「コブラ OPTM LS Titanium フェアウェイウッド」をトラックマン4で試打計測しました。
コブラ最新「OPTM」シリーズ3モデル(MAX / X / LS)の中で、メーカーが「低打ち出し・低スピンの操作系」と位置づけているのが今回のLSモデルです。
計測結果はキャリー234.6ヤード、トータル250.0ヤード、スマッシュファクター1.49。スマッシュに関しては当サイト計測での、テーラーメイドQi4D TOURと並ぶトップタイの数値となりました。
今作は主に8-1-1チタンボディ+カーボンクラウンのマルチマテリアル構造に、合計37.5gのタングステンを内蔵というドライバー級の設計なのが特徴です。
また、同日に同シリーズのOPTM Xフェアウェイウッドも計測したので、Xとの違いも交えながら見ていきます。
コブラ OPTM LS Titanium フェアウェイウッドの概要と特徴

OPTMシリーズはこれまで主流だったMOI(慣性モーメント)の最大化ではなく、「POI(Products of Inertia / 慣性乗積)」の最小化を主軸に据えた新コンセプトウッドです。
POIはヘッドの慣性主軸が幾何軸(フェース面・ソール面)からどれだけズレているかを示す指標で、これが大きいほどインパクト時にフェースが意図しない方向へねじれてしまいます。
OPTMはスーパーコンピュータでヘッド形状と重量配分を最適化することで、このPOIを最小化する設計を採用しています。
その3モデルの中で「LS」はメーカー設定上は最も低打ち出し・低スピン側に振った操作系FWという位置づけになります。
ただし実測では中打ち出し・中スピン寄りに着地している点は、後述の計測データで詳しく見ていきます。
8-1-1チタンボディ+カーボンクラウンのマルチマテリアル構造

LSモデルの最大の特徴は、ボディとフェースに軽量な8-1-1チタンを採用している点です。
クラウンには軽量なカーボンを組み合わせ、節約した重量をヒールとトゥに分配する構造で合計37.5gのタングステンが配分されています。
通常のFWはソールに10g前後のウェイトを積む程度ですから、37.5gという数字はFWとしては桁違いの物量になります。
タングステンを左右に分散させることで、POIを抑えつつ寛容性を底上げする狙いでしょう。
H.O.T. Face テクノロジー

フェース面には鍛造インサートを用いた「H.O.T. Face テクノロジー」を搭載しています。
フェース全体のたわみを最適化することで、打点ズレ時の初速ロスを抑える設計です。
後述しますが、今回の計測でスマッシュファクターが1.49まで伸びたのは、このフェース構造の効果が大きいのではないかと感じます。
3つの可変ウェイト+FF33で33通りの調整

ソールには14g、11g、3gの3つの独立した可変ウェイトを配置しています。

X(11g+3gの2つ)よりウェイト数が1つ多く、配置を入れ替えることで、捕まり+重心深度の調整もできるという感じ。
可変スリーブは「FutureFit33(FF33)」で、ロフトとライ角を±2°の範囲で33通りに微調整できます。
SMARTPAD機能により、どの設定にしてもアドレス時のフェース向きはスクエアに見えるよう統一されています。
OPTM X / MAX との位置づけ
同じOPTMシリーズの3モデルは、性格がきれいに分かれています。
- LS(今回):メーカー設定は低打ち出し・低スピンの操作系。フェードバイアス寄りで左を消したい方・操作性重視の方向き
- X:直進性と寛容性のバランス型。バックウェイト設計+ドローバイアスで安定感重視
- MAX:スライス修正特化。ヒールバイアスとロフト寝かせで高弾道・つかまり重視
「左を消して狙ったところに運びたい方」「小ぶりヘッドで操作性を優先したい方」の選択肢がLSになります。
コブラ OPTM LS Titanium フェアウェイウッドのスペックとラインナップ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 番手・ロフト | 3番(14.5°)、3HF(16.0°)、5番(17.5°) |
| 調整範囲 | ±2°(FF33で33通り) |
| ヘッド体積(3番) | 184cc |
| ヘッド素材 | 8-1-1チタンボディ+カーボンクラウン+鍛造H.O.T. Faceインサート |
| タングステン量 | 合計37.5g(ヒール+トゥ) |
| 長さ(3番) | 43.25インチ |
| スイングウェイト | D3.5 |
| 純正シャフト(試打仕様) | LIN-Q for cobra(中調子 / トルク4.3 / 61g / Sフレックス) |
| 純正グリップ | Super Stroke クロスライン360 ブラック スタンダード |
X(5番、9番までの幅広い番手展開)と比較して、LSは3番・3HF・5番の3本構成にとどまります。
コブラ OPTM LS Titanium フェアウェイウッドを実際に試打してみての感想と評価

トラックマン4での計測データ

計測クラブはロフト14.5°(標準ポジション)、シャフトはLIN-Q for cobra(S)、ウェイトは標準のニュートラル配置です。

使用ボールはタイトリスト プロV1x(RCTというレーダー式計測器用のボール、性能的には通常版と同じ)です。
ぼくのドライバー基準ヘッドスピードが45m/s前後で、3番ウッドはいつも通り43m/s前後を狙って計測しました。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| ヘッドスピード | 42.5 m/s |
| ボールスピード | 63.1 m/s |
| ミート率 | 1.49 |
| 打ち出し角 | 16.9° |
| バックスピン | 2,630 rpm |
| スピン軸 | -3.1° |
| 曲がり幅 | 5.1ヤード(左) |
| センターブレ | 0.7ヤード(左) |
| 最高到達点 | 36.5ヤード |
| 降下角度 | 42.1° |
| キャリー | 234.6ヤード |
| トータル | 250.0ヤード |
飛距離性能と上がりやすさの分析

HS42.5m/sで平均キャリー234.6ヤード、平均トータル250.0ヤード。
同コンセプト(低スピン・操作系)の直接的なライバルになるだろうテーラーメイドQi4D TOUR、同シリーズ兄弟機種のOPTM X、前作のDS-ADAPT LSと並べてみます。
| モデル | HS | BS | スマッシュ | スピン | キャリー | トータル |
|---|---|---|---|---|---|---|
| コブラ OPTM LS Titanium(今回) | 42.5 | 63.1 | 1.49 | 2,630 | 234.6 | 250.0 |
| テーラーメイド Qi4D TOUR (直接ライバル) | 43.4 | 64.5 | 1.49 | 2,853 | 239.3 | 258.0 |
| コブラ OPTM X (同シリーズ兄弟) | 43.7 | 63.3 | 1.45 | 2,449 | 235.9 | 255.6 |
| コブラ DS-ADAPT LS (前作) | 42.8 | 63.0 | – | 2,225 | 237.6 | 261.9 |
| サイト内HS42-44帯3W平均 | 43.3 | 63.4 | 1.47 | 2,889 | 232.7 | 254.1 |
並べてみてまず目を引くのはスマッシュファクター1.49という数値です。
サイト内のHS42-44m/s帯3Wの平均スマッシュ1.47に対して+0.02、テーラーメイドQi4D TOURと並んでトップタイの数値で、HS42.5m/sでBS63.1m/sを叩き出せたのは、H.O.T. Faceの効果が出ているのかなと思います。
ヘッドスピードが他よりちょっと出てなかったのでキャリーとトータルはここでは下位になってしまいますが、高効率なヘッドなのは感じられますね。

一方でバックスピンは2,630rpmと、「LS」モデルにしては想定よりスピンが入っていたかなと思います。
前作のDS-ADAPT LSが2,225rpmだったので、約400rpm増えた形。前作が低スピンすぎるぐらいなので、個人的にはちょうど良いバランスだとは感じます。
打ち出し角が16.9°と前作より高く出ているので、低打ち出し・低スピンの強弾道というよりは、中打ち出し・中スピン寄りに調整されている印象ですね。前作より扱いやすいです。
とはいえサイト内HS42-44帯の平均スピン2,889rpmと比べれば-259rpmで、低スピン側に位置しています。
最高到達点36.5ヤード、降下角42.1°と、意外にもグリーンで止めやすい高さも確保できています。
弾道や球筋、方向性の分析

方向性データはスピン軸-3.1°、曲がり幅5.1ヤード(左)、センターブレ0.7ヤード(左)。

ぼくはドローヒッターで普段から自然と左へ曲がる球が出るタイプなのですが、その自分が打って曲がり幅5.1ヤード程度に収まっていますし、クラブとしてはフェードバイアス寄りなのは明らかでしょう。まあ捕まり具合は予想どおりかなと。
同日計測したOPTM Xは曲がり幅10.1ヤード(左)でしたから、Xはまあまあドローバイアス、LSはフェードバイアスという形でシリーズ内でちゃんと違いは出ていました。
反対にスライサーの方が打つと、捕まり切らずに右へ抜けるミスが増えそうでもあるので、ご自身の弾道傾向と合わせて選んでください。

その上で、着弾地点のばらつきを見ると、センターブレは0.7ヤード、散布図は11球すべてが230〜240ヤード帯に集まっており、左右のバラつきも小さく収まっています。
もうひとつ安定性の指標として見ておきたいのが各ショットの初速(ボールスピード)のばらつきで、LSは平均63.1m/sに対して標準偏差±0.4m/sという非常に小さい値に収まっていました。
同日計測のOPTM Xが±0.6m/sでしたから、LSはフェース全体で初速がさらに安定して出ている形で、ここに関してはH.O.T. Faceフェースの「打点が多少ブレても初速をロスしない」という設計効果の表れとみてよさそう。
打感と打音

打感は同シリーズのOPTM Xよりもさらに爽快な弾き感になっています。
チタンボディ特有のキレのある反発感で、芯を喰った瞬間は相当気持ちが良いフィーリングです。
一方で吸い付き感はOPTM Xに軍配が上がりますし、LSは反発が強い分、球持ちはやや短めに感じました。
ぼく個人としては、LSのこの爽快な弾き感はけっこう好みです。
構えやすさと地面からの打ちやすさ

構えた時の第一印象は「OPTM Xよりさらに小ぶり」。
もともとOPTMシリーズはコンパクト系FWのようですが、LSはその中でもさらに小型に見える形状です。
大きめのヘッドが好きな方には「ちっさ」と感じる可能性が高く、安心感を求める方にとっては見た目で若干プレッシャーがかかるかもしれません。

地面からの打ちやすさについてですが、圧倒的な抜けがよくてスピンもそれなりに入っていたので、思いのほか打ちやすいなと感じました。
また、ドロー・フェードの打ち分けも素直に反応してくれるので、操作性という点ではかなり上位のフェアウェイウッドだと感じました。
良かった所・気になった所
良かった所
- 各ショットの初速ばらつきが小さく、フェース全体で初速が安定して出る
- フェードバイアス寄りで、ドローヒッター・フッカーには左方向のミス軽減に効く
- 小ぶりヘッド特有の抜けの良さ・操作性
- チタン特有のキレのある爽快な弾き感
- 14g・11g・3gの3つの可変ウェイトとFF33で、自分仕様への追い込みが利く
気になった所
- 「LS」表記の割にバックスピンは2,630rpmと多め
- スライサーの方には捕まり切らずに右へ抜けるミスが出やすいかも
- ヘッドが小ぶりなぶん、安心感を求める方には構えた時のプレッシャーが強い
- 吸い付き感はOPTM Xの方が上、球持ちを重視する方には物足りなさを感じる可能性
5段階評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 飛距離(キャリー) | ★★★★☆ |
| 飛距離(トータル) | ★★★☆☆ |
| 初速性能(スマッシュ) | ★★★★★ |
| 低スピン性能 | ★★★☆☆ |
| 方向性・安定性 | ★★★★☆ |
| 打感 | ★★★★☆ |
| 構えやすさ | ★★★☆☆ |
| 地面からの打ちやすさ | ★★★★★ |
| 操作性 | ★★★★★ |
まとめ

コブラ OPTM LS Titanium フェアウェイウッドは、チタンボディ+37.5gタングステン+POI設計+H.O.T. Faceの物量設計で高初速・高再現性・操作性をまとめたフェアウェイウッドウッド。だったかなと。
スマッシュ1.49はサイト内HS42-44m/s帯3WでQi4D TOURと並ぶトップタイ、平均ヘッドスピードが43m/s未満になっているためキャリーとトータルが、今回はそこまで伸びていませんが「効率面ではかなり優秀」なので、振ったら振った分だけ飛びそうだなーというのが飛距離面の評価です。
安定もまあまあなので、小ぶりヘッドで左に行かせたく系のフェアウェイウッドで、それでいてミスにもそれなりに強いFWが欲しいなら試してみる価値はありです。
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