当サイトでも度々登場しているファインキャディのレーザー距離計ですが、2025年モデルのJ9が発売されたので、実際に購入してラウンドテストを行いました。
今回レビューするファインキャディJ9は、韓国のカーナビメーカーであるファインデジタル社(1992年設立)が展開するゴルフ距離計ブランド「FineCaddie」の最新モデルです。特筆すべきは、同社史上初となるスキャンモードを搭載したことで、これまでのファインキャディ製品からさらに進化を遂げています。
精度やレスポンス、操作性はもちろん、現在の筆者のメイン距離計であるブッシュネル TOUR HYBRIDとの比較も交えながら、どんな感じのレーザー距離計なのかという点についてレビューしていきたいと思います。
目次
結論:超軽量・超高速で圧倒的に使いやすい!超おすすめ

結論から言っておくと、ファインキャディ J9は、超軽量ボディと圧巻の測定スピードを兼ね備えた、使い心地抜群のハイパフォーマンスモデルです。マジで小さいのにここまでの高精度と超スピード測定を実現していて衝撃的!ガチでおすすめできます。
測定精度はブッシュネルなどの高級機種と比較しても遜色なく、非常に正確でほとんど誤差がありません。つまり最強。
ボタンを押してからの距離測定完了までのレスポンスの良さはさらに洗練されていて、0.04秒という公称値通りの超高速測定を実現していました。
大きさも測定もほぼ全てにおいてストレスなく使えるレーザー距離計です。
さらに、スキャンモードやFineCaddieモード(三点測定)など、実戦で役立つ機能も充実。103gという超軽量ボディにこれだけ詰まっていれば文句がほぼありません。コンパクト系でポケットに入れてもかさばらないタイプ、それでいて性能は高い距離計を探しているなら即ポチレベルです。
強いて気になる点をあげるとすれば、これまでのファインキャディ製品と比べると、ちょっと値段が高いところかなとは思います。一応低下は35,900円とのこと。
ただ、現在はAmazonで13,000円クーポンなどが発行されているので、2万円台前半では買えます。このクーポンの価格設定は正直言って意味不明ではあるんですが、安くなるぶんには問題ないので安くなるうちにチェックしておくことをおすすめします。
ファインキャディ J9のスペックと基本情報

ファインキャディ J9の基本スペックは以下の通り。
項目 | 仕様 |
モデル名 | FineCaddie J9 |
寸法・重さ | 87 x 53 x 28.6mm / 103g |
測定範囲 | 3~800m(最大874ヤード) |
測定単位 | Y(ヤード), m(メートル) |
測定速度 | 一般測定: 0.04秒台(50m以上: 0.1秒台)<br>ピンファインダー測定: 0.3秒台 |
倍率 | 6X |
観測視野角 | 7.5° |
対物レンズ | 18mm |
接眼レンズ | 16mm |
視野調整範囲 | ±6.0dpt |
レーザーレベル | Class 1 |
バッテリー容量 | 3.7V / 635mAh |
バッテリー寿命 | 充電/放電500回 |
バッテリー作動時間 | レーザー発信基準:20,000回測定<br>実際のフィールド距離測定基準:5,000回測定 |
防水 | 生活防水 |
動作温度 | -10°~ 50° |
価格 | 定価22,900円前後(セール時19,800円前後) |
特筆すべきは公式サイトでも触れられているように、ボール3個よりも軽い103gという本体重量です。やりすぎな軽さです。
カラーはホワイトとブラックの2色展開。
搭載されている主要機能は下記。
機能 | 詳細説明 |
スキャンモード | ボタンを押し続けることで連続的に距離を測定できる機能。グリーン周りのハザードや障害物の距離を素早く確認したい時に便利。だけど筆者はほぼ使わない。 |
FineCaddieモード(三点測定) | 従来のレーザー距離計では、ボール地点まで行ってからピンまでの距離を測定する必要がありましたが、三点間距離測定機能を使えば、わざわざボール地点まで行かなくても測定できます。最近流行りの機能だけど、これはシンプルに便利。 |
ピン区分スマート振動アラーム | ピンに照準を合わせると振動でお知らせする機能。ピンを確実に捉えたことが体感でわかるため、測定の確実性が高まります。 |
スロープモード/ノンスロープモード | 高低差を考慮した実質的な飛距離を計算するスロープ機能を搭載。競技時にはノンスロープモードに切り替えることで、ルールに準拠した使用が可能です。 |
USB Type-C充電 | 一般的なUSB Type-Cケーブルで充電可能なため、電池交換の手間がなく、外出先でも充電しやすい設計になっています。モバイルバッテリーも持っておくと完璧。 |
コースでの実使用レビュー
デザインや大きさ

ファインキャディ J9は、とにかく軽い!103gという超軽量ボディは、実際に手に取ってみると驚くほどの軽さで、業界最軽量クラスです。本当にあまりにも小さい。クレカよりも幅は小さいというレベル。

とにかくコンパクトで、ポケットに入れても全く邪魔になりません。ケースに入れない派の筆者にとっては最高のサイズ感です。
デザインは全体的にシンプルで、いつもの革調の見ため。ファインキャディの特徴である高級感のあるPUレザー(合皮)仕様は健在で、プラスチックボディーが多い他社製品と比較して所有欲を満たしてくれます。

ディスプレイはLCDタイプの黒文字表示。透過率などは実際に使ってみると従来のファインキャディ製品とそこまで差はありませんね。普通です。なお、赤色表示が欲しい方はファインキャディのJ5 REDや、2色OLEDディスプレイ搭載のJ1000がおすすめです。
計測性能(精度・速度)の評価

ファインキャディ J9の最大の魅力は、その圧巻の測定スピードです。一瞬で計測完了します。これに関してはブッシュネルよりも速いまであります。
実際にラウンドで使用してみると、ボタンを押してから測定完了までの体感速度は、確かに公称値の0.04秒に近い爆速でした。
ターゲット補足の安定性も高いので、特にピンを捉える際のレスポンスの良さは抜群です。基本的のサイズダウンしていくと、安定性が落ちてくるものなのですが、さすがファインキャディと言ったところで最高クラスの性能。
精度に関しても、ブッシュネルとほぼ同等の正確さで、誤差はほとんど感じられません。以下が精度検証の写真です。


ファインキャディは画面上部が高低差補正後の距離、ブッシュネルは画面下が高低差補正後の距離です。


ほぼ同じ数値が安定して測れました。まあファインキャディはこれまでも高精度だったので、今更劣化するわけもないのですが、一応検証しておきました。間違いない計測ができます。
各機能の実用性評価
スキャンモードは、グリーン周りのハザードや障害物の距離を素早く確認したい時に非常に便利です。ボタンを押し続けるだけで連続的に距離を測定できるため、バンカーやグリーンエッジなど、複数のポイントの距離を効率よく把握できます。これもかなり便利。
FineCaddieモード(三点測定)も実戦で役立つ機能の一つ。特にドッグレッグホールや障害物越えのショットを考える際に、自分の立ち位置からではなく、ボールからピンまでの距離を簡単に測定できる。新し目のレーザー距離計では標準搭載になってきた機能なので目新しさは正直ありませんが、基本的にレスポンスが良いので抜群に使い勝手が良いです。
バッテリー持続性と充電

フル充電で20,000回の測定が可能というバッテリー性能は、実際のラウンドでも十分すぎるほどの持続性を発揮します。J300の30,000回測定能力と比較すると若干の減少が見られるもののバッテリー性能の高さは健在です。
1ラウンドあたり平均50〜100回程度の測定を行うとしても、単純計算で200〜400ラウンド分の使用が可能という計算になります。もちろん実際にはそこまで持たないでしょうが、それでも数十ラウンドは余裕で使えるバッテリー性能は安心感があります。
充電はUSB Type-Cで行うため、スマホなどと共通の充電器が使えるのも便利なポイント。最大充電時間は約1時間50分と、比較的短時間で満充電になるのも嬉しいところです。
ただし、充電式バッテリーのため、長年使用していくとバッテリーの劣化は避けられません。CR2電池を使用する従来型と比較すると、バッテリー寿命が本体寿命となる可能性があります。しかし、2年間の保証期間があるため、通常使用では心配は不要でしょう。
ファインキャディJ9の良い点・気になる点
まとめ・総評

ファインキャディ J9は、超軽量103gのボディと0.04秒という圧巻の測定スピードを兼ね備えた、使い心地抜群のハイパフォーマンスモデルです。各項目の評価が下記。
評価項目 | 評価 |
---|---|
測定精度 | ★★★★★ |
測定速度 | ★★★★★ |
操作性 | ★★★★☆ |
機能性 | ★★★★☆ |
携帯性 | ★★★★★ |
コスパ | ★★★★★ |
総合評価 | ★★★★☆ |
強みとしては、圧倒的な軽さと測定スピードの速さ、高い精度、実用的な機能の充実、それでいて長持ちするバッテリー性能が挙げられます。特にファインデジタル社史上初のスキャンモード搭載は、既存ユーザーにとっても魅力的なアップグレードポイントです。
気になる点としては、定価がやや高めであることですが、最初に言ったように謎に13,000円クーポンみたいなものがAmazonでは発行されているので、実質2万円台で買えます。つまり弱点はほぼありません(笑)
コンパクト系では明らかに一歩抜けた性能だったので、サイズ重視かつ安定感のある計測をしたい方には第一候補としておすすめ。買って損はないと思います。
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