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革新的シャフト技術で注目を集める NEWTON GOLF「Motion」シャフト日本上陸

米国PGAチャンピオンズツアーで急速にシェアを拡大し、現在1Wシャフト使用率2位にまで上り詰めた「NEWTON GOLF」の「Motion」シャフトが、ついに日本市場に本格参入すると発表されました。

この新星シャフトは、ジョン・デーリーやクリス・ディマルコといった名手たちが次々と採用し、米国シニアゴルフ界で静かな革命を起こしているところ。という事だし、デザインもかなりカッコいいので結構流行りそうな予感がします。

従来の常識を覆す「全体均一しなり設計」

シャフト設計において長年の常識とされてきたのは、「キックポイント」の存在です。いわゆる手元調子、中調子、先調子などがあるように、シャフトの特定部分がしなることで特性が決まるという考え方が主流でした。

しかし「Motion」シャフトの最大の特徴は「キックポイントを持たない」という革新的な設計思想にあり、シャフト全体が均一にしなることで、従来のシャフトでは実現できなかった特性を生み出しています。

この設計により、通常のシャフトよりもしなり幅(たわみ量)が大きくなり、結果として打ち出し角度の向上とスピン量の最適化が実現。飛距離性能の向上に直結しているとのこと。

「しなり幅が大きいと方向性が犠牲になるのでは?」という疑問が浮かぶかもしれません。しかし、NEWTONは独自開発の「バックボーン構造」によってトルク(ねじれ)を効果的に抑制。さらに、スパイン(シャフトの硬さにおける不均一性)も極限まで排除する製造技術を採用しており、安定性と方向性も高いレベルで確保しています。

「Less effort」の哲学がもたらす新次元のスイング体験

「Motion」シャフトの開発者である頼廣彰伸氏は、このシャフトの設計哲学を「Straighter, Longer, Less effort(よりまっすぐ、より遠く、より少ない力で)」と表現しています。

特に注目すべきは「Less effort」の概念です。従来のシャフトでは、飛距離を出すためにはスイングスピードを上げる必要があり、それには筋力や技術が求められました。しかし「Motion」シャフトは、シャフト全体が均一にしなることで、プレーヤーの力みを抑え、自然なリズムでのスイングに導いてくれるそう。

「シャフト全体のしなりの感触がプレーヤーの脳に伝わり、それが自然なスイングリズムを生み出す」と頼廣氏は説明していますが、これは特にシニアゴルファーや女性ゴルファーにとって大きなメリットとなり、力まずとも十分な飛距離と方向性を得られる可能性を秘めています。

実際、米国シニアツアーのプロたちがこぞって採用している背景には、この「Less effort」の哲学が彼らのプレースタイルと見事にマッチしていることが挙げられるでしょう。

直感的な「ドットシステム」で選択の複雑さを解消

「Motion」シャフトのもう一つの革新性はその選び方にもあります。

従来のシャフト選びでは、素材構成や剛性分布、トルク値など専門的な知識が必要とされ、一般ゴルファーにとっては正直難しい部分も多いです。

「Motion」シャフトはこの複雑さを一掃し、「ドットシステム」という直感的な選択方法を導入しています。フレックス(シャフトの硬さ)はドットの数(1~6)があって、自分のスイングスピードと平均飛距離から最適なものを選べる仕組みです。

この「ドットシステム」には心理的な配慮も含まれており、従来の「L(レディース)」「A(アマチュア)」「R(レギュラー)」といった表記は、特にシニアゴルファーにとって心理的抵抗となることがありました。なんとなくSを選ぶ人が多いのはそれが原因だと思います。

「最近のシニアは振れる人も多く、そういう方々は『L』や『A』といった表記に抵抗を感じることがある」と頼廣氏は指摘します。

ドットシステムでは、5ドットが「Sプラス」相当の硬さとなり、ツアープロ向けには7ドットも用意されています。さらに、5.5や6.5といった中間的な硬さも存在し、より細かなフィッティングが可能とのこと。

興味深いのは、最も柔らかい1ドット(従来の「L」相当)が、レディースゴルファーだけでなく、ドラコン選手にも採用されているという点です。これは「全体均一しなり設計」の特性を活かした、従来の常識を覆す使い方と言えるでしょう。

見た目がカッコいい特殊塗装技術

「Motion」シャフトは機能性だけでなく、視覚的なインパクトにもこだわっています。紫色ベースの本体には特殊な光変化塗装が施され、光の角度によって色合いが変化します。

この特殊塗装にはドイツ製の高級ピグメント(顔料)が使用されており、単なる装飾ではなく、ブランドアイデンティティの確立と視認性の向上という二つの目的を持っています。

「遠くからでも『あれはNEWTON GOLFのシャフトだ』と識別できるようなデザインを目指しました」と頼廣氏。同時に「アドレス時に色が邪魔にならないよう、構えた際には落ち着いた紫色に見えるよう計算されています」と、プレー中の視認性にも配慮されています。

軽量モデルの「FAST MOTION」は金色ベースで、こちらも光の当たり方によって赤みがかった色に変化する特殊塗装が施されています。

口コミで広がった米国シニアツアーでの評価

「NEWTON GOLF」シャフトが米国シニアツアーで急速に普及した背景には、興味深いエピソードがあります。

きっかけとなったのは、ツアープロのケン・デュークがこのシャフトを使用し始めたことでした。「2年前のハワイでの試合で彼が使い始め、飛距離が伸びて優勝したんです」と頼廣氏は振り返っています。

デュークの飛距離アップに驚いた周囲のプロたちが「何か特別なトレーニングを始めたのか?」と尋ねると、彼は「シャフトを替えただけだよ」と答えたらしい。この一言がきっかけとなり、口コミでシニアツアーの選手たちの間に広がっていきました。

2023年の発売開始からわずか1年半で、チャンピオンズツアーでは約30人のプロが常時使用するまでになり、現在ではジョン・デーリー、クリス・ディマルコ、コリン・モンゴメリー、マーク・オメーラといった名だたるレジェンドたちが次々と採用。さらに、ウェイクフォレスト大学ゴルフ部などの若手選手や女子選手にも広がりを見せているのも驚きです。

日本では昨夏に原江里菜プロが試用した実績もあり、今回の正式な日本上陸を機に、国内プロゴルファーやアマチュアゴルファーの間でも注目を集めることが予想されます。

日本市場での展開と試打情報など

「NEWTON GOLF」の「Motion」シャフトは、日本国内で約50店舗での取り扱いが予定されています。本格的な販売に先立ち、6月7日と8日には東京・世田谷の「スイング碑文谷」にて試打会が開催されます(予約不可・先着順)。

この試打会では各メーカーの1Wヘッド用アダプターが用意されていて、PING、キャロウェイ、テーラーメイド、タイトリストなど、自分のお気に入りのヘッドに装着して試すことができる模様。

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