ブリヂストン BX2HTアイアンの試打計測を行ったのでレビューします。
計測にはトラックマン4を使用(今まではGCクアッド使っていましたが、アプリなどソフトウェアの使いやすさから変更しました)

結論から言っておくと、飛び系ながら着地角49度でグリーンをしっかり狙える「飛んで止まる」弾道が最大の魅力です。BSは最近飛び系を作るのが上手すぎます。
方向安定性も抜群で、左右のブレも小さくて実戦力はかなり優秀なのでおすすめ!
ただし、マレージングフェース特有の硬い打感は残っていました。メーカーは打感の向上を謳ってはいますが、あまり期待しすぎない方がいいとは思いますね。
てな感じで、テクノロジーでの打感の向上を狙った工夫は面白いですが、フィーリング部分には改善の余地はありそうです。そこだけもうちょっと改良してもらえれば完璧に近づくはず。
目次
ブリヂストン BX2HTアイアンの概要とデザイン

BX2HT アイアンは、ブリヂストンスポーツが2025年9月5日に発売する複合構造の高機能アイアンで飛びと打感の両立を追求したいわゆる飛び系アイアンです。
最大の特徴は、硬さの異なる2種類の樹脂を使用したNEW SP-COR(サスペンションコア)技術で、マレージングフェース特有の硬い打感を抑えようとしている点です。
ハイテクなんですが、パッとみた感じは普通のシンプルなキャビティアイアンっぽい見た目に仕上げている部分は感心します。

BSには現行機種として245MAXアイアンというアイアンがあり、それはカーボンコアコンポジット技術で「MAXやさしさ」を追求するのに対し、BX2HTはよりアスリート寄りのポジショニングとなっているということです。
まあロフトもほぼ一緒なのでそこまで大きな差別化要素はないと考えていますが、外見的にすっきりしているのはBX2HTアイアンですかね。ゴチャゴチャしていないのは好きです。
価格は5本セット132,000円と、245MAXより約2万円安く設定されており、価格的にはBX2HTアイアンに軍配が上がるといったところ。

ボディには17-4PLUS(#5-PW)を採用し、フェースにはHT1770Mマレージング鋼を使用しています。

高強度薄肉L字フェース構造とパワースリットにより、インパクトエリアのたわみを最大化し、7番アイアン28度のストロングロフトで飛距離性能を最大化する、というのが狙い。

ヘッドサイズは7番アイアンでフェース長84.2mmと結構な大型サイズながら、オフセットは控えめでバランスの良い顔つきかなと思います。


ソールには3面ソール+デュアルカットソールを採用し、幅広ながら抜けの良さを犠牲にしない工夫は面白いです。
シャフトはDiamana BS50iⅡ、SPEEDER NX BS50i、N.S.PRO 850GH neoの3種類から選択可能です。
ヘッドスペックは下記
番手 | #5 | #6 | #7 | #8 | #9 | PW | AW | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロフト角(°) | 22 | 25 | 28 | 33 | 38 | 44 | 50 | 56 |
ライ角(°) | 61 | 61.5 | 62 | 62.5 | 63 | 63.5 | 63.5 | 63.5 |
FP(mm) | 1.25 | 1.45 | 1.70 | 1.95 | 2.15 | 2.35 | 3.15 | 3.25 |
ブリヂストン BX2 HTアイアンの試打計測データ



試打計測の平均データが下記
2024年以降、アイアンはヘッドスピード37tm/s〜39m/sの範囲内での計測に統一しています(1m/sぐらいは前後するのはご了承ください)。
計測項目 | 平均値 | 最小値 | 最大値 |
---|---|---|---|
クラブスピード(m/s) | 38.9 | 38.8 | 39.1 |
ボールスピード(m/s) | 54.5 | 54.2 | 54.7 |
打ち出し角(°) | 18.0 | 17.2 | 19.0 |
スピン量(rpm) | 5,610 | 5,240 | 5,890 |
最高到達点(yds) | 34.4 | 32.8 | 36.6 |
着地角(°) | 49.0 | 47.8 | 50.7 |
キャリー(yds) | 173.8 | 172.3 | 175.8 |
トータル(yds) | 182.3 | 179.7 | 185.1 |
スマッシュファクター | 1.40 | 1.40 | 1.42 |
トラックマンで計測した結果、7番アイアンで平均キャリー173.8ヤード、トータル182.3ヤードという感じで飛距離性能はかなり良いデータでした。
スマッシュファクター1.40という高い数値は、マレージングフェースとNEW SP-COR技術による高い反発性能を実証したカタチになったかと思います。
着地角49度という急角度で、飛び系ながらグリーンでしっかり止まめられる実践力も上々。
飛距離性能と上がりやすさの分析

BX2HTアイアンの最大の魅力は、ストロングロフトながら非常にボールが上がりやすい点にあります。
7番アイアンのロフト28度は、最近の飛び系としてはお馴染みになりつつありますが、ノーマルロフトより3~4度立っているのは言うまでもありません。
それでもトラックマン計測では打ち出し角18度、最高到達点34.4ヤードという理想的な高さが出ているのは素直に良いです。いや!良すぎる!
これは今作の高強度Lフェースとパワースリットによる低重心設計が効果的に機能しているからだと思われます。

飛距離性能は7番で平均キャリー173.8ヤード、トータル182.3ヤードを記録。クラブスピード38.9m/sというスピードでの計測の中でのこの飛距離は素晴らしいです。
スマッシュファクター1.40~1.42という高い数値もアイアンとしてはかなりの高効率で、ミスヒットへの耐性もめちゃくちゃ優秀。
さらに特筆すべきは、飛距離を追求しながらもスピン量5,600前後を確保している点です。ストロングロフトアイアンにありがちな低スピンによる「飛ぶけど止まらない」問題を、NEW SP-COR技術で見事に解決していると考えてよさそう。
あと、着地角49度という急角度も文句なしですね。止めづらさみたいなものも感じませんでした。
弾道や球筋、方向性の分析

計測で特に印象的だったのは方向性の安定感です。飛んでいるのにこれはかなりズルい結果だったとしか言いようがありません。
左右の曲がり幅は最大でも2.6ヤード右、0.7ヤード左という極めて狭い範囲に収まっているのが見て取れます。散布図を見てもBX2HTの寛容性の高さは伝わるかなと思います。

スピン軸の値は-1.6度から3.6度の範囲で推移し、ニュートラルなストレート系の弾道が基本でした。
大型ヘッドによる慣性モーメントの向上と、3面ソール設計による振り抜きの良さが、この安定感にはつながっているかなと感じます。

インパクト時のフェースターンは緩やかでめちゃくちゃ捕まる感じはなかったです。筆者は基本的にドローヒッターなので、それを考慮するとそこまで捕まりの強いアイアンではないですね。
ブリヂストン BX2 HTアイアンのフィーリング

正直なところ、打感はマレージングフェース特有の硬さを感じます。やっぱりしょうがないかーって所なんですかね。
NEW SP-CORの樹脂ボディが振動を吸収するとはいえ、結局のところ軟鉄鍛造のような柔らかさはありません。ボールを弾く感覚が強く、フェースに乗る時間も長くは感じません。操作性も良くはないですね。
打音はやや高めの金属音。飛び系アイアンらしい音といえばそれまでですが、打感にこだわる方には物足りなさを感じるかもしれません。
ミスヒット時は打感がさらに硬くなり、手に軽い痺れを感じることもありました。特にトゥ側に外した時の振動は顕著です。これはマレージングフェースの宿命ともいえる特性でしょう。
とはいえ、飛距離性能と安定感を最優先に考えれば、この打感は許容範囲内・・・だと思っています。
同社の軟鉄鍛造アイアン(241CB、242CB+、258CBP)のような打感を求める方には向きませんが、飛びを重視する人であれば慣れてしまえば気にならないレベルです。
ブリヂストン BX2 HTアイアンの良かった所・微妙な所
ブリヂストン BX2 HTアイアンの性能評価チャート
「縦距離の安定性」「方向の再現性」に優れ、ミスヒットに強い高機能アイアン。一方で、マレージングフェース特有の硬い打感は好みが分かれるところで、軟鉄鍛造のような柔らかさを求める人にはやはり向きません。
難易度的には、初心者から中級者向けの設計だという印象です。ただ、スライサーには若干つかまりが物足りないかもしれませんが、その分引っ掛けのリスクは少なくなります。
また、ロフト28度のストロングロフトながら、低重心設計により打ち出しから十分な高さを確保できる点は期待どおりでした。着地角49度という急角度でグリーンを狙えるため、飛距離だけでなく実戦での使い勝手も優秀です。
まとめ

BX2HTアイアンは、見てくれどおりではありますが、飛距離性能と寛容性を高次元で両立できています。基本的には完璧な出来栄えです。最高!
7番アイアンでキャリー170ヤード超の飛距離を安定して出せつつも、着地角49度でグリーンをしっかり捉える実戦性能は、まさに「飛んで止まる」理想的な弾道も強みですね。
また、方向安定性の高さも特筆すべき点です。左右のブレが最大2.6ヤードという数値は、コースマネジメントを大幅に楽にしてくれる確率はかなり高いです。
ここまで打ってみての性能は超優秀でしたが、フィーリング面に関しては賛否分かれそうです。
懸念点を上げるとすればやはりフィーリングでしょうか、打感の向上を狙ったテクノロジーを搭載してきてはいたものの、マレージングフェース特有の硬い打感は払拭できていなかった所は残念ポイント。ここは今後改善していってもらいたいです。
まあ、飛距離アップや実戦性能を最優先に考えるなら十分に許容できるレベルですし、価格も5本セット132,000円と、同社の245MAXより約2万円安く設定されており、コストパフォーマンスも優秀です。
打感と操作性以外のパフォーマンスはかなり良くて、実戦性能の高さは言う事なしで最高クラスの完成度でした。おすすめでございます。
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