当に手ブレ補正が入っているのか疑いたくなるレベルのサイズです。

手ブレ補正を載せてもVE2比で約10g増、厚みは+3.3mm

同じSILLAIDで手ブレ補正なしのVE2が98×34×49mmで120gなので、比べても厚みが3mmちょっと、重さが10gほど増えただけ

人気のEENOUR VMシリーズと比べても体積は5%ほど小さいそうで、これはかなり驚異的だと思います。

手ブレ補正搭載機の中では別格の小ささ

SILLAID VES2の側面と対物レンズ

手ブレ補正を搭載した距離計というと、ニコンのCOOLSHOT PROIII STABILIZEDや、NINJOR GOLFのNJ MINI Stabilizerあたりが代表的ですが、それらよりもさらに一回り二回り小さいです。

モデルサイズ重量倍率測定時間防水
SILLAID VES298×34×52.3mm128g7倍目安0.02秒IP54
ニコン COOLSHOT PROIII STABILIZED102×74×42mm約205g(電池別)6倍0.1秒防水・防曇
NINJOR GOLF NJ MINI Stabilizer95.9×72×40.9mm176g6倍0.1秒(300yd以内)IPX4

数字で見てもNJ MINI Stabilizerより約48g、COOLSHOT PROIIIより約77g軽いので、手ブレ補正搭載機の中ではかなり異質なコンパクトさです。

ぼくはケースなしでポケットに入れて2ラウンド回りましたが、邪魔に感じる場面はありませんでした。

小ささを支える単レンズ構造

SILLAID VES2の前面レンズ。受光部と照射部が一体

ここまで小さくできているのは、レーザーの受光部と照射部が一体になった単レンズ構造のおかげということみたいです。

小ささを支える単レンズ構造。受光と照射を前面に集約

ほとんどのレーザー距離計は受光部と照射部が縦に2つ並んでいますが、VES2は受光部のすぐ下に照射部が入っています。これはすごい。

最大測定距離は1,093ヤード、倍率は7倍で、対物レンズは23mmと大きめ。覗いた時の視野が明るくてクリアだったのは、このレンズの効果だと思います。レンズ性能はかなり高いです。

デザインは革調の外装にステッチが入った見た目で、画像で見るより実際に手に持った方が質感が良く、高級感もあります。

ボタン配置と操作性

SILLAID VES2の上部3ボタン

ボタンは上部に3つ並んでいて、真ん中の赤いボタンがスロープ切り替えのSボタン、その両側がモードボタンと計測(電源)ボタンという配置です。それぞれ形が変えてあるので、覗いたまま触っても判別できます

計測ボタンの押し心地はカチッとした明確なクリック感があって、やや重めかなというところ。

充電・防水・付属品

SILLAID VES2の接眼部とUSB-C充電ポート

充電はUSB-C、防水はIP54で、保証は1年付いています。

SILLAID VES2の付属ケース

付属品は充電ケーブル、ストラップ、クリーニングクロス、説明書と保証書、それにケース。ケースは本体がちょうど入る、SILLAIDではおなじみのタイプです。

マグネットは非搭載

メーカーに確認したところ、マグネットは手ブレ補正の性能に影響を与える可能性があるので載せていないとのこと。

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SILLAID VES2のディスプレイ|赤と緑のOLED

SILLAID VES2のファインダー表示。赤と緑のOLED

ディスプレイは赤と緑の2色で光るOLEDで、透過率は95%。表示自体が発光するので、曇りの日や光が弱い場面でも数値を確認しやすいのが強みです。

周囲の明るさに応じて自動で調光する機能があり、手動なら1〜5段階で調整できます

ぼくは最大で固定しておくのが一番見やすかったし、それでバッテリーがみるみる減るということもなかったので、晴れの日のラウンドが多い方はMAX固定でいいんじゃないかなと思います。

SILLAID VES2で木の手前のピンを測ったファインダー表示

OLED搭載機で言うと、手持ちのブッシュネル PRO XMと見比べてみましたが、同等か、むしろこっちの方が見やすいんじゃないかというくらいの印象です。正直、視認性はめちゃくちゃいいです

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3点間距離測定などの機能

SILLAID VES2の3点間距離測定の説明図(メーカー公式)

測定モードは直線、連続、ピンロック、スロープ(高低差補正)、3点間距離測定と、ひと通り揃っています。

3点間距離測定は、離れたボールからピンまでの距離を測ったり、同伴者の残り距離を測ったりできる機能です。モードボタン1回押しですぐ呼び出せて、起動もスムーズなので使い勝手は良かったです。

SILLAID VES2の3点間距離測定の表示

測る順番は先に旗竿、次にボール(打つ位置)です。

高低差補正をONにしたまま順番を逆にすると補正値に差が出る可能性があるとのことなので、ここだけ覚えておけば迷わない。

3点測定は旗竿→ボールの順で測る

スロープのON/OFFは上部のSボタンでワンタッチでモードを切り替えることができます。競技で使う時にOFFへ切り替えるのも手間がかかりません。

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ラウンドで使ってみた計測性能

計測スピードは0.02秒

計測はめっちゃ速いです

今更遅い距離計が出るわけもないので速さについて長くは説明しませんが、公称は120m未満で最速0.02秒。反応もかなりいいので、ここは普通に期待してもらっていいと思います。

手ブレ補正がしっかり効いて、照準が泳がない

SILLAID VES2の光学式手ブレ補正(OIS)の構造図(メーカー公式)

このレーザーの肝心なところはやはり手ブレ補正です。

手ブレ補正で視界の揺れを約80%低減。照準が泳がない

方式は光学式で、公式サイトの説明では視界の揺れを約80%低減するとのこと。スペック的にはニコンとほぼ同等クラスになってくるんじゃないかと思います。

SILLAID VES2で391ヤードを計測した表示

実際にピンを測ってみると、結構ピタッと止まります。動画では片手で本体を持ちながら撮影していたので少しグラついてはいるんですが、それでもかなり止まるというレベルで、正直びっくりしました。

手ブレ補正搭載機のデメリットとして、照準がアメンボみたいにフラフラ泳ぐ現象がたびたびあるんですが、VES2はそれが全然出ません。強く止まるのに照準が暴走しないので、このサイズ感でこれだけ強力で安定しているなら言うことなしです。

また、200ヤードを超えるような長い距離でも照準は安定していましたし、片手でも余裕で測れます。形状はホールド感が特別いいというわけではないんですが、手ブレ補正が想像以上に効いていたおかげで、持ち方を特に気にする必要はなかったです。

このサイズでここまで手ブレ補正が効く距離計は、ぼくが知る限り他にないんじゃないかなと今のところ思っています。

ピンロックの速さと安定性

SILLAID VES2のピンロック表示。緑のリングが点灯

ピンロックは、通常の計測と比べて特別遅くなる感じは全くなかったです。普通に測っている時と同じくらいのスピード感です。

背景に木があるピンをSILLAID VES2でピンロックした表示

大事なピン認識の安定性も、なかなかいいです。背景に木があるような状況でもピンを優先して測ってくれますし、測り直して数字がとんでもなくブレるようなこともありませんでした。手ブレ補正もピンロックも、安定性はかなり高いレベルにあります。

背景に木があってもピンを優先して測れるピンロック

あと数値的なところだと、表示は小数点以下1桁まで出ます。数字の細かさもいらないくらい細かいです。

精度|ブッシュネル TOUR V6との比較

SILLAID VES2とブッシュネル TOUR V6を並べたところ

精度はブッシュネルのTOUR V6とPRO XMを並べて測ってみましたが、誤差はほぼ1ヤード以内。たまに「ん?」となっても2ヤード以内には収まっていました。

高低差補正後の距離もTOUR V6と比べて特に違和感はなく、3地点で比べた結果が以下。TOUR V6は画面下段、VES2は画面上段の大きい数字が補正後の距離になります。

地点TOUR V6(補正後)VES2(補正後)
1160.0yd160.1yd0.1yd
2167.0yd167.1yd0.1yd
3192.0yd191.9yd0.1yd

3地点とも差は0.1ヤードで、高低差のアルゴリズムも素直。使い勝手はいいですね。

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気になったのは起動がちょっと遅いところ

コースでSILLAID VES2を構える前の手持ち

気になった点は一応あって、それが起動のスピードです

電源ボタンを押すと画面はつくんですが、その後に手ブレ補正がカチッと立ち上がるまでちょっと待つ時間があります。覗いてすぐ測りたい時に、ワンテンポ遅れる感じがあるかなというところです。

気になったのは起動のワンテンポ。先に電源ONで解決

ただこれは、測る前に先に電源を入れておいて、そこから覗いて測るという運用にすると全然気にならなくなりました。使っているうちに慣れる部分だと思いますが、この距離計で気になるところはこの起動の遅さですね。

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SILLAID VES2の良かった所・気になった所

良かった所

  • 手ブレ補正搭載機で実測132gの小ささ。ケースなしのポケット運用でも邪魔にならない
  • 手ブレ補正が強く効くのに、照準がフラフラ泳がない。200ヤード超えでも片手で測れる
  • 通常計測もピンロックも速く、背景に木があってもピンを優先して測れる
  • TOUR V6との比較で誤差はほぼ1ヤード以内。高低差補正後も3地点とも差0.1ヤード
  • 赤と緑のOLEDは表示自体が発光するため、曇天でも見やすい

気になった所

  • 電源ONから手ブレ補正が立ち上がるまでワンテンポ遅れる(先に電源を入れておけば解決)
  • マグネットは非搭載(手ブレ補正性能への影響を避けるためとのこと)

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SILLAID VES2の総合評価|こんな方におすすめ

評価項目スコア
計測精度9 / 10
計測速度10 / 10
使い勝手8 / 10
画面の見やすさ10 / 10
バッテリー持続9 / 10
携帯性10 / 10
機能の豊富さ8 / 10
コスパ8 / 10
小さい・ブレない・速い。SILLAID VES2の3つの強み

手ブレ補正搭載機でここまで小さくて、しかも計測の速さと安定性、精度のどれも落としていないというところで、かなりいいです。

マジでこのサイズ感でこれだけビタビタの手ブレ補正が付いてきたとなると、ちょっと無敵感すら感じますね。

SILLAID VES2をコースで手に持ったところ

基本性能は申し分ないですから、手ブレ補正搭載機の中でも特にコンパクトなモデルを探していた方には、正直めちゃくちゃおすすめです。手ブレ補正を積んでこの大きさと性能なら、ぼくは高いとは思いませんし、むしろ割引されている時なら安いくらいの内容だと思います。

具体的には、こんな方におすすめです。

  • ポケットに入れて軽快に持ち運びたい方
  • 200ヤード超えでも照準を安定させたい方
  • 赤と緑のOLEDの見やすさを優先したい方
向いているのはコンパクトな手ブレ補正機が欲しい人。見やすさならVES2、価格優先ならVES1

黒文字のLCD表示でもいいという方は、VES1で価格を抑えるという選択肢もあるので、それもありかなと思います。

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SILLAID VES2のレビュー動画はこちら

手ブレ補正の効き具合や計測スピードは動画のほうが伝わると思うので、こちらも参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

まさ:ゴルフ歴30年、メーカー勤務10年以上のギア専門家。Trackman 4を用いた忖度なしの試打計測データを公開しています。YouTubeチャンネル「ゴルフ雑記帳」でも動画レビューを更新中!

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まさ
ゴルフメーカーとゴルフショップで合計15年間働いた経験を元にゴルフに関するギア(クラブや計測器など)をわかりやすく紹介しています。ベストスコアは69 ショップ勤務時代に、クラフトマンとして修理・カスタマイズ技術を習得。現在もクラブ修理全般こなすクラブマニア。 Twitter、インスタグラム、Youtubeと各種SNSも運営していますので、フォローよろしくお願いします。 プロフィールはこちら