キャロウェイ クアンタムMAXアイアンをトラックマン4で計測してきました。
7番ロフト29°のセミストロングロフト設計で、キャリー169.7yd、トータル177.6ydをマーク。特筆すべきは最高到達点35.2yd・落下角度49.6°という高弾道&急角度の着弾で、グリーンにしっかり止められるタイプの飛び系アイアンです。
飛距離は同ロフト帯で見ると平均的ですが、弾道の高さと安定感は頭ひとつ抜けている印象。ただし打感は硬めで好みが分かれるポイントなので、そこは正直にお伝えしておきます。
キャロウェイ クアンタムMAXアイアンの試打データ


計測にはトラックマン4を使用。ボールはタイトリスト プロV1xです。
試打スペックは以下のとおり。
- ヘッド:キャロウェイ クアンタムMAXアイアン 7番(ロフト29°)
- シャフト:N.S.PRO 950GH neo(S)
- ボール:タイトリスト プロV1x
12球の平均計測データがこちら。
| 計測項目 | 平均値 |
|---|---|
| クラブスピード | 38.5 m/s |
| ボールスピード | 53.3 m/s |
| スマッシュファクター | 1.38 |
| 打ち出し角 | 19.8° |
| スピン量 | 5437 rpm |
| キャリー | 169.7 yd |
| トータル距離 | 177.6 yd |
| 最高到達点 | 35.2 yd |
| 落下角度 | 49.6° |
| スピン軸 | -7.8°(左) |
| 曲がり幅 | 12.3 yd(左) |
| キャリーサイド | 13.0 yd(左) |
| 打ち出し方向 | -0.2° |
注目したいのは最高到達点35.2ydという数字。ぼくが同ロフト帯でテストしてきたアイアンの多くは30〜32yd前後なので、クアンタムMAXは明らかに球が高い。打ち出し角19.8°もしっかり上がっていて、29°というロフトを感じさせない高弾道です。
ボールスピード53.3m/s、スマッシュファクター(ミート率)1.38はアイアンとしては標準的な水準。飛距離を初速でゴリゴリ稼ぐタイプというよりは、高く上げてしっかり上から落とせるタイプのアイアンですね。


キャリー169.7ydはロフトなりからやや飛ぶ程度。爆飛びというよりは適正な飛距離性能です。
スピン量5437rpmは適度なスピン量。飛び系アイアンの中ではしっかりスピンがかかっている部類で、落下角度49.6°という数値もあわせて考えるとグリーンでの止まりやすさは相当期待できます。ここがクアンタムMAX最大の武器かなと感じました。
方向性と弾道|つかまりが良くドロー系の球が出やすい

スピン軸-7.8°、曲がり幅12.3yd左と、つかまりの良いドロー系の弾道が出ます。打ち出し方向は-0.2°とほぼストレートなのに、そこから左に曲がっていくイメージです。
キャリーサイド13.0yd左を見ると、ターゲットよりも左にボールが集まっている状態。ぼくはもともとドローヒッターなので左に集まりやすいのですが、それにしてもつかまりは良い部類ですね。右にミスしやすい方にはかなり心強いアイアンだと思います。

曲がり幅12.3ydはキャリー169.7ydに対して約7.2%。10%以下なので方向性としては安定していると言えます。キャリーのバラつきも±2.3ydと小さく、縦距離の安定感はかなり優秀です。
ただし、もともと球がつかまりやすい方やドローヒッターの方は左に行きすぎるリスクがあるので、試打で確認してから購入した方が無難です。
キャロウェイ クアンタムMAXアイアンの打感と打音

打感はやや辛口にはなりますが、正直に言うと弾き感が強めで好き嫌いが出そうなフィーリングです。いわゆる「パッカン」と弾くタイプで、フェースにボールが乗る感覚は薄め。
キャロウェイはウレタン・マイクロスフィアという振動吸収材をヘッド内部に配置して打感改善を図っているとのことですが、構造的に360°アンダーカットキャビティで薄肉フェースを使っている以上、どうしても弾き系の打感にはなります。
キャロウェイ クアンタムMAXアイアンのデザイン


バックフェースは「QUANTUM MAX」のロゴが入ったキャビティ構造。地味な感じもしますが個人的には嫌いじゃないデザインです。全体的にクリーンな仕上がりで、飛び系にありがちなゴチャゴチャ感は控えめ。


トップブレードはやや厚め。構えた時にはしっかりとした安心感があります。グースはそれなりに入っていますが、超グースネックというほどではないので、構えた時の違和感は少なめです。

フェース面はAI最適化設計。実際のアマチュアのインパクトパターンに合わせてスイートスポットを広げているとのこと。


ソールはプログレッシブ・トライソールデザインで、番手ごとにソール形状を最適化しています。
クアンタムMAXは買い?前作&競合モデルとのデータ比較
サイト内の同ロフト帯アイアンの計測データと比較します。前作のキャロウェイ ELYTEアイアン(29°)と、競合のテーラーメイド Qi MAXアイアン(28°)、PING G440アイアン(29°)を並べました。
| 項目 | クアンタムMAX(29°) | ELYTE(29°) | Qi MAX(28°) | G440(29°) |
|---|---|---|---|---|
| トータル | 177.6 yd | 178.8 yd | 183.2 yd | 177.4 yd |
| キャリー | 169.7 yd | 169.0 yd | 173.6 yd | 167.6 yd |
| 初速 | 53.3 m/s | 52.2 m/s | 54.2 m/s | 51.7 m/s |
| スピン | 5437 rpm | 4944 rpm | 5467 rpm | 4864 rpm |
| 打ち出し角 | 19.8° | 18.3° | 16.5° | 19.0° |
| 最高到達点 | 35.2 yd | 30.7 yd | 30.8 yd | 31.2 yd |
| 落下角度 | 49.6° | 46.1° | 46.2° | 46.5° |
前作 ELYTE アイアンとの比較
同じロフト29°のELYTEアイアンと比べると、キャリーは169.7yd vs 169.0ydでほぼ同等。ただし弾道の高さが大きく違います。最高到達点は35.2yd vs 30.7ydで約4.5ydも高くなっていて、落下角度も49.6° vs 46.1°と3.5°急になっています。
グリーンでの止まりやすさは明らかにクアンタムMAXが上。スピン量も5437rpm vs 4944rpmで約500rpm増えていて、よりピンを攻められるアイアンに進化した印象です。
テーラーメイド Qi MAXアイアンとの比較
テーラーメイド Qi MAXアイアンはロフト28°で1°立っているぶん、飛距離はQi MAXに軍配。
キャリー173.6yd vs 169.7ydで約4ydの差がありますが、ロフト差を考慮すればほぼ互角です。Qi MAXは打ち出し角16.5°と低めの弾道で飛ばすタイプなのに対し、クアンタムMAXは19.8°と高く打ち出して止めるタイプ。
性格がかなり違うので、高さが欲しいならクアンタムMAX、飛距離優先ならQi MAXという棲み分けですね。
PING G440アイアンとの比較
同じ29°のG440アイアンとの比較では、キャリー169.7yd vs 167.6ydでクアンタムMAXがやや上。初速も53.3m/s vs 51.7m/sで上回っています。
弾道の高さは35.2yd vs 31.2ydとクアンタムMAXが圧倒的に高く、落下角度も49.6° vs 46.5°と大差。同ロフトで比べるとクアンタムMAXの方が高く上がって止まるアイアンです。
良かった所・微妙な所
良かった所
- 最高到達点35.2yd・落下角度49.6°と弾道の高さが突出していて、グリーンに止めやすい
- スピン量5437rpmと適度なスピンで、飛び系ながらしっかり止まる球が打てる
- キャリー±2.3ydのバラつきの少なさで、縦距離の安定感が優秀
- つかまりが良く、右へのミスが出にくいので安心感がある
微妙な所
- 打感はパッカン系の弾き感で、フィーリング重視の方には合わない可能性が高い
- つかまりが良すぎるため、ドローヒッターは左へのミスに注意が必要
- 飛距離は同ロフト帯で見ると爆飛びというほどではなく、ロフトなりの印象
キャロウェイ クアンタムMAXアイアンの総合評価|こんなゴルファーにおすすめ

| 評価項目 | スコア |
|---|---|
| 飛距離 | 8 / 10 |
| 弾道の高さ | 10 / 10 |
| スピン性能 | 8 / 10 |
| 安定性 | 8 / 10 |
| 打感 | 4 / 10 |
| 構えやすさ(トップブレード / ソール幅) | 7 / 10 |
| 操作性 | 5 / 10 |
| つかまり | 9 / 10 |
クアンタムMAXアイアンの最大の魅力は弾道の高さとグリーンでの止まりやすさです。最高到達点35.2yd、落下角度49.6°は同ロフト帯で頭ひとつ抜けた数値で、飛び系アイアンでありながら「上から落としてピタッと止める」ことができるのは大きなアドバンテージ。スピン量も5437rpmと飛び系としてはしっかりかかっています。
飛距離はロフトなりで、ぶっ飛び系を期待すると肩透かしを食らうかもしれませんが、「高さで止める」という設計思想がはっきりしているので、狙ったところに運びたい方には合っています。つかまりも良いのでスライスに悩む方にもおすすめできるモデルですね。
一方で打感は正直なところ課題あり。パッカン系の硬い弾き感は飛び系アイアンの宿命とはいえ、フィーリングを大事にする方は必ず試打してから判断してほしいところ。また、つかまりが良いぶん左へのミスが出やすい傾向があるので、ドローヒッターの方は注意が必要です。
弾道の高さを武器にグリーンを攻めたい方、右へのミスを減らしたい方、やさしく球を上げたい方に特におすすめです!
ヘッドスピード別のおすすめセッティング
HS42以上の方(ドライバーで46m/s以上の方)
N.S.PRO 950GH neoのSフレックスで問題なし。ヘッドスピードが速い方はスピン量が増えすぎる可能性があるので、モーダス3 ツアー105(S)への変更も検討の価値ありです。弾道がかなり高くなるクラブなので、高すぎると感じたらシャフトで調整するのも手ですね。
HS38〜41の方(ドライバーで42〜45m/sぐらいの方)
このヘッドスピード帯がクアンタムMAXの最も恩恵を受けるゾーン。N.S.PRO 950GH neo(S)で高弾道の恩恵をフルに受けられます。もう少し楽に振りたいならカーボンシャフトのアスレマックス60(R)も選択肢に入ります。
HS38未満の方(ドライバーで40m/s〜それ以下の方)
クアンタムMAX FASTの方が軽量設計で振りやすく、飛距離のロスも少ないのでおすすめ。スチールシャフトだとしんどい場合はカーボン一択で、ヘッドスピードを落とさずに高弾道を維持できます。
キャロウェイ クアンタムMAXアイアンに関するよくある質問
Q. 前作のELYTEアイアンからの買い替えは価値ある?
飛距離はほぼ変わりませんが、弾道の高さとグリーンでの止まりやすさは明確に進化しています。最高到達点が約4.5yd高くなり、落下角度も3.5°急になっているので、「飛ぶけどグリーンで止まらない」と悩んでいたなら買い替えの価値はあります。打感の傾向は同じく硬めなので、そこは変わらずです。
Q. スライサーでも使える?
むしろスライサーにこそおすすめしたいアイアンです。つかまりが非常に良く、スピン軸-7.8°とドロー方向にしっかり回転がかかるので、右へのミスは出にくい。打ち出し方向も-0.2°とほぼストレートなので、オートマチックにドロー系の球が打てます。
Q. Qi MAXアイアンとどっちがいい?
飛距離優先ならQi MAX。高さと止まりを重視するならクアンタムMAXです。Qi MAXは低めの弾道で飛ばすタイプ(打ち出し16.5°)なのに対し、クアンタムMAXは高弾道で止める設計(打ち出し19.8°)。性格がかなり違うので、自分のプレースタイルと相談してください。
Q. シャフトはN.S.PRO 950GH neoで十分?
HS38〜42程度の方なら十分です。軽量スチールの中では定番中の定番シャフトで、クアンタムMAXの高弾道との相性も良好。HS42以上の方でもう少し安定感が欲しいならモーダス3 ツアー105も試してみてください。
Q. クアンタムMAXとクアンタムMAX FASTの違いは?
MAX FASTはよりヘッドスピードが遅い方向けの軽量設計モデルです。ヘッド構造の基本は同じですが、シャフトが軽く、クラブ全体の重量が軽いので振りやすさが向上しています。HS38未満の方はMAX FASTを検討した方がいいかもしれません。
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