PING G740アイアンをトラックマン4を使って試打計測しました。
前作G730から約2年ぶりとなるPINGの飛び系アイアンを、計測データを見ながら正直にレビューしていきます。
で、先に結論から言っておくと、最高到達点39.3ヤード・スピン量6,210rpmがどちらもサイト内の同ロフト帯(7番で28°)で1位。
かなりストロングロフトな設定のアイアンですが、ロフトがめちゃくちゃ立っているのに上がりやすさが素晴らしかったので、止めにくさも全く感じないレベルの仕上がりでした。
おまけにダフリへの強さが異常なレベルだったので、ボールの上がりやすくて尚且つダフりのミスを抑えたいと思っている人に超おすすめ。
PING G740アイアンの概要と特徴

G740はG730の後継となるPINGの飛び系アイアン。

ヘッドは17-4ステンレススチールの鋳造で、今作はブラックPVD仕上げのブラックヘッドになりました。耐久性・耐食性に優れていて、光の反射も抑えられるみための仕上げ。

ヘッドは非常に大型。現在の市場の中でも特に大きい方だと思っているのですが、たぶん一番デカいぐらいデカい。
そしてグースも強い。とはいえ、これはG730でも同様だったのでこのシリーズとしてはお馴染みではあるのでこんなものかなと。

まあ、実際のところだいぶ大きいので見た目の好き嫌いは今作でもわかれそうなところではありますが、それでも構えて間延びして見えないのは、黒塗りが全体を引き締めているからでしょう。
個人的に黒でまとめたのは正解だったのかなとは思います。

フェース面はシルバー。ちなみに打感はめっちゃしっかり系です。吸い付き感などはほぼ感じられませんでした。
軽量化された新3ピース構造のPURFLEXバッジ

バックフェースには、インパクトの衝撃を吸収するPURFLEXバッジが搭載。
今作はこのバッジを前作よりコンパクトな新3ピース構造にして軽量化しているようです。
あまった重量を低重心化と周辺配分に回して、ワイド化したソールとあわせて慣性モーメントを高めているのがテクノロジー的な特徴。
ダフリ対策のデュアル・キャンバーソール

ソールは前後左右に湾曲を持たせたデュアル・キャンバーソールです。

ソール幅は前作から22%も拡大したということなのでかなり広めですが、バンスも大きいのでダフリへの耐性というところではさらに強力になっています。
多少手前から入っても綺麗に滑ってくれるのでボールまで届きやすいのでダフリ気味に入る人とか、ラウンドでどうしても手前から入っちゃうって方には安心材料となるかと思います。
PING G740アイアンのスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ヘッド素材 / 製法 | 17-4ステンレススチール / 鋳造 |
| 仕上げ | ブラックPVD仕上げ |
| 番手構成 | 5I〜9I、PW、UW、50°、56° |
| ロフト角(7番) | 28° |
| ライ角(7番) | 63° |
| 長さ(7番) | 37インチ |
| シャフト展開(スチール) | AWT 3.0 LITE/N.S.PRO 750GH neo/N.S.PRO 850GH neo/N.S.PRO 950GH neo/DG EX TOUR ISSUE |
| シャフト展開(カーボン) | ALTA J CB BLUE/PING TOUR 2.0 CHROME I/FUJIKURA SPEEDER NX GREY(35 / 40) |
| 試打シャフト | N.S.PRO 950GH neo(FLEX S) |
| 価格(税込・1本) | スチール31,900円(DG EX TOUR ISSUEのみ34,100円)/カーボン34,100円 |
| 発売日 | 2026年7月16日 |
番手別のスペックは以下のとおりです。
| 番手 | ロフト角 | ライ角 | バウンス角 | 長さ |
|---|---|---|---|---|
| 5I | 21° | 62° | 7° | 38.5インチ |
| 6I | 24.5° | 62.5° | 8° | 37.75インチ |
| 7I | 28° | 63° | 9° | 37インチ |
| 8I | 32° | 63.8° | 10° | 36.5インチ |
| 9I | 36° | 64.5° | 10.5° | 36インチ |
| PW | 40° | 65° | 11° | 35.5インチ |
| UW | 45° | 65° | 12° | 35.5インチ |
| 50° | 50° | 65° | 12° | 35.5インチ |
| 56° | 56° | 65.25° | 12° | 35.25インチ |
前作G730の7番は26.5°のパワーロフト仕様でしたが、G740では28°に変更されています。
PING G740アイアンを実際に試打してみての感想と評価

トラックマン4での計測データ
まずは試打条件から。


計測器はトラックマン4、番手は7番(ロフト28°)、シャフトはN.S.PRO 950GH neoのSです。
使用ボールはいつもの計測器用タイトリスト プロV1x。
| 計測項目 | 平均値 | ばらつき(±) |
|---|---|---|
| クラブスピード | 39.2 m/s | 0.4 |
| ボールスピード | 55.0 m/s | 0.5 |
| スマッシュファクター | 1.40 | 0.01 |
| 打ち出し角 | 20.4° | 0.5 |
| スピン量 | 6,210 rpm | 147 |
| キャリー | 170.6 yd | 2.3 |
| トータル | 173.6 yd | 2.4 |
| 最高到達点 | 39.3 yd | 1.0 |
| 落下角度 | 52.8° | 0.6 |
| スピン軸 | -6.1 | 2.2 |
| 曲がり幅 | 10.4 左 | 3.7 |
| キャリーサイド | 13.2 左 | 5.6 |
| 打ち出し方向 | 0.9 左 | 0.9 |
データ的にはとにかく高さが出るヘッドだなと。
ボールスピード55.0m/sは、サイト内の同ロフト帯(7番28°以下・トラックマン4計測)で2位(記事執筆時点)。
スマッシュファクター1.40もばらつき±0.01で安定していて、スイートスポットの広さも感じられるような計測値です。

飛距離性能

計測したときのサイト平均を出しておきます。表は右上にいくほど初速が出てキャリーも出ているということです。
28°以下のロフトの中では初速2位。正直かなり弾きがよくて思っていた以上にスピードがでます。

ただ初速の割にキャリーは8位という結果。まあこれでも170ヤードをラクに打てるので十分ではありますが。

キャリーが初速のイメージほど伸びてないのは超高弾道だったのが要因でしょう。打ち出し角と最高到達点が抜きん出ています。

前にいくというよりも上に飛んでいく感じだったので、圧倒的な飛距離とまではいきませんでした。


打ち出し角20.4°と最高到達点39.3ヤードはどちらも同帯域の1位で、最高到達点は平均より7.1ヤードも高い数字です。
上がりすぎなぐらい上がってしまいます。ソール幅拡大による低重心化の影響は凄まじいです。

高さに加えてスピン量も多いです。
飛び系というよりもツアータイプのノーマルロフト系にも匹敵するほどで、高さとスピンの両方でビタ止めができるレベル。
方向性とつかまり

弾道は基本的にドロー。グースが超強いので、その見た目どおりです。スライサーには心強いでしょう。

サイト内での同じロフト帯のアイアンの中でも特に捕まりがいいですね。

散布図でもこのとおり左側の10ヤードから20ヤード近辺に集中しています。右方向へスッポ抜けなどもありません。
大型ヘッドながら捕まりにくいと感じることもなかったので、スライスを抑制したい方にはおすすめ。
そして捕まりだけでなく、集弾性も非常に良いなと。縦距離の揃い方もいいですし、横方向へのばらつきも小さい範囲に収まっています。
飛びすぎるという事もそれほど気になることはなかったので安定感を重視したいという方にも選択肢としては薦めやすいですね。
打感と打音

打感は正直けっこう硬めです。ぶっ叩いている感覚が強く残るタイプで、フェースにボールが乗る感覚はほとんどありません。
ただ、乗り感がなくてもスピンは6,210rpmきっちり入ってくれているので、性能面での実害はなし。
この見た目とカテゴリのアイアンに軟鉄鍛造のようなフィーリングを期待する方も少ないと思うので、大きなマイナスでもないかなと。打感重視の方は素直に別カテゴリのモデルを選んだ方がいいです。

ソールの抜けはワイドソールなりで、シャープにターフを抜けていくタイプではありません。
その代わり、ダフリへの強さは異常なレベル。多少手前から入ってもソールが滑ってくれる。
PING G740アイアンは買いか|競合とのデータ比較
同じ7番ロフト28°の飛び系アイアン3機種と、トラックマン4の計測データで比較します。
※ 各モデルの計測時ヘッドスピードが多少異なるため(G740:39.2m/s、Qi MAX:38.9m/s、ELYTE X:38.1m/s、JPX925 HOT METAL:37.6m/s)、飛距離の絶対値は参考程度に、弾道の高さやスピンなど傾向で見てください。
| 項目 | G740 | Qi MAX | ELYTE X | JPX925 HOT METAL | サイト平均 |
|---|---|---|---|---|---|
| キャリー | 170.6 yd | 173.6 yd | 172.4 yd | 167.8 yd | 171.4 yd |
| トータル | 173.6 yd | 183.2 yd | 182.9 yd | 176.0 yd | — |
| ボール初速 | 55.0 m/s | 54.2 m/s | 52.7 m/s | 52.7 m/s | 53.8 m/s |
| スマッシュ | 1.40 | 1.39 | — | — | 1.39 |
| スピン量 | 6,210 rpm | 5,467 rpm | 4,702 rpm | 5,520 rpm | 5,337 rpm |
| 打ち出し角 | 20.4° | 16.5° | 18.2° | 18.0° | 17.8° |
| 最高到達点 | 39.3 yd | 30.8 yd | 31.0 yd | 31.5 yd | 32.2 yd |
| 落下角度 | 52.8° | 46.2° | 45.8° | 47.3° | — |
| 曲がり幅 | 10.4 左 | 9.4 左 | 5.9 左 | 5.7 左 | 6.2 左 |
こうして並べると、G740の最高到達点39.3ヤードと落下角度52.8°の突出ぶりがよく分かります。
他の3機種より8ヤード前後高く、5°以上急角度で落下する弾道。
テーラーメイド Qi MAXとの比較

同じつかまり系の飛びアイアンとして、テーラーメイド Qi MAXと比較。
Qi MAXは打ち出し16.5°・最高到達点30.8ヤードと低めの弾道で、キャリーとトータルの差が9.6ヤード。
テーラーの方が弾道としては前に行くのでキャリーは伸びましたね。
普段高さがボールの上がりづらさを感じていない人ならQi MAXの方が飛距離面では優位だと思います。
その代わり、やはり高さという面ではG740は圧倒的なので、ボールが上がりにくい人はPINGがおすすめ。
キャロウェイ ELYTE Xとの比較

キャロウェイ ELYTE Xと比較。
ELYTE Xはスピン量4,702rpmと4機種でもっとも少なく、G740とは約1,500rpmの差があります。
落下角度45.8°も浅めなので上がり過ぎが嫌ならキャロウェイが良いかなと。
ミズノ JPX925 HOT METALとの比較

ミズノ JPX925 HOT METALとの比較。
スピン量5,520rpmは飛び系としては多めですが、それでもG740とは約700rpmの差。最高到達点も31.5ヤード対39.3ヤードと、高さがかなり違います。
単純な数値上の差ではG740の方が上かなーと思いますね。
前作 PING G730との違い
前作のG730はGCQuadでの計測(7番26.5°)なので数値の直接比較はできませんが、傾向の違いははっきりしています。
G730は26.5°のパワーロフトでキャリー170.8ヤード・スピン5,017rpm・落下角度50.4°。G740は28°にロフトが寝たのに、キャリーはほぼ同じ170.6ヤードでスピンは約1,200rpm増えています。
飛距離を落とさずに高さと止まりやすさをアップされているので、もっと高弾道化したいなら買い替えもあり。
PING G740アイアンの良かった点・気になった点
良かった点
- 最高到達点39.3ヤード・スピン量6,210rpmはサイト内の同ロフト帯1位。高さとスピンでグリーンに止められる
- キャリーのばらつきが±2.3ヤードと小さく、縦距離が揃う
- ダフリに対して異常なほど強く、打点が上下にブレても結果が代わりづらい
気になった点
- 打感は硬めで、ボールの乗り感はほとんどない
- つかまりが明確に強いのでドローが持ち球の人はやや注意(曲がり幅は安定しているので、コース上では使いやすいですけどね)
PING G740アイアンの総合評価

| 評価項目 | スコア |
|---|---|
| 飛距離 | 8.5 / 10 |
| 弾道の高さ | 10 / 10 |
| スピン性能 | 9.5 / 10 |
| 安定性 | 9.5 / 10 |
| 打感 | 6.0 / 10 |
| 構えやすさ | 6.0 / 10 |
| 操作性 | 4.0 / 10 |
| つかまり | 9.5 / 10 |
とんでもなく上がりやすいアイアンです。もうそれに尽きるかなーと思えるほど低重心化されています。
高さ不足を解消したい方や、低弾道でキャリー不足を感じているなら特に試してもらいたいなと思います。
安定性も高く、ミスヒット時のロスも小さいため、トータルでとにかく簡単なアイアンだという評価です。
打ちやすさという点では文句のつけようがありませんが、かなりの大型ヘッドとグースの強さなので、そこを気に入るかどうかでしょう。
安定性とか優しさは素晴らしいので、とにかくコース上で結果を出したいと思っている人にはおすすめです。
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