今回取り上げるのは「プロギア 03 アイアン(2025)」。こちらの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

結論から言うと、プロギア 03アイアン(2025)は、圧倒的な飛距離性能と高さを両立しながら、直進性にも優れたバランス型のぶっとび系アイアンです。
キャリーで170yd超えを軽々クリアしながら、30yd超の高弾道と4500rpm台のスピンを実現。打感の柔らかさや抜けの良さも進化しており、飛び系にありがちな硬さや操作性の不安も最小限に抑えられています。
飛距離を求めつつ、グリーンを正確に狙いたい中級者ゴルファーはもちろん、上級者や競技志向のプレーヤーも十分満足できる完成度を備えたアイアンです。
目次
プロギア 03 アイアン(2025)の特徴とデザイン

03アイアンは、中空構造ではなく一体型鍛造ボディを採用したポケットキャビティアイアンです。パッと見はポケキャビ?という感じだけど、内部にはオーバルキャビティデザインと言って、くり抜かれている箇所があるのでポケキャビとしておきます。

ブレード長はややコンパクト、トップブレードは適度な厚みで安心感を持たせながら、過度なボテッと感はありません。オフセット量も控えめで、ターゲットに対して素直に構えられる印象です。

素材はフェースが高強度ニッケルクロムモリブデン鋼(SAE8655)、ボディは軟鉄(S20C)鍛造というハイブリッド構成。
新たにグラデーションフェース設計を採用し、フェース上部の反発力向上と低重心化を両立。また、CNC加工によるキャビティ内部精密成型により、さらにフェースセンター寄りの重心設計が進化しました。

さらにフェース裏溝の本数・配置を最適化した「番手別バックフェースグルーブ」を搭載し、ロング番手のやさしさ、ショート番手のコントロール性を両立。前作比で打点ブレに対する許容性が高まり、ミスに強い設計へと進化しています。

構えた時の座りも非常に良く、ターゲットに対してスクエアに構えやすい安心感も特筆ポイント。
プロギア 03 アイアン(2025)試打計測データ(トラックマン4)



プロギア 03 アイアン(2025)の試打計測の平均データが下記
2024年よりアイアンはヘッドスピード37m/s~38m/sでの計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
項目 | 平均値 |
---|---|
ヘッドスピード | 38.5 m/s |
ボールスピード | 53.2 m/s |
打ち出し角 | 17.5° |
打ち出し方向 | 1.4°左 |
バックスピン | 4579 rpm |
スピン軸 | 2.1°左 |
曲がり幅 | 3.0 yd左 |
キャリー距離 | 175.4 yd |
トータル飛距離 | 187.3 yd |
最高到達点 | 30.6 yd |
落下角度 | 45.2° |
スマッシュファクター | 1.38 |
キャリー170yd超えと飛距離性能は非常に高水準。最高到達点30yd超、落下角度45°超と、ストロングロフトながらしっかり高さを確保できています。スピン量も4500rpm台を維持し、グリーンで十分に止まるデータでした。
飛距離・高さ・スピンの分析

7番アイアンのキャリー平均175.4ydは、飛び系カテゴリーの中でもトップクラス。というか、正直「めちゃくちゃ飛ぶ!」と感じるぶっとびアイアンです!ストロングロフト設計に加え、フェース上部の反発エリア拡大や低重心化による高初速性能がしっかり効いており、キャリーで170ydを楽々クリアしてきます。

打ち出し角17.5°、最高到達点30.6ydと高さも十分確保されており、グリーンを狙って止めるショットも可能。バックスピン量も4579rpmとストロングロフトにしてはかなり優秀で、スピン性能も一定水準を維持。飛距離アップを求めるゴルファーには、非常に心強い存在になってくれるアイアンです。
弾道・方向性・ばらつきの分析

打ち出し方向は-1.4°左、スピン軸も2.1°左と軽いドロー傾向。曲がり幅は-3.0ydと小さく、基本的にはストレートに近い弾道。つかまりはニュートラルな感じでした。

キャリーサイド11.2yd左にやや集まる傾向はあるものの、ショットのまとまりは非常に良好。弾道分布図でも、キャリーの縦距離ブレが小さいのも優秀です。
ミスヒット時も大きなブレは出にくく、直進性を高く維持できる設計。左右ブレ・曲がり幅ともに安定しており、ターゲットに向かって素直に飛んでいくアイアンです。
フィーリング(打感・打音・操作性)

飛び系アイアンの中では特に打感が良いです。さすがにツアータイプのハーフキャビティと比べると弾き感はあるものの、飛び系でも打感の柔らかさを求めるゴルファーにもおすすめしやすい仕上がり。
打音は澄んだ音で、インパクト時に若干反発音がするものの、気になるレベルではありません。
7番からはバックフェースがわずかに見えるので、ちょっと気になってしまう人もいるかもしれませんが、ギリ許容範囲内。
操作性はそこまで高くないものの、狙った高さと直進性でピンをデッドに攻めるスタイルにマッチします。

さらに、前作よりもソールの面取り加工が強化されており、抜けの良さが一段と向上。ラフや芝のコンディションに左右されにくくなった点も、地味ながら大きな進化ポイントです。
良かった点と微妙な点
性能評価チャート
飛距離性能、寛容性、直進性といった飛び系に求められる要素を非常に高いレベルで実現しながら、適度なスピン量と高さも確保。
打感や抜けの良さも前作より明確に向上しており、単なる飛距離モデルに留まらない完成度の高さが光りますね。
カスタムの提案
分類 | 推奨シャフト | 特徴 |
---|---|---|
スチール系 | NS PRO 950GH neo, MODUS3 105 | 高さを確保しつつ、適度なスピンをキープできるバランス型 |
03アイアンのヘッド特性(低重心・高初速)に合わせるなら、過度に低スピンになる重め中元調子シャフトよりも、中軽量帯のしなりを感じられるシャフトが相性◎。逆に重量過多・硬すぎるシャフトでは高さが出にくくなるため注意が必要です。適度にしなりを活かすセッティングで飛びと高さを最大限引き出したいところです。
まとめ

プロギア 03アイアン(2025)は、飛距離と高さを両立したバランス型飛び系アイアン。
単に飛ぶだけでなく、高弾道でグリーンを確実に狙える性能が最大の魅力です。さらにミスへの強さと直進性も兼ね備えています。また前作よりも抜けが良くなっているうえに距離の安定感も向上し、スコアアップを狙う中級者や上級者、競技志向ゴルファーにもぴったり。
飛び系でありながら打感にもこだわりがあり、ストロングロフトアイアンにありがちな「硬さ」や「弾きすぎ感」を抑えているのも大きなポイント。飛距離アップを狙いつつ、精度高く攻めたいプレーヤーに自信を持っておすすめできるアイアンです。
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