タイトリスト GTS3 ドライバーをトラックマン4で試打計測しました。
GTSシリーズの中では投影面積を小さめで、左右方向のウェイト調整などのカスタマイズ性の豊富さ+スピードと操作性を両立させるモデルです。
計測結果はヘッドスピード45.8m/sで、キャリー251.6ヤード、トータル276.3ヤード、スマッシュファクター1.47。
サイト内の2025年以降TM4同HS帯ドライバー平均(キャリー247.7ヤード、スピン2,263rpm)と比べると、キャリーは平均より上、スピンはほぼ平均ど真ん中という結果でした。
結論、前作よりも全体的にデータは底上げできているという内容で、素晴らしく進化しているなと思えました。
しかし、「むずいなー」と感じる場面も実際にはあったので、やはりある程度のスイングの安定性が求められるタイプなのは変わらずといったところ。ということなので、データを見ながらレビューしていきたいと思います。
タイトリスト GTS3 ドライバーの概要と特徴

GTS3は、GTSドライバーシリーズ内でも操作性重視の小ぶりモデルです。
公式では「Speed with Maximum Workability」と記載されていて、ボールスピードと打ち分けやすさを両立させる設計が打ち出されています。
今作で搭載された主なテクノロジーは、フルサーモフォームボディ、スプリット・マス・フレーム、スピード・シンク・フェース、ヒール・トウ方向に動かせるデュアル・ウェイト・システムの4つです。
フルサーモフォームボディとスプリット・マス・フレーム

GTS3もGTS2と同じく、ボディに革新的なフルサーモフォーム構造を採用しています。
軽量素材を多く使うことで余剰重量を生み出し、それをヘッド前方と後方に分けて配置するのがスプリット・マス・フレームです。
後方側で慣性モーメントと安定性、前方側でボールスピードと打ち出し条件を作る役割分担になります。
GTS3ではGTS2より投影面積を絞り、シリーズの中ではやや締まったヘッドプロファイルにまとめている印象です。
スピード・シンク・フェース

フェースには、外周部のサポート構造とフェース厚を最適化したスピード・シンク・フェースが採用されています。
センターヒット時の初速だけでなく、芯を外したオフセンターヒット時の初速ロスを抑える設計です。
ヒール・トウ方向のデュアル・ウェイト・システム

GTS3で個性が出ているのが、ソール後方に配置された5ポジションのウェイトトラックです。
トウ側からT2、T1、N(ニュートラル)、H1、H2の5ポジションがあり、可変ウェイトを移動させて重心位置の左右バランスを調整できます。
ヒール側に動かすほどフェースが返りやすくなり、トウ側に動かすほどヘッドはターンしづらくなります。
また今作ではヘッド後方にも5gの外部ウェイトが入っています。
今回の試打では中立のNポジションで計測しています。
GTSシリーズ内での立ち位置とスペック
GTSシリーズのドライバーは、GTS2、GTS3、GTS4の3モデル構成です。
| モデル | 形状の傾向 | 主な特徴 | 重心調整 |
|---|---|---|---|
| GTS2 | 投影面積大きめ | 高い直進性と安定性 | 前後ウェイト |
| GTS3 | やや締まった形状 | 操作性と強弾道 | 左右トラックウェイト |
| GTS4 | 460ccの低スピン設計 | 低スピンと強弾道 | 左右トラックウェイト |
GTS3は3モデルの中では中間にあたりますが、性格的には操作性重視の小ぶりなモデルです。
GTS2より投影面積が小さく、構えた時の安心感があるタイプとはいえませんが、めちゃくちゃ叩いていけそうな良い面構えです。
GTS4ほどシビアではないものの、スイングの安定性が前提になるタイプの設計と考えておいてください。
基本スペック

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ヘッド体積 | 460cc |
| ロフト角 | 8.0° / 9.0° / 10.0° / 11.0°(右用・左用に対応) |
| ライ角 | 58.5°(A1 SureFit Hoselポジション) |
| 標準長さ | 45.5インチ |
| 調整機能 | SureFitホーゼル / 後方5ポジション・ウェイトトラック |
| 後方ウェイトトラック | T2 / T1 / N / H1 / H2 |
| 選択可能シャフト | Fujikura、Graphite Design、Mitsubishi、Project X、UST Mamiya など |
| 今回の試打ロフト | 9.0° |
| 今回の試打シャフト | 三菱ケミカル TENSEI 1K RED 55 FLEX-S |
| 今回のウェイト位置 | N(中立) |
試打クラブは9.0°ヘッド、スリーブは標準のA1ポジションです。
DIが入った状態で撮影していますが、計測時にはGTS2と同じ三菱ケミカル TENSEI 1K RED RIP 55 Sにして、純粋なヘッドの差を見られるようにしました。
タイトリスト GTS3 ドライバーを実際に試打してみての感想と評価

トラックマン4での計測データ
計測にはトラックマン4を使用しています。
使用ボールはタイトリスト プロV1x RCTで、ドライバー計測時のボール条件をそろえるためにいつも固定しています。
[画像:GTS3ドライバー トラックマン4計測データ一覧]
| 計測項目 | 平均値 | ばらつき |
|---|---|---|
| クラブスピード | 45.8 m/s | ±0.4 |
| ボールスピード | 67.2 m/s | ±0.8 |
| スマッシュファクター | 1.47 | ±0.01 |
| 打ち出し角 | 13.5° | ±0.5 |
| バックスピン量 | 2,265 rpm | ±189 |
| キャリー | 251.6ヤード | ±4.8 |
| トータル距離 | 276.3ヤード | ±2.6 |
| 最高到達点 | 30.3ヤード | ±2.3 |
| 降下角度 | 35.9° | ±2.0 |
| スピン軸 | -6.6° | ±3.7 |
| 曲がり幅 | 10.9ヤード左 | ±6.1 |
| センターからのブレ | 7.5ヤード左 | ±9.8 |
| 打ち出し方向 | 0.8° | ±1.0 |
ボールスピード67.2m/s、スマッシュファクター1.47。
初速はサイト内2025年以降のドライバー平均65.9m/sと比べても明らかに上で、ヘッド性能の高さは数値に出たように感じます。
ただ、気になったのはばらつき幅の大きさかなーと。
キャリー±4.8ヤード、トータル±2.6ヤード、スピン±189rpm、曲がり幅±6.1ヤード、センターからのブレ±9.8ヤードは、同日同条件で打ったGTS2の数値と比べていずれも上回っています。
打点ブレやフェース向きの差が割と出やすい傾向で、やはり難易度としては優しくはないです。
飛距離性能
キャリー251.6ヤード、トータル276.3ヤードという結果は、サイト内2025年以降のトラックマン4で計測を行った同HS帯ドライバー平均(キャリー247.7ヤード、トータル275.5ヤード)に対してキャリー+3.9ヤード、トータル+0.8ヤード上です。
単純に平均以上ということで飛んでますね。

ベストショットではHS46.2m/s、BS68.0m/s、キャリー257ヤード弱、トータル279ヤード弱まで出たので申し分ないです。

一方で、同日同条件のGTS2と比べるとキャリーで-0.6ヤード、トータルで-2.0ヤード落ちるという結果でした。
ほぼ一緒ではありますが、平均的にはGTS2の方が安定して飛ぶなと思います。
要因はバックスピン量がGTS2より151rpm多く出ていることと、曲がり幅が2.2ヤード大きいことだと考えています。

縦と横の点線はサイト内での平均値です。
9.0°でスピン2,265rpmはサイト内でも平均的なスピン量となっているので決して多くはありません。むしろこれを下回る方がドロップの可能性もはらんできますから、バランスとしては良いと考えています。
高さに関しては最高到達点30.3ヤード、降下角度35.9°はどちらもサイト内平均値を下回っています。決して上がりやすいとは言えないのでそこは注意です。
方向性とつかまり

方向性データは、スピン軸-6.6°、曲がり幅10.9ヤード左、センターからのブレ7.5ヤード左でした。
ぼくはドローヒッターなので、10.9ヤード左を「つかまりすぎ」と即断はしません。
ただ、ニュートラルのNウェイト位置・標準A1ポジションでこれだけ左に出るのは、GTS3が想定よりつかまるヘッドだと感じる材料にはなってきますね。

まあGTS2と比べると左寄りという感じなのでそう感じてしまうところもあるんですけど、単純に思っているよる曲がる・・・が勝ってきますね。
ただ、GTS2同様にバックスピン量の前後差が小さいので、キャリーのばらつきは感じず安定していました。
ミスヒット時の挙動
ミスヒット時の挙動はかなり明確で、ヘッドのフィードバックがそのまま手に返ってきます。
特に打点が外れた時のグラつき感は、同日のGTS2より大きく感じました。
ハマった時とミスした時の差が分かりやすく出るドライバーであることは明確に感じられたし、それを元にウェイト調整などで追い込んでいくんだろうなと思える仕上がり。
打感と打音

打感と打音は、GTS3の性能の中で素直に推せるポイントです。
GTS2と同じく、複合素材ヘッドとは思えないほど金属的でしっかりした弾き感があります。
コンポジット系特有のこもった音や、ぼやけた感触はほとんど感じません。
フェース面で一瞬球を受けてから金属的に弾いていく感覚があり、最近のコンポジットヘッドの中では最高に近いフィーリングだと感じました。素晴らしい。
外観と構えやすさ

ヘッド形状は、GTSシリーズの中でも特にコンパクトに見えるタイプです。
構えた時の投影面積はGTS2より一回り小さいし、ヘッドが小さいぶんクラブが長く見えます。なので短めに調整した方が構えやすさもあるしさらに操作性も増しそうです。
まあ、小さく見えるので難しそうに見えるし、実際難易度は高いですが面構えはマジでいいですね。
GTS3は買いか|前作GT3とGTS2、主要モデルとの比較
同日計測のGTS2、前作GT3、直近のドライバーを並べてみます。
| モデル | HS | BS | SF | 打ち出し | スピン | キャリー | トータル | 曲がり幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| タイトリスト GTS3 | 45.8 | 67.2 | 1.47 | 13.5° | 2,265 | 251.6 | 276.3 | 10.9左 |
| タイトリスト GTS2 | 45.5 | 67.2 | 1.48 | 13.7° | 2,114 | 252.2 | 278.3 | 8.7左 |
| タイトリスト GT3(前作) | 45.6 | 65.9 | 1.44 | 13.5° | 2,043 | 244.8 | 274.6 | — |
| テーラーメイド Qi4D | 45.4 | 67.5 | 1.49 | 11.8° | 2,090 | 247.7 | 279.5 | 1.4左 |
前作GT3との比較では、GTS3はキャリー+6.8ヤード、トータル+1.7ヤード、ボールスピード+1.3m/s、スマッシュファクター+0.03と、ほぼ全項目で進化が感じられました。
特にボールスピードの伸びは大きいです。
バックスピン量も増えてドロップのリスクも、前作より少し減ったのかなと思えるのでバランスはさらに良くなっていましたね。
一方で、GTS2比ではトータルで-2.0ヤード、スピン量で+151rpm、曲がり幅で+2.2ヤード負けています。が、データとしてはそんなに変わりません。安心感があるぶんGTS2の方が扱いやすいし人気は集中するはず。
一応比較でテーラーメイドQi4Dとと比べてみると高さもスピンもバランスが良いのはGTS3ですね。Qi4Dは確かに飛ぶんですが弾道が低くなりがちなのがネックなんですよねー。
タイトリスト GTS3 ドライバーの良かった点・気になった点
良かった点
- 高効率で初速がでるし前作以上に弾く。
- サイト内平均を上回るたしかな飛距離性能。
- 前作GT3に対してキャリー+6.8ヤード、ボールスピード+1.3m/sと明確な進化がある。
- コンポジット全盛の中では上位の打感フィーリング。
- 後方のヒール・トウ方向ウェイトトラックで球筋を自分で詰めていける。
気になった点
- GTS2と比べると、キャリー・トータル・スピンでやや劣るかも。
- 思ってたより捕まる。けどカスタムで調整可能な範囲なので悪くもないけど
- 打点ブレ時のヘッドのグラつきはGTS2より大きく、ミスヒットの寛容性は控えめ。
タイトリスト GTS3 ドライバーの10段階評価
| 評価項目 | スコア |
|---|---|
| 飛距離 | 9.0 / 10 |
| 弾道の高さ | 7.0 / 10 |
| 低スピン性能 | 8.5 / 10 |
| 安定性 | 7.0 / 10 |
| 打感 | 10 / 10 |
| 構えやすさ | 8.5 / 10 |
| 操作性 | 9.0 / 10 |
| つかまり | 7.8 / 10 |
飛距離・初速・打感はサイト平均を上回るレベルでまとめてあり、前作GT3からの進化も数字でしっかり出ています。ちゃんと進化してて凄いぞタイトリスト!
その一方で、同日同条件で打ったGTS2と比べるとややばらつきが大きく、平均値でも一歩劣ったかなーという結果になりました。
まあ、普通にみて「むずいなー」と感じる場面はあったのが正直な印象です。
逆に、ヘッドのフィードバックを感じながら自分で球筋を詰めていきたい方や、操作性重視の方で、なおかつ前作以上の飛距離性能がほしいという方には最適でしょう。
コンパクトなヘッドが好きで、なおかつスイングの再現性に自信がある方には、刺さるドライバーになりそうです。
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