今回の試打評価は三菱ケミカル ディアマナWS。
ディアマナの元調子シャフトの2023年モデルで、いわゆる白マナ系に分類されます。中間から先端の剛性が高く、ハイヘッドスピーダーが叩いても捕まりすぎない強弾道を実現したとのこと。
シャフト先端部には40tの高弾性素材を、そして手元側にはDIALEAD(シャフトの変形を抑える素材)を搭載しています。高い安定性と復元力を活かした初速性能の向上を狙った設計となっています。
それでは詳しいデータを見ながら、三菱ケミカル ディアマナWSを具体的に評価してみましょう
- ヘッド:テーラーメイド ステルス
- ロフト角:9°
- シャフト:ディアマナWS
- フレックス:S
- 長さ:45インチ
- 総重量:311.7g
- 振動数:264cpm
- ボール:タイトリスト プロV1x
- 弾道計測器:GCQuad
ディアマナWSの試打計測データとレビュー
ヘッドスピード(m/s) | 46.6 |
ボールスピード(m/s) | 66.8 |
打ち出し角度(°) | 17.7 |
打ち出し方向(°) | 4.7 |
バックスピン(rpm) | 1929 |
サイドスピン(rpm) | -170(左) |
ピーク時の高さ(yd) | 42.6 |
降下角度(°) | 43.3 |
センターからのブレ(yd) | 11(右) |
キャリー(yd) | 269.3 |
総距離(yd) | 283.5 |
スマッシュファクター | 1.43 |
以上が計測データです。現在は下記が当サイトでの評価基準となります。ご了承ください。
- キャリー250ヤード以下:微妙
- キャリー250ヤード以上:飛ぶ
- キャリー260ヤード以上:かなり飛ぶ
ディアマナWSを装着した際の平均キャリーは269.3ヤードを超え、ランを含めた総距離が283.5ヤード。
飛距離は期待以上のパフォーマンスを発揮することができました。また、メーカーの主張通り、ヘッドの性能をフルに発揮させることができています。パワーロスは驚くほど少ないですね。
平均バックスピン量は2000回転を若干下回る程度で、白マナ系らしい低スピンなシャフトです。
平均スマッシュファクター(ミート率)は、1.43とGCクアッドにしては悪くない数値が出ています。
打点は多少ブレているものの、シャフト先端がしっかりしていることでフェース向きの安定性も確保されています。打点ブレに対してかなりの強さがあります。
手元調子系にしては高さは出やすい方です。ガチガチではないのでキャリーもしっかりと稼ぐことができます。
それぞれの弾道がこちら。
捕まりすぎないので安定したドローが打てています。捕まりが悪いというよりも、捕まりを抑えられているという表現がしっくりきます。
左に巻きすぎないので、コースでも安心して振っていくことが可能。ディアマナGTよりも捕まりは弱め。捕まりの良さを重視するのであれば、ディアマナGTをおすすめします。。
それぞれの打球を重ねて見たのがこちら。
打ち出し方向の安定感が素晴らしいです。インパクト時にフェース面が変わりづらいのが嬉しいところ。
飛距離も出るし、捕まりすぎを抑えられるので、基本的にドローヒッターがコントロールしながら飛ばせるシャフトです。ただし、スライスを好むゴルファーには不向きかもしれません。
ディアマナWSの振動数と中間剛性、フィーリングについて
振動数計で手元側の剛性をチェック。また、センターフレックスゲージでセンターの硬さを調べましたので、その結果を見てみましょう。
なお、これはあくまでも静的な剛性チェックですのでご了承ください。
ディアマナWS 60 Sの振動数は264cpm
私見ですが、60g台のシャフトのアフターマーケットシャフトとしてはごく標準的なものだと思います。ディアマナGTと比較すると数値が高いです。
中間剛性を計測してみたところ5.09kgです。
5kgを超えてくると結構硬い部類になります。ここもディアマナGTの剛性を上回ることがわかりました。手元側はそこまで硬くはありませんが、中間が特にしっかりとしています。
さらに先端側のポジションも測ってみると4.93kg。
近頃はこの位置では5kgを超えるシャフトが増加していますが、意外にも5kgを下回っています。
振った感じも中間にハリを感じるけれど、先は極端にガチガチにしていないフィーリングだったので計測値に違和感はないです。
特性としては中間から先をしっかりとさせているので、相対的に手元側にしなりを感じやすい設計となっています。
タイミングはとりやすく暴れない。先端は極端には硬めていないので、手元調子だけどハードすぎない印象ですし、それでいて捕まりすぎないのが好印象です。
ディアマナWSのデザインについて
ディアマナGTとほぼ同じようなシルバーIPコーティングにDiamanaのロゴ。
パッと見はGTと区別がつきません(笑)
全体がシルバーなのかと思ったら、先端に行くに連れてゴールドっぽくなっていました。でもよーく見ないとわからないぐらいのカラーです。
先端にクロスリンクテックとダイアリードの文字が入っています。
手元にはおなじみのハイビスカス。
ディアマナWSはこんな人におすすめ
ディアマナWSがおすすめな方は以下
- ハードすぎない手元調子シャフトを探している方。
- ドローをコントロールできる絶妙な捕まりが欲しい方。
手元調子だけど先端側が超硬いという感じではなかったです。捕まりも調度いいし、ハードすぎない手元調子を探しているなら候補としておすすめ。
また、捕まらなくて右に行きやすいというよりも、捕まりを抑えてくれるといった感じ。ドローヒッターが左に巻きすぎるのを軽減しやすいので、ドローの曲がり幅をコントロールしたい方にも最適。
ディアマナWSの総合評価
ディアマナWSは、安定性と飛距離に優れたシャフトです。最近の三菱はTENSEIや新ブランドのカイリに力を入れている印象が強いですが、ディアマナWSもかなり完成度が高いシャフト。性能としては使用者がもっと増えても良さそうな感じがします。
今作は叩きに言っても暴れないし、絶妙な捕まり具合で気持ちよく振り抜けます。
捕まりやすいということはなくてスライサーには向かないし、万人向けとまでは言いませんが、手元調子が好きなら是非試してもらいたいおすすめな1本です。もう少し捕まりを求めるのであれば、ディアマナGTを検討してみるのがいいでしょう。
おすすめ度:
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